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April 2009

04/29/2009

アントとデック(Ant and Dec)の日本ネタ

「Britain's Got Talent」の司会者、(チップとデールに似ていると勝手に私が思っている)アントとデック(Ant and Dec)の話題です。

この二人が、日本人をネタにしています。

どこか、中国と日本を混同しているあたりが、日本のプレゼンスの弱さですよね。

彼らは一般的なイギリス人向けの番組の中で、日本人をこのようにデフォルメしているわけですが、アメリカやイギリスの最近の日本人の典型的なイメージ(とくに日本人の英語の話し方)はこういう感じのようです。良く指摘されますが、「あー、あー」という繋ぎのための音とアクセントの不自然さが特徴ですね。

彼らは、イギリスではかなり有名で、20年以上、2人でテレビタレントとして活躍しているようです。彼らの番組はYoutubeでもいくつかアップされているので、いくつか見たのですがとても面白いです。

その中でも、この動画の「Ant and Dec's Saturday Night Takeaway」は、イギリスやアメリカならではバラエティー番組で、とても人気があり、2002年から続いています。

英語が苦手な人のために、一応補足しておきますが、上記動画で、彼らは、当時人気絶頂だったロシアの二人組タトゥーが女性同士でキスをしたのが話題になったことをネタにして、自分たちも視聴率を上げるためにそのマネをしようというネタを番組のオープニングで披露しているわけです。当時彼らのどちらも結婚しておらず、長年ずーっと二人組でやっているので、その仲の良さにもひっかけてこういうネタをやっているので、そうした背景を知っている観客は「え!本当にキスするの?」と騒いでいるわけです。

特に、二人が毎週1つのテーマの下に競い合う、「Ant vs Dec」というコーナーが人気で、この番組のメインコーナーにもなっています。

イギリスやアメリカのテレビの特徴として、土曜日の夜(プライムタイム)は、「Saturday Night ○○」というタイルとの番組が多く、子供、若者、中高年層すべてを対象に、いわゆるファミリー向けテレビ番組が編成されます。

この手のテレビ番組の多くは、生放送で、会場に数百名の観客を入れ、観客と司会者が一体となった番組が多く、サプライズゲストで有名人を登場させたりすることはもちろん、観客にドッキリを仕掛けたりと、素人をターゲットにすることも多く、視聴者との一体感の演出が上手いように思います。

さらに、6週~10週程度を1シーズンとして、毎週1回生放送番組なので、ドッキリに向けた準備が用意周到で、かなり大がかりな仕掛けが多いのも特徴でしょう。

アントとデックの二人も、キャラクターも人気の要因です。彼らは、ドラマで共演して以来、20年間、親友同士ということで、テレビでもそれを全面に押し出してきたようです。実際、公私にわたり仲が良いようで、以下のようなCMも作られています。

日本でも「PJ & Duncan」というグループ名で、ヒップホップ系の曲を出して、アルバム1位を獲得したことがあったらしいです(私は知りませんでした)。

彼らのネタの何が面白いかというと、1つは、バカっぽさだと思います。いわゆる、日本でいうドリフターズのように、ワンパターンのバカっぽさがAnt and Decの笑いにはあります。昔、「カトちゃんケンちゃんご機嫌テレビ」というのがTBSであったと思うのですが、それに似たようなものも番組の構成からすると感じます。

2つ目の要因は、イギリスで、老若男女に好まれる最大の理由でもあるのが、彼ら独特の「満面の笑み」にあるようです。

というのも、彼らがゲストの有名人や素人に対して行うネタは、一見すると、かなり厳しいものだったり、残酷だなと思うようなものもあるわけですが、彼らはそれを満面の笑みでやってしまうわけです。無邪気な姿勢に、思わず許してしまい、それが笑いに代わっているとイギリスのテレビ関係者は分析していました。つまり、いつまでたっても大人にならない「あどけなさ」が人気の理由のようです。

日本ではそれほど知られていない彼らですが、彼らの出演料は、イギリスで一番高いらしく、いかに彼らが人気なのかがわかります。昨今の不景気により、イギリスのテレビ局、ITVとの契約が今年末で切れるため、契約更新により減額されることが報じられ、他の番組へ移るのではないかなど噂になっているそうです。

なお、Ant and Decはメディアの取材に対し、「今の経済状況は誰にとっても厳しい。僕らにとって面白い番組を作ることが一番大事。お金のことはそれから」と回答しています。

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04/27/2009

最高裁判例にみるセコイ主張と正当な権利の行使

最高裁判例というのは、法源(Source of Law)の1つである。日本の法体系は、大陸法系の法典をベースにした条文を重視しつつ、英米法系の判例法主義も取り入れるというもので、最高裁判例は下級審を拘束する(裁判所法4条)ことから、事実上の法源とされている。

このような教科書的な話は言いとして、判例、とくに民事判例を見ていて思うことがあるのだが、最高裁まで行く事件の多くは、変わった事件が多いように思われる。こういうと不謹慎なのかもしれないが、セコイ事件だなと思うことも多々ある。

