経済

12/31/2020

虚像が批判され本物が人気となった2020年

昨日久しぶりに更新したブログ記事「後手後手を先手先手という菅内閣の詭弁と国民の不信」は,現在の入国管理政策と水際対策の問題について分かりやすいとの声を頂いた。

BLOGOS上でも,Facebookの「いいね」が500件以上付いたようで,久しぶりの更新の割には,なかなか好評だったのではないだろうか。

そこで大晦日の今日も今年最後のブログ更新として,「虚像が批判され本物が人気となった2020年」と題し,2020年のポジティブな側面を論評してみたい。

1.半沢直樹と鬼滅の刃が人気となったのは本物だから

今年のポジティブな側面を振り駆る上で,この2つの作品の人気について触れないことはできない。コロナ禍により自宅で過ごすことが多かった大多数の人にとって,2020年はテレビやサブスクリプションの動画配信サービスなどを見る機会がいつも以上に多い年だったのではなかろうか。

腐るほどあるエンタメ作品の中でも,半沢直樹や鬼滅の刃が爆発的人気になったのは,これらの作品が「本物」によって作られた「本物」の作品だからであろう。

まず,半沢直樹は,前シリーズもそうであったが,役者が本物で固められた。全国的な知名度が低い役者も多く起用されており,これらの役者が半沢直樹の世界を本物に仕上げたと私は思っている。元々日本人は勧善懲悪が好きな国民性ではあるものの,半沢直樹が爆発的に人気のドラマになったのは,ストーリーが良いだけではなく,ちょっとした脇役を含め,すべてのキャストとスタッフが本物を作り上げるという意気込みが視聴者に伝わった作品だからこそだろう。

安易な人気俳優やアイドルなどを使うのではなく,本当に演技のできる俳優が参加し,濃い演技の歌舞伎俳優から,それを脇で支えるあっさりとした俳優たちが,それぞれの役割を存分に発揮したからこそ,このドラマは「本物」だと多くの視聴者を魅了したのだと思う。半沢直樹のキャストリストを改めてみると,誰一人無駄な役はいないし,それぞれの顔が直ぐに浮かんでくるあたりも,本物の演技をそれぞれの役者がし,それをスタッフがまとめ上げたといえる。

特に私は神谷機長を演じた木場勝己さんの起用とその演技は素晴らしいと思った。 コロナ禍であるにもかかわらず,クラスターなども発生させずに,一般視聴者が本当に喜ぶ本物の作品を作り上げたのは,本物のキャスティングが大きく寄与したと思う。

鬼滅の刃もアニメーションは昨年から人気にはなったものの,今年これ程の爆発的な人気となることを誰が予想したであろう。

私自身も鬼滅の刃にハマったのは,半沢直樹が終わった秋頃に,家族からAmazon Primeで見られるから見た方が良いと言われ,見始めたのが契機となった。名前は知っていたが,正直,見るまで,「あー,漫画ね。」,「どうせオタクに人気なんでしょ。」程度の感覚で馬鹿にしていた。そんな私も,今ではコミックスを大人買いし,一部の巻が見つけられず,本屋を探し回るようなことをしている。

この鬼滅の刃が本物の作品なのは,声優陣に「なんちゃって声優」の起用がいないことが一番の理由ではなかろうか。

私はあまり声優業界には詳しくないが,キャストに芸能人やタレントなどの「なんちゃって声優」がいないことが,本物の作品に仕上げていると感じる。炭治郎役の花江夏樹さんや善逸役の下野紘さんが作品を語る「鬼滅ラヂヲ」を聞いてわかったのだが,この作品でもサブのキャラクターのキャスティングが半沢直樹と同じで豪華であると言われている。

例えば,アニメーション2話のお堂の鬼は,スラムダンクの流川の声やドラゴンボールZで人造人間16号の声の緑川光さんだったり,一言二言しかない,かすがいがらすというカラスの声を独立した別の声優をキャスティングしているから驚きである。しかも,そのカラスの役は一匹一匹異なっており,声優の山崎たくみさん,檜山修之さん,高木渉さんという3人のベテラン声優を使っているという。

また,通称「パワハラ会議」として有名になったアニメーション第26話の最後の方に下弦の鬼たちが一瞬にして鬼舞辻無惨に殺されるシーンがあるが,その下弦の鬼たちも別の役をやった役者をそこで使うのではなく,新たに別の声優の方を投じている。例えば,下弦の参の病葉を演じたのは,アニメワンパンマンでイナズマックスを演じた保志総一朗さんである。

さらに,「チュン」というセリフしかないチュン太郎という雀の声も,他の役の声優が掛け持つのではなく,1人の専属の声優(石見舞菜香さん)が使われているというから驚きである。

