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06/04/2010

ポスト鳩山報道に関する考察

昨日は、ブログ上のカウンターで800人以上、ニフティーの解析にあるカウンターで1,000人以上の訪問者数を記録し、驚いた。

気になったので、ニフティーブログのアクセス解析を見てみたところ、当初はライブドアのBLOGOSでトップ記事になったためかとも思っていたが、BLOGOSからのアクセスは他の方々の記事にまぎれており、さほど多くなかった。

原因は、Yahoo Japanの「みんなの政治」というコーナーの『鳩山政権8ヶ月半を振り返る』という特集ページのトップにブログのリンクが貼られたためだったようである。

ヤフーの特集ページにリンクを貼られるのであれば、何か連絡でもあるのかと思っていたが、何の連絡もなかった。

もちろん、このブログはリンクフリーなので、連絡は無くて構わない。

過去にも、読者のみなさんでリンクを貼りたいという問い合わせが何度かあったが、連絡はしなくても自由に引用して問題はないので、一応言っておこうと思う。

ただ、久しぶりの更新であるにもかかわらず、アクセス数がここまで急増したこと、及び、Yahoo Japanの集客力(閲覧者数)の圧倒的強さには驚いた。

やはり、Yahoo Japanの影響力を見ると、ソフトバンクは情報化社会における白い巨人であるということを痛感する。

1.ポスト鳩山に関する報道

さて、今日もこの話題に一言だけ触れておこうと思う。

どんな憶測、妄想報道が今日一日ながれるのか気になったため、有名な"報道"番組をいくつか各局、冒頭の数分程度録画しておいた。

それを見てみると、ポスト鳩山を何とか飯のタネとしたいというテレビメディアの馬脚がその数分程度の録画に如実に現れていた。

昨日も指摘したが、自分が選んだ鳩山首相という自覚が欠けている自称"黄門"様(時代劇が好きな私は、渡部恒三氏が黄門様と評されるたびに、黄門役を務めてきた東野英治郎さんや西村晃さんを愚弄していると思うので、一日も早くそういう評し方をマスコミには止めてもらいたいのであるが・・・)を始め、浅はかで無責任は発言をメディアで平気に繰り返す民主党議員にはある種の失望感すら感じた(中には、真面目に回答しており浮かれているわけではない議員もいた)。

私が録画で確認した限り、テレビメディアの論調は、1つの例外を除いて(この例外については、この記事の最後に触れる)、おおむね同じであった。

それは、日本テレビ系列の番組でたびたび登場して、すべての政界の動きを把握しているかのように話す、政治部の青山和弘記者に代表されるような、報道局政治部による自慰的な妄想・推測報道である。

なんとか、反小沢VS親小沢の対立代表選挙に見せたいという印象操作丸出しである。民放だけでなく、NHKも一見、品のよさそうなアナウンサーが出ているが、論調はほとんど同じである。

面白いのは、

「~ではないかと思われる」、

「~可能性も十分考えられる」、

「~なのではないかとみられている」、

「~という背景がありそうだ」、

等々の無責任な表現をテレビメディアの記者が多様していること。

証拠の少ない冤罪事件の判決文でさえ使わないような曖昧な表現、事実を伝えるという観点からはおよそ不向きな表現のオンパレードである。

菅直人副総理をめぐっては、「反小沢に近寄っている」、「小沢氏と距離を置いている」などの報道がされているが、それを裏付ける客観的な事情が全く見えてこず、まさに、「キー局の記者はこのように妄想しております」という報道である。

これを真に受けてしまう人もおそらくいるのであろうが、そういった人々はもう少し彼らの表現を注意深く見て、事実の存否の判断をすべく努力してほしい。

2.ポスト鳩山について同じように妄想する

ところで、これだけテレビマスコミが自慰的な妄想・憶測報道を貴重な電波資源を使って垂れ流しており、その妄想報道も、信憑性が無い、およそ論理的な妄想とはいえないものが多い。

そこで、今日は、私も、初めてであるが、事実を指摘することなく、ポスト鳩山について、妄想的考察を独自の視点から試してみようと思う。

もっとも、既存のメディアと同じ視点で妄想していたらこのブログの存在意義は無い。

そこで、今断ったように、独自の観点からの妄想をして、既存のメディアの報道とはちょっと異なる憶測を示してみようと思う。

以下、あくまで、私の妄想なので、真に受けず、エンターテイメント感覚で読んでほしい。

まず、私は、「反小沢VS親小沢」という対立軸で報道され、菅直人財務大臣が小沢幹事長と距離を置いているという構図は、浅はかな思考しかできない大手マスコミがまんまと小沢一郎という政治家の術中にハマったのではないかと妄想する。

私が小沢一郎という政治家の立場であれば、鳩山総理に引導を渡し、自分も責任を取る形を演出して、参議院議員選挙での巻き返しを図るのが、至上命題だと考える。

つまり、自分の影響力を保持するのであれば、どうしても参議院選挙では、民主、国民新、社民の3党合わせて、過半数維持を図り、さすが選挙に精通した人物だと思わせる必要があるためである。

