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06/21/2009

6月17日の党首討論について(番外編)

前編後編と2日に渡った党首討論の評価が終わり、ホッとしています。

にほんブログ村というブログ人気ランキングサイトの政治部門で、1位を取っていらっしゃる美爾依(みにー)さんが私の党首討論の評価をブログで紹介してくれたおかげも相まって、ボイルさん人気の時と同じくらいアクセスが増えており、人気ブロガーの影響の大きさを再認識した。

美爾依さんにはこの場を借りて、お礼に代えさせていただきたいと思います。また、定期的に私のブログを見に来てくださっている読者の方々、様々な視点から真面目なコメントをいただく皆様にも、同様にお礼を言わせていただきたいです。

さて、今日は、党首討論に関連し、クエッションタイムに当たる議長姿勢についても一言評価したいと思います。

今回の党首討論は、衆議員の国家基本政策委員会の合同審査会において行われ、議長は、二田孝治氏が行っているが、単なるお飾り的で議長としての役割を果たしていないと言わざるを得ません。

私は、クエッションタイムに当たっては本場イギリスのように、三権の立法府の長である衆議員議長が執り行うべきであり、議長は議事に当たってしっかりと指揮権を発揮すべきだと思います。

例えば、イギリスの有名な元下院議長、ベティー・ブースロイド(Betty Boothroyd)氏は、ヤジや不規則発言に対し、厳格な姿勢で臨んでいます。

こうした、厳格な議場指揮がなければ、真剣な討論はできないでしょう。

三権の長のうち、立法府の長である議院の議長が議場を指揮し、行政の長である内閣総理大臣が説明責任を果たして初めて、党首討論(クエッションタイム)が通常の予算委員会等での総理大臣の答弁とは違う、有意義なものになるはずです。

日本のクエッションタイムも、議長が「○○君」とどこから声を出しているのかわからないような不思議な声で議場を指揮したり、「不規則発言はやめてください」とお願いするような注意の仕方をするのではなく、「静かにしなさい!」と議長が指揮権に基づいて、不規則発言をした者を怒りつけたり、退場を命じる場面があっても良いように思う。

ところで、産経新聞の党首討論の評価はあまりにもお粗末である。

党首討論 説明責任に徹した首相 スローガン目立つ鳩山氏
6月17日23時36分配信 産経新聞

 麻生太郎首相と鳩山由紀夫民主党代表の2度目の党首討論(国家基本政策委員会合同審査会)が17日、開かれた。日本郵政をめぐる混乱による支持率急落を受け、鳩山氏は「首相は判断が『できない』『ぶれる』『間違える』の3つだ。首相の器としていかがなものか」と攻めの論戦を挑み、公共事業の無駄遣いや社会保障費削減などを追及。首相は「こう振ったら何兆円が出てくるごとくのような話は現実味を欠いている」と反論した。7月冒頭解散が現実味を増し、論戦の行方は次期衆院選を左右しかねない。久々に緊迫感の漂う論戦となった。

 党首討論の45分間。首相は笑いもせず、怒りもせず、淡々と政府・与党の政策を説明し続けた。内閣支持率急落を受け、気持ちが吹っ切れたのか。まるで理論家で知られる与謝野馨財務相が首相に憑依(ひょうい)したかのようにも見えた。

 鳩山氏はまず、支持率急落の引き金となった日本郵政の西川善文社長の再任をめぐる鳩山邦夫前総務相の更迭劇に矛先を向けた。

 鳩山氏「間違った方のクビを切ったのではないか。こんな判断では国民が『首相の器』としていかがなものかと思って当然ではないか」

 麻生首相「日本郵政は政府が100%株式を持っているとはいえ民営化された会社だ。民営化の趣旨から言っても政府の人事介入は特に慎重であるべきだ」

 ここで鳩山氏は「私どもが政権を取ったら日本郵政の西川さんにお辞めいただくしかない」と明言してみせたが、首相はこれを逆手に取った。

 「民間会社の人事を世論で決めるのか。うかつにやるべきでない」

 これこそが問題の本質といえよう。確かにかんぽの宿譲渡問題は不透明な部分が多く、西川氏は説明責任を怠ってきた。首相も「西川氏の行状」という表現を使い、西川氏への不満をにじませた。

 だが、世論を背景に政治が人事介入を繰り返せば、民営化する意味はない。何より自民党は、民営化の是非を問うた先の衆院選を否定することになる。「正義」を振りかざし、西川氏に辞任を迫る邦夫氏を更迭した理由はここにある。