こうした話を聞いて,私は鬼滅の刃は原作が素晴らしいことは格別,アニメーションの制作が本物志向で作られた本物の作品だからこそこれだけ今年人気を爆発させたのだと痛感した。

実際,視聴者は,チュン太郎の「チュン」という単純なセリフから様々な感情を視聴者は読み取れるのである。これは,本物の声優たちが声でしっかり演技しているからであろう。細かな所に一切の妥協をしない姿勢が,視聴者を本物の世界観に引き込んだのだと思う。

そう考えると,映画「鬼滅の刃無限列車編」が千と千尋の神隠しを抜いたのは必然的だったのかもしれない。もちろん,千と千尋の神隠しも良い作品ではあったが,良い大人が涙するような映画ではなかった。それに比べると,鬼滅の刃無限列車編は,子どもだけでなく,良い大人が涙するシーンが多い。

特に,炭治郎たちが映画の後半に,「これでもか!」というぐらいに熱い声の演技で次々に泣かせにかかってくる。これは,声優という声の役者のプロたちが,声のみで素晴らしい演技をし,アニメーションもその声の演技を最大限引き出す形でアニプレックスが細かいところに拘って美しい映像で届けてくれているからだろう。

このあたりの詳しい話は,鬼滅ラヂヲで炭治郎と善逸を演じた声優の花江夏樹さんと下野紘さんが色々語っているので,鬼滅の刃にハマった人間としては,こうした熱意を後から聞くと,なるほど,なぜこの作品は「本物」として化けたのかということが良く分かる。残念ながら鬼滅ラヂヲは数日前に公開された47回で一旦休止されるようであるものの,過去の放送はYouTubeで公式に公開してくれているのでぜひ鬼滅ファンには聴いてほしいと思う。

鬼滅の刃製作委員会に余計な団体が入っておらず,アニプレックス,集英社,ufotableの3社のみで構成し,余計な忖度が入らなかったのも良かったのかもしれない。下手にスペシャルゲストみたいな感じで有名芸能人や旬のイケメンやかわいい女優をアサインして話題性を狙うのではなく,作品の良さで,声のプロたちで勝負しているからこそ,幅広い多くの人々の心に響いているのである。

早くも実写化などという話も出ているが,ぜひ著作権者には,安易な実写化で,本物を偽物にしないようにしてもらいたいと願うのは,最近ハマった私だけではないだろう。

さらに,昨日は,レコード大賞にLisaさんの「炎」が選出された。

レコード大賞といえば,芸能界のドンとの癒着などが報じられ,多くの国民がここ最近は「白い目」でレコード大賞をとらえていたと思う。実際,放送前から嵐が特別賞を受賞することに批判の声などもあったようであるし,そもそもレコード大賞はオワコンとも報じられていた。

いずれにしても,レコード大賞にLisaさんの「炎」が選ばれたことに異議を唱える人はほとんどいないだろう。鬼滅の刃という本物の作品の一部を構成する彼女のこの歌を聞くだけで,映画の情景が思い浮かび,多くの人が感動を味わえる。

仮にLisaさん以外が受賞していたら,それこそ本物じゃない受賞として「炎上」していたのは火を見るよりも明らかである。そういう意味で,TBSがレコード大賞そのものを癒着の温床として利用できなかったのは,視聴者の本物志向に抗えなかったからではなかろうか。

なお,私のブログには鬼滅の刃についてアメリカ政治に絡めて論じた記事もあるので,興味があれば読んでほしい。

2.化けの皮が剥がれ虚像が批判されたもの

他方で,化けの皮が剥がれ,一瞬にして支持を失い批難を受けたものも多くあった。

例えば,「100日後に死ぬワニ」はその良い例かもしれない。電通案件として炎上した話は記憶に新しい。この女性自身の記事も「SNS上で自然発生的に生まれたムーブメントであることに魅力を感じでいた読者が多い中、企業によって仕組まれていたという事実に落胆を感じた人がいたのは事実 」と指摘しているが,このとおりで,欺くが如く仕掛けられたものに対して,多くの人が拒否反応を示したのが2020年だったように思う。

これはエンタメの世界だけでなく,政治においても同じだろう。

コロナ対策の持続化給付金の事務局の落札において電通関与の不透明な実態が批判された。ロイター通信の記事がこの事案について整理しているが,「ペーパーカンパニーじゃないか」,「無駄な税金の中間搾取だ」とサービスデザイン推進協議会が批判を受けたのも,やはり,国民がが癒着の実態に気が付き,公正なプロセスとされた選定手続きの化けの皮が剥がされたからである。

また,コロナ対策においても,メディアは当初,吉村大阪府知事を持ち上げたが,イソジン発言以降,彼に対する世間の評価が大きく変わった。そして,住民投票で否決されたのも,これを契機に市民が本質を見抜こうとし,彼や維新の本質的な軽さと思慮深さの無さが化けの皮が剥がされて露わになったからであろう。