私が当事者としてかかわっている事件ではないので、その事件の当事者からすれば、セコイなんて言われたくないと思うかもしれないし、私の第三者的立場からみた感想にすぎないのだが、結構そういう事件もあるのであり、最高裁判例となる事件がいつも崇高な事実関係から出てくるわけではない。

その事件の1つが、最判昭和42年11月17日民集21巻9号2448頁である。

どういう事件かと言うと、会社法上の基本的な判例で、Y会社が株式を発行するときに、税金対策のために、その従業員だったXさんの承諾を得て、名前を借り、Xさんを名義人として株式を発行したが、実際にはY会社の代表取締役であるAさんがY社の金をつかって、株式を取得するために、引受・払込(取得するために必要な行為)をした。その後、名義を貸したXさんが自分が株主だとその確認を求める訴えを起こしたというものである。

何がセコイとおもったかというと、Xさんは株式を取得するのに、金銭を一切支払っていないわけである。さらに、名義を貸すことについても同意していたわけである。にもかかわらず、自分が株主だと確認を求め、最高裁まで争ったのはちょっとセコイなと思ってしまう。ただ、当時は、名義人が株主だという下級審判断もあった時代なので、そこまでおかしい訴訟というわけではないが、セコイなと感じはしないだろうか。

もう一つ、セコイなと感じる判例がある。最判昭和61年9月11日判時1215号125頁である。

Y会社設立中の発起人甲さんが、X会社から事業譲渡契約を結んで、甲さんが実際にその事業を行い、X会社に代金を支払っていたが、事業がうまくいかなくなった。

そこで、X会社から残代金の請求をされた際に、甲さんは、

①会社法上、設立中の会社において、事業譲渡を受けることは財産引受に当たり、有効な財産引受となるには、定款にその記載が必要なことから、定款への記載が無いことを理由に、契約締結から9年後に、財産の引き受けは無効だと主張

②会社法上、X会社が事業譲渡するには、X会社において株主総会決議が必要なところ、それを欠いているので、契約締結から20年後に初めて事業譲渡契約は無効であるとの主張

をしたという事案である。

もちろん最高裁は、このような無効主張は信義則に反して認められないという妥当な判断をしているのだが、なんとも原告の主張はセコイと思ってしまう。

譲り受けた事業がうまく行かず、失敗したから、代金を払いたくないということであって、失敗したのは自分のせいなんだから、代金を支払ないなさいよというのが常識的な価値判断だろうし、最高裁もそれに沿う判断をしているのだが、こうやって最高裁まで争っているのがなんかセコイと感じてしまうわけである。

まあ、最高裁まで争うこと自体のは正当な権利の行使であるが、何十年もこうした訴訟に振り回されるかと思うと、相手方からしても多大な訴訟費用の負担にもなるし、あまり好ましくはないだろう。

よく弁護士が増えて訴訟社会になるとこういうことになるという主張が聞かれるが、私はむしろ、今だってこういう訴訟はあるんだし、法曹が増えることが必ずしも訴訟社会になりマイナス面が増えるとは思わない。

むしろ、訴訟社会になれば、弁護士に「先生」なんかつけずに、気軽に相談できるようになるのであるから、国民全体の順法精神が養われると思われる。

また、法曹三者にいわば独占されていた司法への国民参加が加速されることは間違いない。日本の司法の問題は、国民が意見することに消極的になりすぎることである。この点、アメリカは、かなり活発に法曹資格のない一般人も積極的に判例の当否や結論の妥当性、さらには、憲法上の権利関係について議論をする。

正直、日本の法律家というのは、今までは先生と呼ばれ、昔は華やかなイメージもあったかもしれないが、多くは、通常の社会人とは異なる人生経験を歩んだ人が多く、ある意味変人の集まりである(Geek)。そういう人間だけの意見で法律の解釈がなされるのはやはり異常なのであり、一般国民の司法参加が成熟した社会には必要であろう。

また、訴訟社会の懸念について言えば、優秀な弁護士であれば、依頼人の利益を優先するわけであるから、時間がかかる訴訟より、和解で済ませたり、ADR(Alternative Dispute Resolution)のような紛争解決の主体としての役割を担うことになるのであって、むしろ健全な世の中になると思うわけである。

もっとも、セコイ主張とは逆に、内定取消の問題だってそうだが、泣き寝入りが違法行為をする者をつけあがらせるのであって、正当な権利行使としての主張は、最高裁まで争ってでも、主張する価値はあると思う。

したがって、裁判員制度が始まる以上、どうあがいても国民の司法参加が活発化する。この機会に、国民一人一人の順法精神の向上を期待したいと同時に、素人的感覚が一定限度で、司法制度に吹き込まれることを望むばかりである。

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04/26/2009

不幸なのは企業の順法意識が低いこと

どこの会社か知りませんが、「なんら違法行為をしていない」っていうのはコンプライアンス意識の欠如甚だしい。

以前も紹介したが、どの時点で、労働契約が成立するかについては、個別具体的事案において、申込と承諾の意思表示があった時点となる。ただ、通常、内定時点を労働契約の成立時と考えることが多いと言うだけで、そこだと確定しているわけではない。

