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09/21/2009

政権内の食い違い自体は全く問題ではない(連立政権のあるべき姿を考える)

政権内に意見の食い違いがあるのは連立を組む、組まないにかかわらず、これは生じるものです。

アメリカでも、オバマ大統領とクリントン国務長官の外交姿勢には違いがあります。ただ、メディアがそれを過剰反応的に報道しないだけです。

イギリスでも、ブラウン首相と次期労働党のニューリーダーと称されているミリバンド外相は考え方の違うグループに属しているといわれています。ミリバンド外相はブレア派で、閣内でブラウン首相を支えているのは、労働党の分裂を避けるためといわれています。

これについても、イギリスでは過剰に報道しません。

ドイツは大連立を組みながらも、選挙では、メンケル首相率いる民主キリスト同盟と左派の社民党はお互いの政策等を批判しながら、選挙戦を現在行っています。

しかし、ドイツでも、こうした政権内の食い違いは当たり前のこととして、過剰反応しません。

つまり、欧米の成熟したメディアは、政権内の食い違いに注目し、ゴタゴタしているなどという批判はしません。政権内にいる人間が違えば、考え方にもズレがあるでしょうし、それは連立を組んでいるか、組んでいないかにかかわらず、当然生じることです。

どんなグループ(政治の政界から私企業の職場、学校、家庭というあらゆる場面の単位)においても、それぞれの考え方に違いがあるのは当然なのです。

メディアの記事では、あたかもそれが大問題かのように報じ、多くの視聴者もそれが問題であるという刷り込みをされていると思います。

しかし、「政権内に違いがあることが問題」という前提を疑うべきです。

メディア内では、数多くいる記者は同じ考えで行動し、同じ発想しかしないのでしょうか。

そのようなことは自然に生じることはないでしょうし、仮にそうだというのであれば、人工的に、半ば強制的にそういう状況を作っているのであって、それこそ大政翼賛会などと同じです。

重要なのは、食い違いをどのように克服するかであり、食い違いがなければ、よりよい結果を生み出すことはできません。

したがって、政権内に食い違いがあること自体は全くもって問題ではないのです。

では、どういう場面が問題なのでしょうか。

私は、食い違いが生じたときに、308議席という大勝をした民主党が掲げたマニフェストの本質を変更するような修正を、非主流派であったり、少数政党の社民や国民新党が求めた場合、及び、それに鳩山民主党が応じた場合だと考えています。

したがって、こうした連立政権においては、少数政党も自分の議席数をわきまえなければなりません。なぜなら、多数議席を保有する政党の政策の本質を変えるような主張を押しきれば、それは、非民主的だからです。

もっとも、私は民主党が数の力で押し切るべきといっているわけでもありません。食い違いがあること自体を問題視せず、食い違いがある事項でお互いに徹底した議論をし、最終的には、多数議席を保有する民主党がマニフェストに掲げた政策の本質を変更しない範囲での修正には多いに応じるべきでしょうし、そうした政策は民主的過程を通じた正当な結果ということになるでしょう。

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政権内に食い違い、返済猶予や郵政でも
 9月21日11時39分配信 読売新聞

 民主、社民、国民新の3党連立で発足した鳩山政権で、経済政策を巡って3党間の食い違いが表面化してきた。

 「寄り合い所帯」が意見の相違を乗り越え、順調な政策運営を続けることができるのか。閣僚間の論争の行方とともに、鳩山首相の調整力も注目される。

 ◆子ども手当◆

 「閣内不一致の火種」となっているのが、国民新党の亀井金融・郵政改革相だ。20日放送されたNHKの討論番組では、民主党の「目玉施策」である子ども手当について「ずっと続ける制度なら、(所得制限を設けた方が)財源的にもいい」と主張。社民党の福島消費者相も同調した。

 これに対し、所得制限を設けないとしている民主党の藤井財務相は「子どもは社会からの預かり物という発想で、親のためにやるのではない」と述べ、子どもの成長を支援する政策に差を付けるべきでないとの考えを強調した。

 所得制限を巡っては麻生政権が定額給付金の支給を決定する際にも閣内で賛否両論が巻き起こり、政権の迷走ぶりを印象付けた。連立3党は今後、所得制限の是非について協議するが、対応を誤れば内閣の支持率低下を招く可能性もある。

 ◆返済猶予◆

 銀行借り入れの返済猶予制度でも、亀井金融相と藤井財務相の認識は異なる。

 亀井金融相は同じ番組で、「借り手が七転八倒している状況を放置できない。(民間同士では)うまくいっていないのだから国が出ていく」と述べ、関連法案の提出に改めて意欲を示した。一方、藤井財務相は18日の閣議後会見で制度導入に慎重な姿勢を示し、番組では制度に関する論評を避けた。