さらに,検察官の定年延長問題や賭けマージャンの事案についても,政権,メディアと検察幹部の関係の化けの皮が剥がれ,黒川氏は辞職に追い込まれるとともに,一般市民で構成する検察審査会は強制起訴の第一歩となる「起訴相当」という決議を行った。強制起訴になった事案に無罪案件が多いのは事実だし,その点の批判もあるが,香港が共産主義国家に飲まれている姿を目の当たりにし,民主主義国家において市民感覚が反映される仕組みがあることは重要だと感じている。

2020年はネガティブな事柄も多かったし,志村けんさんや岡江久美子さんの新型コロナウイルス感染症による死去などショックで悲しい話題も多かった。私自身も帰省をすることもできず,海外にも一切行くことのできない異常な1年であった。

しかしながら,ポジティブな側面を考えると,2020年は,コロナ禍で私たちは何が本物なのかということをよく考えさせられた1年だったといえる。つまり,物事の本質を考えさせられる事が公私において多かったように感じている。私自身,仕事においても,これは無駄なのではないかということを自ら問う機会が多く,正直,今年1年は本当に仕事の質は高まったと思っている。

どうしても多くの人がネガティブに考える2020年だと思うが,私は,大晦日に2020年を振り返り,今年は「本質を見抜く力を多くの人が養うことができる1年だった」と少しでもポジティブに総括したい


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07/03/2010

ファックスのペーパーレス化は歓迎!

野球賭博問題、選挙(消費税増税議論を含む)のニュースが多く、悪い話ばかりで、ウンザリしてきます。

今日は、テレビ東京のワールド・ビジネス・サテライトのように、多くのメディアが報じるニュースから離れ、企業のサービスに注目してみます。

私はパソコンや技術関係には疎いので、こういうサービスが以前からあったのかわからないのですが、NTTコミュニケーションが始めたこのサービスはなかなか良いのではないかと思います。

簡単に言うと、ファックスで送られてきた情報をネット上で受け取って、ペーパーレス化が図れるというサービスです。

こういうサービスを企業や公官庁でも導入したらだいぶペーパーレス化や費用削減、さらには環境対策になるのではないでしょうか。

普及がしない技術的な問題点があるのか、私は知りませんが、結構、どうでもいい情報をわざわざファックスしてくる人っていませんか?

メール一言で足りるようなことをわざわざFAXで送られてくると、私はイラッとしてしまいます。

紙もインクももったいないですが、「なぜこれだけメールが発達している時代にわざわざFAXなんだよ?」と思ってしまうからです。

紙媒体のものは、できればPDFファイルで送ってもらたい。見て必要ならプリントアウトするし、管理もしやすいからです。

NTTコミュニケーションでは、以下のサービスの特徴を売りにしているそうです。

  • FAX用の電話回線やFAX機が不要。FAX用紙やインク代などの費用も削減できます。
  • 紙の製造にかかるCO2排出量を削減でき地球環境保護に貢献できます。
  • 電子データでFAXを確認・整理。パソコンで簡単にデータ管理ができます。
  • 部署別や商品別など気軽に専用のFAX番号を追加できます。

最近は環境対策で、クーラーがまともに入らない場所も多く、暑さを必要以上に我慢させられると感じることもあり、「環境対策」って言葉が、私は必要以上に使われている気がして、あまり好きではないと感じることもあります。

しかし、このファックスのペーパレス化による「環境対策」には、賛成です。

国としても、こういうサービスを実施する企業への助成などをする方が、環境対策として凄く効果的ではないでしょうか。

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09/10/2009

ガソリンの暫定税率廃止と高速道路の無料化は環境に悪影響とはいえない!?

先日、ツイッターではつぶやいたのだが、やはり、マスメディアによる間違った知識の頒布という状況を見ていると、このブログでも取り上げるべきと思い、今回は、「民主党の掲げるガソリンの暫定税率廃止、高速道路無料化と環境への悪影響という批判」について、私見を発信しようと思う。

まず、マスメディアや自民党の道路族、さらには、環境保護団体などが、「高速道路の無料化やガソリンの暫定税率を下げると、Co2が増大して環境対策に悪い」という主張がされており、世論調査を見ると、国民の7割近くがこの主張に騙されている。

はっきり言って、この批判は的外れもよいところで、これらの批判をしている人間は、経済学の基礎知識がないか、それともそういう基礎知識のない一般国民を騙すためにあえてもっともらしく主張しているかのどちらかである。

