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July 2011

07/19/2011

一つの歴史が終わった

今年1月にブログを更新して以降、全く何も言わずに、ブログを放置してしまい、読者の皆さんには申し訳ないと思っています。

ブログをしばらく更新しなかった理由ですが、色々なことがあり過ぎ、また日本の将来、とりわけ、日本の政治に対してあまりにも希望が持てず、ブログを更新しようという気にはなれなかったというのが正直なところです。

さて、今日は前回の更新から半年ぶりの記事です。政治ネタなどを期待していた方には申し訳ないのですが、今回は、映画ネタです。

しかも、今話題の「ハリー・ポッターと死の秘宝パート2 (Harry Potter and the Deathly Hallows part2)」です。

15日に公開されて以来、公開3日間で興行収入17億6000万円をあげているそうで、私もこの週末に映画を見て、初めて「映画館で2度以上みたい映画」だと感じました。

私は、ハリーポッターの原作を読まずして、10年間、Chris Columbus監督(現プロデューサー)やDavid Yates監督の映画により描かれたハリー・ポッターの世界を見てきましたがですが、今回の映画は最終章にふさわしい、とにかく素晴らしい映画でした。

私のように、映画でストーリーを知り、この最終章を楽しみにしている方がまだいると思いますので、ネタバレになるようなことは書かずに、この映画を見た感想(絶賛に近い内容となってしまいますが・・・)を書こうと思います。

そもそも、10年間かけて見てきた映画の結末がわかるわけですから、それだけでも期待は自然に膨れ上がります。多くのシリーズ物の映画は、こうした期待に応えることができず、続編に進むにつれ、映画の面白みがなくなっていくものですが、「ハリー・ポッターと死の秘宝パート2」は見事にこの期待に応えてくれました。

ハリーと友人たちとの友情や教授たちの愛情といったところがこの映画の醍醐味であり、原作を読まずに、映画のみを見てきた方にとって、一番気になっているのが、セルブス・スネイプ教授は裏切り者なのか、ドラコ・マルフォイはどうなるのか、そして、ハリーの運命はどうなるのかということではないでしょうか。

特に、Alan Rickman演じるセルブス・スネイプ教授は、MTVが主催したハリーポッターワールドカップで、人気1位のキャラクターに選ばれました

ワーナーも今回のストーリーを「スネイプのストーリー」と題してPRをしており、この重要なキャラクターがどういう結末に、どのようにかかわっていくのかという点がこの映画の最大の見せ場の1つです。


映画では、そのあたりの答えを明確に描いており、かつ、同シリーズを見てきたファンに、前作や前々作のシーンを瞬間的に振り返させて、「あ、あそこの不自然な点はこうだったからなんだ。」と深い納得ともいうべき感情を与えてくれます。

また、私のように原作のストーリーを知らない視聴者にとっては、映画の最中、涙があふれるようなシーンもいくつかあり、予想のできない展開に、130分間、一瞬もつまらないと感じるシーンはないはずです。むしろ、私の場合、130分があっという間に過ぎてしまい、見終わって何とも言えない満足感と疲労感に襲われました。もっと、長くても良かったとすら感じます。

息をつく暇がないというのはこのことで、世にサイエンティフィック・フィクションの映画はたくさんありますが、このハリーポッターは、最終章において、従来の映像技術のみに頼っていたSFとは全く違う、俳優たちの演技力に支えられた素晴らしい映画であったと評しても言い過ぎではないでしょう。

「ハリー・ポッターと死の秘宝パート2」を見て、私は1つの歴史の終わりを見たような気にさえなりました。それは、10年間にわたるシリーズが終わったというだけの意味合いではなく、これを超えるようなSF映画は今後しばらくの間は現れないのではないか、つまり、このハリーポッターがSF映画の1つの区切りになるのではないかと感じました。


スターウォーズシリーズは確かに壮大な世界観で、視聴者を圧倒したSF映画です。このシリーズもSF映画の歴史においては貴重なものであったと思います。しかしながら、スターウォーズシリーズはやはり映像技術一辺倒なところがあり、俳優の演技力がものをいうシーンは少なかったように感じます。

これから公開されるトランスフォーマーなどもその意味では、より映像頼みであり、インディペンデンスデイ以来のSF映画の域を出ていないように感じます。

他方で、「ハリーポッターと死の秘宝Part2」では、敵、味方の主要なキャラクターはもちろん、それ以外の脇役などそれぞれのキャラクターの複雑な感情が映画の一瞬、一瞬で現れ、絶妙に描かれています。こうしたそれぞれのキャラクターの複雑な感情の演技力からは、イギリス人俳優たちの力強さと演技力の奥深さを感じました。

また、10年間の総決算である今回の映画では、シリーズすべてを見てきた視聴者がしっかりと映画を見れば、気がつくことがあります。それは、今までのシリーズに登場したキャラクターが一瞬ですが多数登場することです。

たとえば、シリーズの最初の作品である「ハリーポッターと賢者の石(Harry Potter and the Philosopher's Stone)」のクィディッチのリーダーであったSean Biggerstaffが演じるオリバー・ウッド(Oliver Wood)がちょっと映っていたり、シリーズ1,2,3作と5作目に登場したChris Rankinが演じるパーシー・ウィーズリー(Percy Weasley)なども登場し、シリーズの総決算であることを感じられる瞬間が多々あります。

これから見る方はぜひ、そういった1つ1つのシーンをしっかり見るとより一層この映画の面白さが増すのではないでしょうか。

また、グリフィンドールの寮生であるシェーマスやMatthew Lewisが演じるネビル・ロングボトムなど旧来からの仲間がどうのような姿を見せるのかもこの映画の注目すべき点でしょう。

そして、映画の後半で、ある人物がハリーに対して残す「言葉」の持つ力についての発言は、映画の中だけにとどまらず、私たちにある種の教訓的な発言として、なにか感じるものがあります。

とにかく、この映画は予想を裏切り、期待にこたえてくれる素晴らしい映画です。

まだ見ていない方は、ぜひ、今までのシリーズを見た上で、この映画を存分に堪能してほしいと思います。


以下はロンドン・プレミアの映像です。

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