 残念なのは、首相が今回のような分かりやすい言葉で自らの考えを説明してこなかったことだ。もし早い段階で首相が自らの意向を説明していれば混乱は避けられたかも知れない。

 前回(5月27日)の党首討論で首相は西松建設の違法献金事件を追及する「攻め」の作戦に出たが、世間は「友愛」を切々と語った鳩山氏に軍配を上げた。今回も「民主党の疑惑を追及すべき」との声があったが、首相は取り合わなかった。「政権・与党の矜持(きょうじ)」とは政策の説明責任にある。首相もようやくその重さを自覚したようだ。

 首相は「社会保障費を手当する財源として消費税は避けて通れない。財源をきちんと提示してこそ政策は実現しうる」と述べ、税制抜本改正の必要性を重ねて強調。北朝鮮に対する国連安保理決議に基づき、公海上の貨物検査(臨検)を行うための新法について、鳩山氏から「できるだけ早く結論を出すことを約束したい」との言質を引き出したことも評価できる。

 一方、鳩山氏は相変わらずスローガンばかりが目立った。現政権に「官僚任せ」「人の命より財源なのか」とレッテルを張り、自らを「国民と一緒に歩む政治」「人の命をまず大事にする政治」と称した。耳触りはよいが、民主党は、野党であることに存在意義を見いだしていた旧社会党ではないはずだ。目前に首相の座が見えている人物が「政権をとっても4年間消費税の増税はしない」と軽々に断じてよいのか。

 もう一つ、残念なのは、またも安保・外交論議が棚上げされたことだ。首相は最後に「われわれは日米安保条約を確固たるものにするのがもっとも大事だと考えている」と力説し、鳩山氏の見解をただしたが、時間切れとなった。

 ただ、首相が「財源」「安全保障」にテーマを絞った党首討論を呼びかけ、鳩山氏が「異論はない」と応諾したことは喜ばしい。次回は衆院解散前の最後の党首討論となる公算が大きい。政権の座をかけ、堂々とした国家論を交わしてほしい。(石橋文登)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090617-00000638-san-pol

保守系の新聞であることを差し引いても、こんな論評しかできないのかと悲しくさえなる。朝日新聞のプロパガンダもさることながら、保守系の産経も負けず劣らずのプロパガンダを行っている。

もちろん、思想や価値観の違いで、どちらの討論が説得的だったかという結論に違いが生じるのは仕方がない。

しかし、麻生首相のあのような回答で、説明責任を果たしていると言えるのであれば、いくら価値観が保守的で近いなどの理由があろうとも、産経新聞はメディアとしての政治に対するチェック機能を完全に放棄していると言わざるを得ないのではないだろうか。

日本のメディアの質が著しく低下していると思えてならない。

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Comments

ESQさま、
わざわざ、弊ブログをご紹介くださりありがとうございました。ESQさんはディベートでご活躍されていたとのこと、道理で、こういった討論への批判が鋭いはずですね。

それにしても、この産経の記事は初めて読みましたが、(というのも、産経のサイトはあまりにも内容が捏造であふれているので、よほどのことがない限り、ほとんど読まないので。)本当にひどいですね。政府・自民党御用新聞そのもので、今の政権に不満のある国民がほとんどですから、これじゃあ、購読者が激減するわけですね。

Posted by: みにー | 06/21/2009 at 12:45 PM

日本の政治を語るならこれにも目を通してみては?

http://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/seiji/20090601gijiroku.pdf

Posted by: たまやん | 06/21/2009 at 07:44 PM

>みにーさん

いつも有難うございます。そうですね。産経は保守であることを明確に打ち出しているので、立場を示さなかったり、中立報道をしていると詭弁をいう報道機関よりはマシだと思っていますが、価値判断が近い政党寄りになるとしても、これは評価を捻じ曲げ過ぎだなと思ったので、あえて紹介しました。もちろん、革新系の報道ステーションや朝日新聞が一定に思想に偏った報道をすることもあります。

どのような主義主張があろうとも、事実を捻じ曲げるような報道やあまりにもねじ曲がった評価を大衆への影響力が強い大手メディアするのには疑問を感じますね。

ただ、私の大学時代の友人で現在は商社勤務の者が以前、産経の記事は、ネタとして斜めに読めば、面白いと言っていたのを思い出します。一般的には、まともに読んでいる人は少ないのかもしれませんね。

>たまやんさん
コメント有難うございます。
時間がある時に読んでみようと思います。
情報有難うございました。

Posted by: ESQ | 06/21/2009 at 09:19 PM

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