ミクロ経済学の基礎を知っていれば、この批判は、間違っていると断言できる。

車の利用(とくに、ガソリンの消費)は、贅沢品とは違い、安いからバンバン使うという消費財ではない。これらは生活必需品の典型であって、一定の需要量が決まっている。

したがって、安ければドンドン消費が増えるという試算には間違いがある。

例えば、日本人にとっての生活必需品である米を例に考えてみる。

米の価格が下がったとしても、既に食生活の中で、米が占める割合というのは決まっている。米が安いから365日米でよいという人は奇特な人であって、日本人の大多数は麺、パン、その他の食材とのバランスで、米の消費量は決まっているのであって、突然米が安くなったから米ばかりの食事でよいというライフスタイルの変更は困難である。

逆にいえば、価格が高くなっても、米を食べてきた人間が、一切米食を止めて、パン食や麺類を365日食べるかといえば、それも通常はあり得ない。

つまり、生活必需品である米の消費量というのは、基本的には価格の上下に左右されることなく、一定限度で決まっているのである。

とすれば、生活必需品であるガソリン代も同じことである。

車利用にかかる費用(ガソリン代)が下がっても、既に車を使わない生活をしている人(例えば通勤通学に電車を利用している人)がわざわざ車を利用するということにはなりにくく、限界があるのであり、価格が下がれば需要が伸びるという単純な試算は道路に利権のある人々に乗せられているだけである。

つまり、暫定税率廃止や高速道路の無料化が行われても、ガソリンの消費量というのは、一定限度で決まっているのであって、生活必需品であるガソリン代が下がることで、国民が家計に占めるその費用の割合が減るということで、その恩恵を受けるという因果関係は明確にある一方、上記政策が環境に悪いという因果関係は、依然立証に足る高度の蓋然性がないのである。

こうしたガソリンの(生活必需品の)消費の特徴を専門的にいえば、「価格弾力性が小さい」と表現されるわけです。

財務大臣に起用されるという噂のある民主党の藤井裕久議員もこの点を指摘しており、私は、さすが大蔵官僚出身で、官僚の数字を使ったまどわし戦術を見破るだけの知識はあると思った。

ガソリン消費の価格弾力性が小さいという話は経済学では基礎の基礎なのであって、これに言及せずに、CO2が増大するという批判は、ただ言っているだけで、論拠を示していない主張と断じざるを得ない。

兼ねておりこのブログでも、紹介しているが、公認会計士の山田真哉先生の「数字に騙されるな」という主張は、こういう場面でも妥当するのではないだろうか。

民主党の上記政策が実施されると年間○○トンのCo2が発生するという衝撃的な数字で、無知なマスコミを操作したり、国民に扇動的な主張をする政治家、シンクタンクなどがあるが、その数字の前提が間違っているのではないかということをしっかり国民として注視することが必要である。

上っ面の数字には騙されない洞察力が求められるだろう。

なお、自動車販売とガソリン価格および所得の増減の関係を指摘する面白い論文として、埼玉学園大学教授の広瀬明教授の論文でも、ガソリン価格の価格弾力性が低いことが指摘されているので、興味がある方は読んでみるとよいだろう。

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【民主3大政策100人に聞きました(上)】高速無料化はエコに逆行、75%反対
9月7日22時40分配信 産経新聞

 圧倒的な支持を集め、政権交代を実現した民主党。新政権発足が近づくなか、衆院選で掲げたマニフェスト(政権公約)にはどの程度の支持があるのだろうか。産経新聞では近畿地方を中心に20歳以上の100人を対象にした緊急アンケートを実施。目玉の高速道路の原則無料化については「渋滞や事故が増える」「エコ社会なのに車依存が進む」などとする反対派が75%を占め、「家計が助かる」などの賛成派25%を大きく上回った。「子ども手当」「年金改革」と合わせ、アンケート結果を3回にわたって紹介する。

 アンケートは電話や対面による直接聞き取り方式で、3~6日に実施。民主党の個別政策について「実現してほしい」か「必要ない」かを尋ね、その理由も聞いた。

 高速道路の原則無料化については100人中75人が「必要ない」と回答。政策の詳細な運用方針は決まっておらず、不透明な部分もあるが、圧倒的な勝利をおさめた民主党も個別にみると、必ずしも支持されているわけではない現状も浮き彫りになった。

 「必要ない」とする理由の中で目立ったのは「ひどい渋滞が起こるから」。滋賀県高島市の医療従事者の女性(27)は「早く着きたいときはお金を払ってでも利用し、お金がもったいないときは一般道をゆっくり走るという選択肢を残してほしい」とし、堺市内の飲食店従業員の女性(24)は「交通量が増え、事故が増えるのが心配」と話した。

 環境に与える影響を心配する声も多く、大阪府吹田市のNPO団体役員の女性(40)は「なぜ空気を汚す政策をするのか分からない。交通量増加に伴って排ガス対策にもお金が必要になる」と指摘。大阪市の女性会社員(29)も「必要性が高くなくても車に乗る人が増える。エコ社会といわれるなか車依存社会にする政策だ」とした。