 3党の政策合意は、中小企業に対する「貸し渋り・貸しはがし防止法(仮称)」の成立を掲げているが、具体的な内容は「貸し付け債務の返済期限の延長、貸し付けの条件の変更を可能とする」にとどまる。「最長3年間の返済猶予制度を新設」と明記した国民新党の政権公約とは距離感がある。

 ◆郵政改革◆

 日本郵政グループの再編でも微妙な温度差がある。

 3党は、早ければ臨時国会に、ゆうちょ銀行とかんぽ生命保険への全国一律サービス(ユニバーサルサービス)義務付けや、持ち株会社の日本郵政と郵便事業会社、郵便局会社を合併させる再編案などを盛り込んだ「郵政改革基本法案」を提出する方針だ。

 ただ、日本郵政が金融2社の株式をどれだけ保有するかについて、民主党はある程度の売却が必要とするのに対し、国民新党は全株保有も視野に入れる。現在は3分の2超とすることを軸に調整が続いている。

 同法案の提出時期も、臨時国会にこだわる国民新党と、通常国会を視野に入れる民主党との違いは残っている。(五十棲忠史、小川直樹、加藤弘之)http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090921-00000359-yom-pol

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Comments

日本での問題は、その食い違った意見を上手くまとめられるような人材が居ないこと。人材を作るシステムも無いこと。(党の構造がいけないのか?)
自民党は今まで派閥を使ってなんとかやっていましたが、結局は各派閥の重鎮による駆け引きでした。総選挙の前の麻生降ろしとかはその末路でしょうね。重鎮は自分の利益を確保しようと必死ですから。
それと連立政権のバランスですが、今回の連立は民主が特大で、ちっこいのが二つといったかなり歪な形になっているのでなかなか調整が難しいと思います。そんな中で社民党あたりは自己主張の強そうな政党ですから、民主党がどの程度のバランスを取っていくのか気になります。あの二党よりも自民党の方が得票率は高いわけですから、自民党の主張を取り入れたほうが民意には沿っているわけですよね。

Posted by: サテー | 09/22/2009 at 05:02 PM

サテーさん

はじめまして。
コメント有難うございます。

おっしゃる通りで、とりわけ、「人材を作るシステムも無いこと」というのが、自民党が今回崩壊に向かっている最大の原因だと思います。

あと、メディアも有権者の一部もそうなのですが、民主党と自民党の大枠として、大きな政府か、小さな政府かという違いがあるのですが、それでも、違いが解らないと、完全なリベラルと保守という違いを求めようとするところにも問題があります。

つまり、各政党内がバラバラだと評し、そこを意図的に取り上げることが多いわけです。

各国の政党を見ても、竹で割ったような意見対立のない政党なんてありません。しかし、政治を単純化して、従来の左派VS右派という構図を気に入っており、そこから抜け出せない政治評論家やメディアが多くいることも問題なのです(なぜか日本のメディアは政界再編というのが好きですよね)。

私は未成熟な民主主義社会にこそ、こうした政界再編が多発すると思っています。現に、イギリスやアメリカ、フランスなどではしばらく政界再編なんていう動きはありません。

政治というのは、結局その国の民度により左右されるものなので、私は早く日本がこうした政界再編という下らない妄想から抜け出すべきだと考えています。

意見がバラバラであっても、貴殿のおっしゃる通り、それをいかにまとめていくかが問われているのであり、バラバラだから、意見の同じ者同士でくっつけばいいというのでは、これは政治ではなく、仲良しクラブです。

政治家も問題ですが、それを選んでいる有権者も食い違いが政党内にあることがむしろ重要であるといった前提で、政治を見るのが重要でしょう。

その点、アメリカは優れていますね。マケイン候補は共和党内ではかなりのリベラルですが、一旦指名を受けたら共和党は団結していました。また、オバマ大統領とクリントン候補の対立もかなり理念的な部分で対立がありましたが(感情的な対立もかなりありました)、1つの政権内で協働しています。

アメリカのメディアも、政権内で不協和音みたいな話はあまり取り上げません。それぞれ食い違いがあって当然で、それが原因で何かが停滞して問題化して初めて取り上げます。

自民党との連携ですが、共通の認識があるところは国会内で協力すれば良いと思いますが、私は大連立という話になれば、筋が違うと思います。

とりわけ、日本の場合は、民主党は自民党政権下で蓄積された垢、膿を出し切るといって大勝したわけですから、大連立という話であれば、それは民意に反すると私は思います。

ただ、社民党や国民新党に振り回され、マニフェストが実現できないという事態も問題でしょう。しかし、1つの政権内で協働していく形が徐々にでき始めているようですから、100日後どうなっているかに私は関心があります。

Posted by: ESQ | 09/23/2009 at 12:59 AM

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