小沢幹事長は今まで自民の支持基盤を破壊し、民主党の支持基盤へと組織票を奪取してきた。その最大の例が郵政票であり、医師会票等々である。組織票は十分固めた。

では、私が小沢一郎の立場なら、民主政権の基盤を固めるために、どういう判断をするだろうか。

それは、不安要因である浮動票、無党派層をどうするかという問題につながる。

つまり、マスメディアに煽られて、マスメディアの誘導に安易に乗ってしまう浮動票保持者が、わざわざ民主党への批判票を投じるために、積極的に投票所に来て、野党に投票されては困ると考えるだろう。

私が小沢一郎氏であれば、もう選挙には行かないという有権者が多数出る場合を想定した組織票固めは十分にやり終えたと判断するだろう。

そして、残された仕事は、過熱する選挙報道が今後ますます強まることが予測される中、鳩山総理の未熟な判断と無責任なメディアが起こした逆風をどうはねのけるかを考えるであろう。この逆風さえ止めることができれば、惨敗することはない。

それを回避する最大の方法は、鳩山に引導を渡し、自分も身を引いて、反小沢を煽るマスメディアの逆手をとって、「次の総理大臣は小沢と距離を置いている」という印象を演出することである。

本当に責任を取って、鳩山総理のいうようなクリーンな政党にしようと思っているのであれば、こんな急速な日程を組まない。しかし、選挙に勝つことを考えるならば、私なら、詰まった日程にすることで、菅直人副総理以外に有力な候補者は出て来られない状況を作るであろう。

一方で、私が小沢一郎の立場なら、一番困るのは、密室的に菅直人を選んだという印象をもたれる報道をメディアが行うことである。

この点、マスメディアは、昨日の段階で、菅直人副総理が小沢一郎幹事長と輿石東参議院議員会長と会えなかったことを殊更取り上げ、「管直人と小沢一郎の関係に距離感が出てきた」とか、「ひびが入った」と報じている。

浅はかなマスコミ思考では、これを小沢一郎が描いて演出しているシナリオとは読めないだろう。

私が小沢幹事長の立場なら、この報道の論調は願ったりかなったりである。

昨日、菅直人副総理と小沢一郎幹事長が面会していれば、小沢の傀儡政権だとマスコミは一気に報じたに違いない。

それを回避する方法として、菅・小沢面会が実現しないというのは最高の演出ではないだろうか。

そして、私が小沢なら、菅と通じた上で、側近に、弱小の対立候補を立てるように支持するだろう。

それが樽床議員である。

とりあえず、名前を世間に広めるだけの利益は樽床議員にもある。私が小沢一郎ならば、自分が育てた原口氏や細野氏などをかませ犬には使いたくない。ここで名前を売りたい樽床議員の存在は願ったり、かなったりであって、便利な"対抗馬"になるだろう。

小沢グループが担ぎあげた候補VS菅直人という構図をなんとなくマスコミに報じさせることで、菅直人のイメージがますます良くなる。

菅直人にとっても、前原、岡田、枝野という厄介者が対抗馬に出てくるより、支持を得ることで、事実上の無投票再選の状況を作り出したいであろう。

下手に、空気の読めない前原、岡田、枝野などの議員と対立した代表選にすると、後々人事などで厄介である。

弱小候補との表面的対立の後は、挙党体制を訴え、選挙に負けない布陣にする。

ここで重要なのが小沢グループと呼ばれている議員たちが、小沢の描いたシナリオに反して勝手な動きをして、管直人が疑心暗鬼に陥ってしまうことへの警戒である。

連絡は取り合っているとはいえ、小沢に対する政界やマスコミの妄想的恐怖心が与える影響は本人だって嫌というほど熟知しているはずである。

だからこそ、一旦、一部の幹部が暴走して、小沢グループは樽床を支持するの動きに対し、事実上のタイムリミットである今晩21時以降に、正式に自主投票にすることになったのではないだろうか。

小沢にとっては、子分にどういうポストが来るかよりも、次の選挙で負けない状況を作ることの方がはるかに重要なはずである。少なくとも、私が小沢の立場ならそう考えるだろう。