 高速道路の割引についても否定的だった京都府城陽市の団体職員の男性(28)は「マイナス面が大きい。渋滞や環境の問題もあるが、フェリー会社や鉄道にも影響が出るしETCも売れなくなる」とし、大阪府豊中市の飲食店経営の男性(46)も「JRやフェリーなどへの打撃が大きい。倒産などが起これば、毎日利用している人の足が奪われる。陸海空の交通機関に平等な政策をとるべきだ」と述べた。

 また、大阪府和泉市の無職男性(61)は無料化に伴い1兆3千億円がかかることについて「そのお金を教育や福祉にまわしてほしい。むしろもっと公共交通機関を使うような政策をとるべきだ」と話した。

 一方、「実家が山口県で帰省のたびに多額の出費がかかっていた。無料化になれば大変助かる」という大阪府枚方市の主婦(50)は、ぜひ高速の無料化を実現してほしいと希望。

 大阪市内の会社社長の男性(65)は「荷物の運送費用なども安くなることが期待できて、車には乗らない自分にもメリットがある」と指摘。東大阪市の会社社長(67)も「大阪の道路は一般道が渋滞するが、無料化で高速利用者が増えれば、一般道の渋滞が緩和されるかもしれない。また、新幹線や飛行機などの交通機関でも値下げが進む期待もある」とした。

 ■ジャーナリスト・大谷昭宏氏の話「高速道路の無料化は環境面からみても、二酸化炭素(CO 2)の削減方針とも矛盾しており苦しい施策と思っている。75%が『必要ない』という回答をした結果をみると、民主党に投票した人は、単にばらまき政策にありつこうとしたわけではなく、自民党政権に対する怒りで投票したということが浮き彫りになったともいえる。民主党は公約だからといって無理するのではなく、効率的な運用を考えるべきだろう。例えば、渋滞が予想される主要高速道路を有料で据え置いたり、九州や北海道など利用者の少ない地方だけを無料にするといった方法もあるだろう」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090907-00000592-san-pol

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07/30/2009

新卒者の内定状況が深刻

最近、「就職留年」とか、「就職難」というキーワード検索に引っ掛かり、このブログを訪問してくれる方が結構いるようである。

おそらく、以前紹介した「若者の安定志向に起因する問題」と、「就職留年の問題」という記事内の語句に検索ツールが引っ掛かり、このブログを訪問してくれた方なのだと思う。

私も若者の就職難の状況を良く耳にするため、今日はこの若者の就職情勢について触れてみたい。

まず、今年の就職難は今まで日本が経験したことのないほどの就職難といえるようである。

私の知るところでは、近年の就職難は、2003年度、2004年度新卒の人々の就職活動時期が氷河期のピークで、2005年度から団塊の世代の大量退職が取り上げられ、雪解け状態になったものの、2010年度新卒者は昨年のサブプライムによる世界不況のあおりを受け、超氷河期に陥っているようである。

私の持論は、就職氷河期には、内定をいくつも確保できる勝ち組と、内定が1つも確保できない負け組がはっきり分かれるだけで、学生の努力次第で乗り切ることも可能というものであったが、今回の就職「超」氷河期においては、この持論は当てはまりそうにない。

つまり、そもそも内定を確保できる人が少なく、いくつも確保できる人が非常に少ない状況であると同時に、学生がいくら努力しても内定が1つも確保できないといういわゆる負け組の絶対数がかなりの大多数に及んでいるようなのである。

企業によっては、たとえば、募集人数では50名としておきながら、実際には10名程度の内定にとどめているところも多く、就職活動生には酷な状況が続いている。

最終面接においても、従来の氷河期では、内定率は50:50の確立で、決まっていたが、現状では最終面接段階でも、実質倍率が1/5~1/10くらいの割合で絞りをかけている企業もかなりあるようである。

通常は、遅くても5,6月の時点で、かなりの内定者が生み出されるのであるが、今年はこの常識が通じないようで、この時点で、大学生全体の30%が未だ内定を得ていないという。ここまでくると多くの新卒予定者が不安と絶望に駆られていることは容易に想像できる。

また、内定をいくつも確保する勝ち組が本当にごく少数に限られている現状では、志望する業界には入れない人がかなり多いようで、3年以内の離職率が相当高まるのではないかという危惧をせざるを得ない。

下記の調査では必ずしも現れていないのだが、内定をもらっても就職活動を続けている人々もかなり多いようで、既に、ミスマッチが多発しているのである。

2003年度、2004年度の新卒入社は、3年以内での転職率がそれ以前の人々と比べるとかなり高いといわれており、「なぜ若者は3年で辞めるのか」などの書籍が出版されているのは記憶に新しい。

