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04/12/2009

言論弾圧だとすれば許されない

あまり芸能関係の話をするのは、基本的にこのブログの趣旨にはあっていないと考えているので、極力そういう話題はあまり取り上げないことにしていたが、メディアが報じない問題を取り上げるというブログの趣旨からは、取り上げるべきと考えてこの話題を取り上げる。

北野誠氏が、ラジオ番組で不適切発言をしたとして、数十年続いたラジオ番組が打ち切りとなり、かつ、同人に対し、所属事務所が無期限謹慎処分にしたという。

問題は、不適切発言が何か明確に述べているメディアソースが一切ないことである。

正直、北野誠氏のファンではないので、この方が謹慎することになろうが私個人はあまり興味が無い。しかし、どういう発言が、どの部分で不適切だったかを一切明らかにできない状況に至っており、それに対する情報を国民の知る権利に奉仕するものとして憲法上の権利にまで高められた報道の自由が認められている既存メディアが、一切報道しない、もしくは報道できない状況にあるのは著しく異常な事態だと思うわけである。

インターネットを通じて、噂の段階でしかないが様々な諸説が流れているようである。これらが本当なのかどうかは解らない。そういうレベルの情報として流れているものを紹介すると、とある大きな宗教団体およびその信者である特定の芸能人を批判したというのが不適切発言の内容だとしているネット上の情報はかなり散見されている。ただ、その根拠が明確に示されているわけではないので、噂としてそういう情報が流れているとまでしかいえないだろう。

いずれにしても、批判された対象が何であれ、その批判が正当かどうかの判断の機会もなく、なんら一切の情報を所属事務所およびメディア機関が報じずにある今の現状に、私は不気味さを感じざるを得ない。

芸能人は私人であるが、北野氏の場合、ラジオなどで社会問題を取り上げたり、コメンテーターとして活動していたのであるから、メディアを使って情報発信をしていたのであり、その活動には公的側面があることも否めない。

だとすれば、当然、視聴者を含め、今回の事件に対する関心が公共の利害にかかわる問題といっても過言ではないだろう。

事務所をはじめ、なんらかの社会的勢力により、無かったことにしようという意図が仮にどこかで働いているとすれば、これは許されざることだろう。

こういう話があるたびに、日本のメディアの現状に著しい危惧を感じずにはいられなくなる。

公認会計士の山田真哉先生は自身のブログで、「社会的抹殺テロ」と評している。北野誠氏にとってはそうかもしれない。

ただ、この問題は、むしろマスコミの側の姿勢に問題があるのであり、そう考えると、「マスメディアの機能不全と言論抹殺」と評すべきかもしれない。

北野誠、全レギュラー降板へ…原因は根拠ない中傷か
所属事務所が無期限の謹慎処分

 タレント、北野誠(50)=写真=がラジオで不適切な発言をしたとして、所属事務所の松竹芸能が無期限の謹慎処分としたことが11日、分かった。北野はテレビ、ラジオの全レギュラー番組を順次降板するようで、芸能人生命にかかわる問題となっている。

 問題発言があったとみられているのは、北野がパーソナリティーで、1988年から21年続いていた関西ローカルのラジオ番組「誠のサイキック青年団」(朝日放送)。同番組は先月8日の放送で、突然、打ち切りとなっていた。朝日放送は理由を明かしていないが、この番組は北野の毒舌が売り物で、特定の著名人を根拠なく中傷したことが原因とみられている。

 同番組のファンらが過去の発言の検証などしているが、そこではタレント、小倉優子(25)の焼肉店を口撃したことや、政治家と女優の愛人関係についての発言ではないかなど、様々な憶測が飛び交っている。

 一方、大阪の芸能関係者は「北野が放送中にしていた過激な発言の内容を、ネタにされた芸能人の事務所や、朝日放送の幹部に、こまめに投書するリスナーがいて、問題が拡大したようだ」と語っている。

 また、松竹芸能が、長寿番組の終了イベントを盛大に行う計画をしていたが、「北野の発言を問題視した朝日放送から中止を求められた」(前出関係者)というから、事態は相当深刻だったようだ。

 北野はテレビ朝日系「やじうまプラス」、同局系「探偵!ナイトスクープ」(関西ローカル)、TBS系「噂の!東京マガジン」、日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」とラジオ番組(名古屋ローカル)など計5本のレギュラー番組を抱えているが、すでに松竹芸能から複数の放送局に「出演について調整したい」との申し出があり、降板が決まっている番組もあるという。

 大阪府出身の北野は毒舌で人気を集める一方、たびたび発言が物議を醸していた。「誠のサイキック青年団」では1993年にも歌手・山本リンダ(58)のヌード写真集を「全身整形でサイボーグみたい」と酷評し、謝罪会見を開いている。
http://www.zakzak.co.jp/gei/200904/g2009041105_all.html

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Comments

さすがに大きなモノが関わっているとネット上の反響もすごいですね。

http://myhome.cululu.jp/ell/blog/article/51002720552

Posted by: rりんどう | 04/12/2009 at 10:43 PM

りんどうさん

いつもコメント有難うございます。
そうですね。得体のしれない不気味さが、新聞各紙でも取り上げられている、某宗教団体の圧力だとか、某大手芸能プロダクションの圧力だとかいうネット上の噂になっているのかもしれませんね。

もっとも、私はどうしても今回のABCおよび松竹芸能の対応には疑問を感じざるを得ません。このことは公認会計士で作家の山田真哉先生も御指摘されていますが、実際の原因が何かやはりきちんと説明すべきで、そうしないことにより二次的な名誉毀損が生じているのではないでしょうか。現に、ネット上では、今回の騒動に乗じて様々な芸能人や宗教団体、営利法人等が実名で挙げられて、中には誹謗中傷に当たるような過激なコメントも散見されます。

全く無関係な第三者を巻き込んでしまっているマスメディアおよび芸能事務所の今回の対応は、表現の自由という問題のほかにも、第三者の名誉、プライバシー侵害との関係でも非常に問題があると思っています。

マスメディアは企業の不祥事を追及しますが、もう少しマスメディア自身のコンプライアンスの在り方を問い直してほしいものですね。

ちなみに、りんどうさんの今回のコメントはコメント第50号でした。
おめでとうございます!(といっても何もありませんが・・・笑)

Posted by: ESQ | 04/13/2009 at 11:05 PM

北野氏に振りかかった出来事は、ドイツあたりならヒトラー礼賛でもしない限りありえないでしょう。
 天皇機関説事件でいきなり職を失った美濃部博士、蛮社の獄等を連想しました。
 いったい今何が起きているのでしょうか?

Posted by: ドイツ語学習者 | 04/15/2009 at 05:46 PM

ドイツ語学習者さん

はじめまして。コメント有難うございます。
美濃部博士ですか!笑
私にはない連想でしたが、おっしゃる通りで、不気味さは同じ感じですね。
なんせ、いつもはくだらないkとを延々と報道するメディアが、この発言の内容については全然報じてないですしね。

ZAKZAKニュースによれば、桂ざこば氏がこの問題について、発言したようで、火に油を注ぐ結果になったそうです。
http://www.zakzak.co.jp/gei/200904/g2009041516.html

Posted by: ESQ | 04/15/2009 at 08:16 PM

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