イギリスではもっと進んだ議論が(皇室典範改正について)
イギリスでも、王室の皇位継承順位の男女差別を撤廃する動きが出ているようである。
日本の皇室典範改正の議論はどうなってしまったのであろうか。
誤解が無いように言うと、現行のイギリスの地位法と日本の皇室典範を比較しても、日本の皇室典範の方が旧態依然としている。
現在の日本の皇室典範は、男性のみに皇位の継承を認めている。これに対し、イギリスはそのようなことは当然ないことがエリザベス女王の存在からも明らかである。
現行のイギリス法に従った場合、日本の皇室の順位は、①皇太子様、②愛子様という順番になるが、日本の皇室典範だと愛子様は皇位継承者には含まれない。
世界の当然の潮流に、「伝統だ」とか、「価値だ」とか言って歯向かうことによって得られる利益と、失われる利益を十分に考慮すれば、日本においても皇室典範改正が必要であることは明らかだろう。
最近はネットを中心に、若者のプチナショナリズムとか、ネット右翼というのが台頭しているらしい。また、政治評論家の三宅久之氏によれば、若者は海外に興味を失いつつあると言う。
井の中の蛙にならないためにも、国際感覚を身に着けそれを常に研ぎ澄ませる必要があるのかもしれない。
英王室、男女問わない「長子継承」への変更検討を開始
3月28日14時45分配信 読売新聞【ロンドン=大内佐紀】英政府が、1701年に制定された王位継承に関する法律「地位法」を修正し、現行の男子優先を、男女を問わない長子優先に変更する検討に入った。
ブラウン首相が27日、明らかにした。
ブラウン首相は同日、「21世紀の今、国民は差別的な規定が廃止されることを期待している」との声明を出した。すでにエリザベス女王=似顔=とも話し合ったという。ただ、修正には英議会の承認のほか、英連邦加盟国の同意が必要で、時間のかかる議論となりそうだ。
エリザベス女王(82)にはチャールズ皇太子(60)、アン王女(58)、アンドリュー王子(49)、エドワード王子(45)の4子がいる。アン王女の王位継承順位は現在10位だが、法律が修正されれば兄の皇太子、皇太子の長男ウィリアム(26)、次男ヘンリー(24)両王子に次ぐ4位となる。
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