さらに、ブラックな企業がこの就職難に付け込んで、執拗な人材確保を行っているという噂も耳にする。

また、なぜかパチンコ業界だけは求人募集があるものの、就職活動生は「パチ屋はごめんだ」というのが合言葉のようになっているとも聞く。つまり、パチンコ業界などに新卒で入ってしまうと、「前科もの」扱いされてしまい、転職が困難になるということである。

ただ、我が国の社会風土として、新卒という立場は非常に重要なので、安易に既卒で就職すればいいという判断は避けた方がいいだろう。

就職留年はあまり勧めないが、可能ならば、大学院進学などにより1,2年就職情勢を見て再度就職活動に挑戦するという手法をとる学生が今後かなり増えるのではないかと思う。

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2009/7/21
株式会社ディスコ

    7月1日現在の内々定率、前年比13ポイント減
~『日経就職ナビ2010 就職活動モニター調査』(2009年7月)結果より~

 新卒採用広報メディアを中心に様々なサービスを提供する株式会社ディスコ(本社:東京都文京区、代表取締役社長:小坂文人)は、2010年3月卒業予定の大学生モニターを対象に7月1日~7日の期間、インターネットで就職活動状況調査を行いました。  
 7月1日現在の内々定率は、前年比13ポイント減の69.6%と、70%を割り込む結果となりました。これは現在の形式での調査開始(2004年)以降初めてのことで、新卒の就職状況の厳しさを示唆する数字といえそうです。
 また、未内定者のうち内々定を得る見通しの立たないまま就職活動を続けている割合が6割強にのぼる一方、「就職以外の道(進学、留年など)を考えている」人が前月調査より約10ポイント増の26.9%に達しました。夏休みを目前に未内定者の4人に1人は新たな進路を模索し始めている状況です。

1.内々定率は、前年比2ケタ減の状況が続く
7月1日現在、内々定を得ている学生は全体の69.6 %で、前年同月比13ポイント減でした。4月、5月、6月と前年同期比2ケタ減を記録してきましたが、今回もその記録を更新する結果となりました。平均内々定取得社数は1.8社で、前年(2.3社)を大きく下回りました。重複して内々定を得る学生も減少し、前年(59.1%)比14.4ポイント減の44.7%でした。また、4社以上から内々定を得た学生の割合は8.4%で、前年(16.6%)の半分にとどまりました。(別紙図表1~3参照)

2.就職以外の道も模索中? 内々定を得る見通し
 7月1日現在で内々定を得ていない学生(全体の30.4%)に、就職活動の今後の見通しを聞いたところ、「内々定に近い打診があり近くもらえる見通しだ」が前月調査の5.3%から4.6%へと減少しました。また「選考中の企業はあるが、内々定をもらえるかどうかはわからない」(40.7%)、「選考中の企業はなくまったく見通しが立っていない」(25.0%)をあわせた65.7%が、見通しの立たない中で就職活動を続けていることがわかりました。
 一方、「就職以外の道(進学、留年など)を考えている」は、前月比約10ポイント増の26.9%でした。特に理系が高く、男子で37.1%、女子で33.3%と、その多くが進学へと進路を切り替えていることが推測されます。(別紙図表4参照)

《『日経就職ナビ2010 就職活動モニター調査』(2009年7月)概要》
発   行: 株式会社ディスコ
対   象: 2010年3月卒業予定の全国の大学4年生(理系は大学院修士課程2年生を含む)
調査方法・期間: インターネット調査法、2009年7月1日~7月7日
サンプリング: 株式会社ディスコ「日経就職ナビ2010 就職活動モニター」
回 答 数: 1,067人(文系男子368人、文系女子275人、理系男子317人、理系女子107人)
*「日経就職ナビ」は株式会社日経HRと株式会社ディスコが運営する、学生のための就活サイトです。

[関連リンクURL]
http://web.disc.co.jp/

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02/10/2009

若者の安定志向に起因する問題

不景気になると安定志向が強くなるといわれるが、それを一番敏感につかみ取るのが新卒採用を控える就職活動生だろう。

この記事もそれを如実に表すものである。

ただ、仕方がない傾向だとしても、「本当に安定を最優先事項にしていいのか?」と一抹の疑念を投げかけたくなる。

終身雇用が前提の社会システムの中で、安定性が重視されるのは仕方がないかもしれない。しかし、若者にとって本当に安定性がモチベーション維持につながるのかという点に疑問を感じてしまうわけである。

最近の離職率は若い世代を中心にとても高い。これは氷河期になればなるほど、とにかく就職先を見つけようとするあせりもあるし、会社側も優秀な人材を見つけようと本音を語らずに採用活動をすることに起因して、ミスマッチが生じているように感じる。

もちろん、どの会社も、「うちは給料が安いし、職場環境も良くないよ」なんてPRするところはないだろうが、こんなこともできる、あんなこともできると理想で塗り固めるのも良くない気がする。