だからこそ、菅直人という無難なリーダーを選ぶ土壌を作り、政府人事にもさほど介入せず、小沢色がそれほど強くない布陣か、従来の鳩山内閣を引き継がせる。

そして、社民との連立を壊した原因である、北沢、岡田、平野などの閣僚を小幅に変更することで、選挙協力への影響を最小限にとどめようとするのではないだろうか。

つまり、社民党と選挙協力は何とか維持できる大義名分を作るのである。

現に、メディアの伝える情報によれば、管直人副総理は、日米合意を重視するとは言いつつも、樽床議員のような遵守との明言を避け、沖縄普天間の問題に含みを持たしている。

以上が、私の妄想である。

これを立証する客観的事情なんて一つもない。単に、私ならどうするかという妄想的考察をしてみた。

小沢一郎は、かつて論理的一貫性が重要である司法試験を志したことがあり、政界で実力者としてメディアに恐れられる人物である。

これくらいの論理的な判断はしているのではないだろうか。おそらく、私が上記で述べた以上に色々な考えは持っているはずである。

もちろん、こんなことを全く考えていないかもしれない。こういう妄想を聞いて笑っているかもしれない。

ただ、いずれにしても、マスメディアを含め多くの国民は色々な妄想をするだろう。

そして、そこには小沢一郎が常にメインとして注目されていることは否定できない。

好き嫌いという感情論や小沢一郎が良い政治家かどうかは別として、これだけの注目を浴び続ける小沢一郎という実力のある政治家が他にはいないことは確かである。

解っていないのは大手メディアだけで、まともな自律的な思考能力がある人々は、私が上記で転換したような妄想について、「小沢一郎の立場ならこれくらいのことは考えているのかも」と既に想像していたかもしれない。

既存のメディアの報道は、小沢VS反小沢の構図を描いて妄想しているが、これは政治を監視するメディアの妄想としては、浅はか過ぎる。

妄想をするなら徹底的に、行動の裏を論理的に妄想してほしいものである。

以上、私の妄想政界劇につきあってくださった皆さんも、ニュースが報じる妄想を真実と信じるのではなく、自分の頭で妄想してみると違った視点が見えてくるので、妄想を楽しんでみるのも良いかもしれない。

ただ、あくまで妄想と事実とを混同しないことが重要であろう。妄想ばかりしていると陰謀論に簡単にだまされてしまうので気を付けてほしい。

3.まともな司会者もいた

なお、前述の中で、マスメディアの報道姿勢において、一部例外があると指摘した。

それは、「とくだね」の小倉智明氏の司会である。

局アナや田崎記者が、いろいろ薄っぺらい民主党批判をしている要所要所で、マスメディアの矛盾や自民党の責任を公平に指摘するなど、精一杯、既存の報道とは違う視点を提供すべく努力しているようにも思えた。

番組全体としてみれば、あまり変わらないが、他の局の情報報道番組よりはマシだったように感じた。

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民主代表選 菅氏を岡田・前原氏が支持 樽床氏と一騎打ち

6月3日21時47分配信 毎日新聞

 民主党は4日、鳩山由紀夫首相の辞任表明に伴う代表選を行い、同日午後に新代表を選出する。菅直人副総理兼財務相(63)と樽床伸二衆院環境委員長(50)が3日、記者会見して立候補を表明した。党内では夏の参院選を前に、小沢一郎前幹事長と距離を置く非小沢氏系議員を中心に菅氏への支持が広がっている。【竹島一登】

 菅氏は3日の会見で小沢氏の処遇について「国民の不信を招いており、しばらくは静かにしていただいた方がご本人にも、民主党にも、日本の政治にもいいのではないか」と述べ、一定の距離を置く意向を表明した。

 菅氏は小沢氏について「03年の『民由合併』は私と小沢党首(当時)で決めた。民主党を強くし、政権交代につなげる大きな機会になった」と評価。その上で鳩山首相が小沢氏の幹事長辞任を求めたことを踏まえ、「首相の思いを大事にしなければならない」と述べ、小沢氏を主要閣僚や役員人事で起用しない意向を明らかにした。

 また、衆院解散・総選挙の時期について「少なくとももう一度予算案を組むか、いくつかの政策を実行するまでは、(衆院選を先送りしても)国民の理解を得られるのではないか。参院選も国民の一つの審判だ」と指摘。夏の参院選の日程に合わせた衆参同日選の可能性を否定した。

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題については、代替施設を沖縄県名護市と定めた日米合意を重視する意向を表明。その上で、「沖縄の負担軽減という目標に向かって息の長い努力が必要だ」と強調した。昨年夏の衆院選マニフェスト(政権公約)に関連し、財源確保策を見直す考えを示し、社会保障や雇用対策を重視する考えを示した。

 一方、樽床氏は会見で「世代交代を進めたい」と支持を訴え、衆院定数の80削減などを提唱。また「社会保障制度の安定と財政再建の両立」を重視する考えを表明した。消費税率の引き上げについても「(将来的に)国民に信を問うべきだ」と述べ、次期衆院選後、引き上げを目指す考えを示した。

 民主党内では3日、小沢氏と距離を置く前原誠司国土交通相、仙谷由人国家戦略担当相、岡田克也外相らが相次いで、グループとして菅氏支持を表明。横路孝弘衆院議長ら旧社会党系グループも支持を決め、中野寛成元幹事長ら旧民社党系議員らも支持に傾いている。参院幹部は「樽床氏はなじみが薄く、参院(116人)も菅氏への支持が多い」と語った。

 一方、党内最大勢力の小沢氏のグループは3日夕に対応を協議。樽床氏が協力要請に訪れたが、グループとしての態度決定は見送り、自主投票で臨むことを決めた。小沢グループには鳩山グループの海江田万里衆院議員を推す声が上がっているが、首相周辺にも擁立論は広がっていない。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100603-00000027-maip-pol

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