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11/20/2009

自公の強行採決とは質的な違いがある ― 自民党議員はもっとしっかりしろ

おそらく、今日のメディアも、自民党や公明党の議員も、中小企業者等金融円滑化臨時措置法案の衆議院採決について、「強行採決だ!」、「数の暴挙だ!」などと薄っぺらい批判を繰り返いていたのであろう。

しかし、私は、非常に下らない批判であると思う。

実際、自公政権下の強行採決と今回の民主党政権下での強行採決には、大きな質的な違いがある。

それは、今回は、「野党の一致した採決反対」が存在していないということである。

つまり、共産党は、議場に残って、「賛成」票を投じている。

したがって、与党+野党1党により、法案が成立しており、これは、自公政権下で、自民と公明という与党のみの賛成多数で、強行採決してきたことと質的には大きな違いがある。

私は、この共産党が賛成しているという事実は大きいことだと思う。

何でも反対というような万年野党の共産党が、審議時間が少ないと言いつつも、結局、この法案には賛成しているのであるから、審議時間の少なさも含め、野党である共産党はこの法案を良しとしたわけである。

「野党の一致した審議時間不足への抵抗」としての議場退席と言う事実がない以上、自民・公明の議場退席は、強行採決への抵抗というよりは、野党として反対の意思表示を示すことの放棄という意味合いが強いのではなかろうか。

そうであるにもかかわらず、共産党が賛成しているという事実を看過し、メディアも、そして野党議員も、「強行採決だ」という部分ばかりを強調して、形式的な批判に終始している。ここからは、日本の政治が変わる兆しは見てとれない。

さらに、少なくとも、自民党の議員にとって、「強行採決だ」といきり立つ姿は、マイナスであろう。

彼らの民主党への批判は、仮にこの採決行動について審議時間が少なかったという点で、国民の共感を得られても、「やっぱり自民党の方がよい」という結論にはつながらない。なぜならば、この種の批判をいくら行っても、「お前が言うな」の一言が妥当し、有権者を白けさせるためである。

特に、与党時代に国対委員長で、強行採決を行ってきた自民党の大島幹事長がそういう批判を熱く行っている姿を見ると、「はいはい。あなたも今まで同じことやってきたんでしょうが。」としか感じない。むしろ、「あーあ、これだから今の自民党は・・・」というブーメラン効果絶大の主張である。

また、小泉政権以降の、安倍、福田、麻生政権は、「民意による審判を受けず」に強行採決をしてきた。

これに対し、鳩山政権は、8月の選挙により一応政権としての信託は受けているのであって、安倍、福田、麻生政権下での強行採決とは意味あいが異なってくることも忘れてはならない。

民主党の行った行動に問題がある場合に、攻撃材料を手に入れた自民党議員が、どういう態度を示すのかが重要だと私は思う。

自分たちのやってきたことは省みず、このような薄っぺらい批判に終始することしかできないのであれば、政権に返り咲くのは夢のまた夢と言っても過言ではなかろう。

もっとも、民主党に問題がないわけではない。

ただ、それ以上に、今の自民党には、まず自分たちの過去の行動を真摯に反省したうえでなければ、どんなに批判をしても、有権者の心には響いてこないということを自覚してほしい(今自民党議員がすべきことについては、「政権交代を実感 ― 民主党議員を近く感じる」を参照)。

なお、そもそも、この中小企業安定化法案は、緊急経済対策に意味合いが強く、迅速性が要求されている問題である。また、モラトリアムと言われている部分についても、努力義務を設けているにすぎず、金融機関に当初言われていたような過大な負担が生じるわけでもない。そうであるならば、どうしても長時間確保して審議しなければいけないたぐいの法案ではないだろう。

私はむしろ、予算の執行という国民の生活により影響のある民主党の事業仕分の拙速さの方が問題(「事業仕分に違憲の疑い!?― パフォーマンスより実績を」を参照)だと感じる。

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Comments

共産党が賛成というより出席したというだけで、笑い者だがwww

Posted by: おやぶん | 11/20/2009 at 10:05 PM

>おやぶんさん

申し訳ありませんが、貴殿のコメントの趣旨が理解できません。
共産党も民意を受けて、9議席も獲得しており、みんなの党より4議席も多いわけです。参議院では7議席を保持しています。

その政党が、賛成したということを「出席したことが笑い者」というのは、いかがなものでしょうか。公職選挙法等の政党要件を満たしている政党ですから、その判断にはそれなりの重みがあると思います。

むしろ、自公の「お前が言うな!」と突っ込みを入れてしまわれるような軽薄な批判をする議員や前議員がいることの方が、私にとっては「笑い者」だと感じました。

なお、過去の記事を見てもらえばわかりますが、私は必ずしも共産党の主義主張に賛同しません。

Posted by: ESQ | 11/21/2009 at 12:09 AM

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