氷河期でなければ、学生が2,3個の内々定を留保しつつ、若者が主導権を握り、最終的に選ぶことで、ミスマッチの可能性が減るのだが、氷河期が続けば続くほど、この若者の離職率は高まるだろう。

個人的な感想ではあるが、近年離職している人々は、2002年~2004年の氷河期世代が多い。この世代の多くが、当初の職場のイメージと就職後の現実にギャップを感じた人が多いようである。

それに比べ、2005年から昨年までの就職市場は雪解けと売り手市場にあった。この時期に就職した人については、ミスマッチにより離職を考えている人はその前の時代よりも少ないという印象を個人的には感じている。

ただ、どうしても若者が不満を持ってしまう職場が現在の日本には多々あるようだ。

養老孟司氏が『逆さメガネ』という本で日本について以下のように評している。

若者に城を明け渡さない。さっさと若者に任せればいいことを、相変わらず年寄りがやってますな。とくに日本の世間は極端です。私のように六十歳を超えた教授なんか、もう定年で当然です。とうにそう思ってましたから、東大も早く辞めました。若い人の邪魔はしたくない。

それでも年寄りが頑張って、行先暗いなんて、日本中で思っています。そりゃ、暗いに決まってます。年寄りは、あとはお墓に入るだけです。墓穴は真っ暗ですからな。大切なことを、そういう人に任せてるんですから。

なるほど、反骨精神のある若者が牙を抜かれ、既得権を打破しようというよりは、寄らば大樹のかげと安定志向に転じて、既得権を持つ老舗にすがろうとし、結果として日本が疲弊していくわけである。

こうした若者の動向を、国会や公官庁、企業、および法曹界にはびこっている墓穴に片足をつっこんでいる年寄り達はどう考えているのだろうか。

今日は、毒舌が過ぎるのでこの辺で・・・本の紹介をして終わらせよう。養老先生の最新本がでるらしい、「先が読めない人生を選んだ著者の、先を読まずに本質を突く時評。2002年から08年までの政治、社会、経済、スポーツ等を論じる。」との解説があった。安定志向になってしまっている若い世代には特に読むべき本かもしれない。

大学生が働いてみたい業界――女性は「放送・出版・新聞」、男性は?
2月9日15時6分配信 Business Media 誠

2010年春に卒業する大学生の就職活動が激化しているようだが、現在大学2、3年生はどの業界で働いてみたいと考えているのだろうか。最も多かったのは「放送・出版・新聞」で27%、次いで「旅客(鉄道・航空)」(21%)、「銀行」(20%)であることが、C-NEWS編集部の調査で分かった。

 男女別で見ると、男性は「銀行」がトップで26%、次いで「通信・IT」(24%)、「旅客(鉄道・航空)」(22%)、女性は「放送・出版・新聞」(37%)、「広告」「化粧品・トイレタリー」(いずれも27%)という結果に。

 現在、すでに「応募や面接など行動を起こしている」という大学3年生は46%、「情報収集を始めている」の23%を合わせると、約7割が就職先の検討を始めていることが分かった。また大学2年生で「情報収集を始めている」と答えたのは21%で、5人に1人は就職活動を始めているようだ。

 インターネットによる調査で、1都3県(東京、神奈川、埼玉、千葉)に在住する4年制大学2年生または3年生の男女400人が回答した。調査期間は1月23日から1月27日まで。

●銀行に求める理想のイメージ

 働いてみたい業界で男子学生のトップは「銀行」だったが、実際にはどこの銀行を利用しているのだろうか。全体で最も多かったのは「ゆうちょ銀行」で64%、次いで「イーバンク銀行」(47%)、「東京三菱UFJ銀行」(45%)、「みずほ銀行」(33%)、「三井住友銀行」(28%)と続いた。また今後利用したい銀行を尋ねると、トップは「ゆうちょ銀行」で41%。以下「東京三菱UFJ銀行」(35%)、「イーバンク銀行」(32%)、「みずほ銀行」(28%)、「三井住友銀行」(26%)などとなった。

 「利用している」と「利用したい」、ともに「ゆうちょ銀行」が1位だったほか、メガバンクが上位にランクイン。ネット銀行では「イーバンク銀行」の利用者が多いことがうかがえた。

 さらに「銀行」に求める理想のイメージを聞いたところ、「信頼できる」「安定性がある」「誠実である」といった回答が目立った。逆に「派手な感じがする」「カッコいい」「ボランティアや文化活動に積極的である」などの答えは少なかった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090209-00000057-zdn_mkt-bus_all

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12/19/2008

世界の自動車会社は多すぎる!?

2000年頃にある経済評論家が、「世界の自動車会社は多すぎで、日本に2つ、アメリカに1つ、ヨーロッパに2つの自動車会社が存続するのが、自動車産業の将来的展望からいって、望ましい姿だ。」と主張していたのを最近思い出す。

つまり、自動車産業の成長には限界があり、すでにその限界に達している以上、市場自体の拡大は不可能で、あとは既存のパイをどう分配するかという問題で、その結果が、日本に2社、アメリカに1社、ヨーロッパに2社ということだという理論のようだ。

実際に、日本もホンダとトヨタが純国産で、あとはルノーなどの海外系の傘下にある。この分析に説得力があるとは思う。

この話を、以前、私のアメリカ人の友人に話したことがあり、彼は、「確かに、その分析は正しいかもしれない。」と同意していた。

こののような時代が今到来しているのかもしれない。

GM・クライスラー、合併交渉を再開…米紙報道
12月18日13時32分配信 読売新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081218-00000037-yom-bus_all
 

【ニューヨーク=池松洋】米ウォール・ストリート・ジャーナル紙(電子版)は17日、経営危機に陥っている米ゼネラル・モーターズ(GM)とクライスラーが合併協議を再開したと報じた。

 資金支援を検討している米政府に対して、再編の取り組みをアピールする狙いだという。

 両社の合併交渉は10月に表面化したが、当時は合併に伴うリストラ費用などの資金支援を米政府から得られなかったことから、11月に交渉中断を発表していた。

 しかし、その後の米国市場の販売不振から両社の手持ち資金の流出に歯止めがかからず、年内にも経営破綻(はたん)する危機に直面している。米政府に合併による合理化効果を訴えて、つなぎ融資を受けやすくする狙いがあると見られる。 

アメリカの自動車メーカーは、1980年代にジャパンバッシングが盛んだった時代からその技術力の革新力に陰りがある。以前にも指摘したが、自動車産業は特に新しい技術力を持っていない。技術力がなければ、他社に負けるのは当然である。アメリカのビッグ3は、金融など本業とは別の分野で稼いで、自動車という本業の赤字を補てんするような経営を続けていたのであり、破綻するのは当然だった。

不思議なのは、アメリカ国民の多くが、それに気が付いていなかったという点である。私の前述の友人は、「アメリカ国民のほとんどは、アメリカの自動車産会社が1社になるとは思わないだろう。アメリカ人はアメリカ社の技術は高いといまだに信じている」とも述べていた。国産寄りになる傾向があるにしても、客観的な分析は必要だったはずだ。

私は、ビック3には公的資金を導入するべきではなく、今回を機に整理しなければ、近い将来に、完全なアメリカ市場の破綻が迫っていると思っている。つまり、自由主義経済で、経済成長をしてきたアメリカが、仮に日本がかつて金融機関に対してやったような手法で公的資金を導入して救済したとしても、それは自らの理念である自由主義経済とは相いれないものであり、無駄な税金投入でしかないということである。

理想的なのは、ビック3を統合させ、ある程度整理縮小をさせる。その一方で、解雇された人の職能支援や再就職支援に公的資金を直接投入することだろう。

ニューディールのような大規模な政府による経済誘導は、グローバル化が進んでおらず、戦争産業が国の経済を牽引できた時代の話である。

オバマ政権が打ち出そうとしている政策は、100年に1度の愚策と評され、アメリカの国力衰退を招く恐れが高いと思う。

日本では、破綻の危機というマイナス面しか伝えられないが、感情論とは別に、経済原理からビッグ3を救済すべきでないと考えているのは管理人だけではないようだ。
http://diamond.jp/series/worldvoice/10033/?page=2

http://diamond.jp/series/siliconvalley/10013/

また、アメリカ政府も破産による整理を図るべきという考えなのかは気になるところである。

「管理破産」も選択肢に=ビッグ3支援で-米政府
12月19日8時51分配信 時事通信

 【ワシントン18日時事】米政府は18日、ビッグスリー(3大自動車メーカー)の支援問題で、つなぎ融資と引き換えにゼネラル・モーターズ(GM)とクライスラーを「管理破産」させる選択肢を含めて検討に入った。米メディアが報じた。政府とビッグスリーとの調整は最終段階にあるが、まだ決着は付いていないもようだ。
 ペリノ大統領報道官は同日の会見で、「(混乱を最小限に抑えて)軟着陸させる秩序だった破産のやり方はある。選択肢の一つだ」と発言。ただ、「必ずしもそう発表されるとは限らない」とも語った。
 ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)によると、政府がまず資金繰りが特に厳しい両社に数カ月のつなぎ融資を実施。その数カ月間に経営幹部ら関係者を集め、破産法一一条(日本の民事再生法)適用を申請した場合に取られる措置を詰める。
 これは事前調整型破産手続きと呼ばれるやり方で、申請後に債権債務の整理に着手する通常の破産手続きに比べ、迅速な再建が可能になる。ただ、法的整理に反対する経営陣や労働組合が同意するかどうかは不透明だ。 
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081219-00000039-jij-int

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