事案によっては、内々定時で労働契約が成立すると判断することだってありえることは労働法の常識である。

この記事にある内定と内々定の線引きがあいまいとうのが、両者にとってもろ刃というが、そんなことはなく、あいまいにしているのは企業側の採用態度が悪いだけだし、労働者側にとって不利益なことは、労働契約の成立を内々定時で立証するのが多少難しいだけにすぎない。

それに、内々定を守らないことが違法ではないとこの企業側は考えているようだが、これも著しい知識の欠如である。

内々定であっても、その時点において労働契約の予約が成立していると判断されること通常である。そうすると、予約を正当な理由なく解約することは、予約契約の不履行にあたるのであり、損害賠償請求の対象となるのは当然である。

また、別の構成としてありうるのが、内々定により、労働者側には期待権が生じるのであり、内々定を取り消す行為は、期待権侵害の不法行為責任を負うことにもなる。

この記事を読んで、「約束を守らないことが違法ではない」という考えが蔓延しているような気がし、ますます日本企業の法令遵守に対する意識の低さに愕然とする思いである。

「内々定」取り消しで解決金支払い命令 企業には戸惑いも
4月14日0時19分配信 産経新聞

 採用内定式の直前に「内々定」を取り消したのは違法とする労働審判の決定が13日、福岡地裁であった。申立人側によると、「内定」同様に「内々定」にも労働契約の成立を認めた初めての判断という。「内々定切りにまで救済の手が伸びる」と評価する声がある一方、萎縮(いしゅく)した企業側には「採用活動がやりにくくなる」という戸惑いの声も出ている。内定と内々定の線引きがあやふやなままでは、今回の判断が、両者にとって「もろ刃の剣」になる恐れもある。

 損害賠償を求めていたのは福岡市の元男子学生。市内の不動産会社から昨年7月に内々定を得たが、10月2日の内定式2日前に、不況を背景にした急激な経営悪化を理由に内々定を取り消された。本人はその後、就職活動を再開して別会社に入社した。

 代理人の光永享央弁護士の話だと、審判では「取り消しが内定式直前だったうえに、文書1枚での誠意のない通知だった」という会社側の対応を、落ち度として指摘。解決金75万円の支払いを命じた。光永弁護士は「内々定でも労働契約が成立することが指摘された。泣き寝入りしている多くの学生を勇気づける画期的な決定」と評価する。

 一方、不動産会社は「迷惑はかけたが、何らの違法行為もしていない。提訴して裁判の中で争うことを考えたい」(広報担当者)と、決定内容に反発する。

 日本経団連と大学側の申し合わせによると、「内定」とは入社前年の10月1日に出されるもので、それ以前の状態は「内々定」。

 不動産会社は「内々定の状態では労働契約は成立していないはず。だから10月になる前の段階で採用できないことを伝えた」(同)と戸惑う。

 同様の思いは企業の人事担当者には少なからず共通するようだ。中堅自動車部品業の人事担当者は「学生側だって3つも4つも内々定を持っているケースがあり、企業側が直前に振られて迷惑することもある。内定と内々定は、労働契約上は異なるものであった方が、学生にとっても選ぶ企業の選択肢が増えるというメリットにつながるのでは」と話す。

 学生向け就職誌「マイナビ」の栗田卓也編集長は、「ここ数年は好況が続いてきたので内々定切りの実態がなく、その段階での契約をどう考えるかは論じられてこなかった」と指摘。その上で、「企業の言い分も分かるが、企業に比べ学生の立場は弱い。彼らの人生を軽視した対応だけは取るべきでない」と話す。

 厚生労働省によると今春卒業者で内定切りが確認された事業者は404社。内々定については区別して定義をしていないという。ただ、厚労省の大隈俊弥若年者雇用対策室長は「『内定式前』といっても、労働契約が成立していないことの合理的理由にはならない。事業主の一方的な都合による取り消しには、厳しい姿勢で指導していきたい」と話している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090414-00000502-san-soci

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04/24/2009

審査員、ピアーズ・モーガン(Piers Morgan)とは?

ボイルさん効果はすごい。

この記事によると、ボイルさんの人気の余波で、ミュージカル、Les MiserablesのロンドンオリジナルキャストのCDがアメリカのアルバムCDチャートで1位になった。また、オリジナル・ブロードウェイ版もアメリカで4位になったとか。

1985年にイギリスで公開されたミュージカルで、ロングランではあるが、今回爆発的人気になったことは誰も予想しなかっただろう。

私もすごくこのミュージカル(英語版しか見たことはないのだが)は好きで、何度も見ているが、実に音楽が頭に残り、自然な歌詞なのでストーリーもわかりやすく気にっている。

さて、今回は、ボイルさんを生み出した審査員の1人について紹介したい。

ピアーズ・モーガン(Piers Morgan)氏はイギリスのタブロイド、「ニュース・オブ・ザ・ワールド」紙、大衆紙「サン」の元編集員で、現在は、イギリスとアメリカのオーディション番組の審査員やプレゼンターなどをメインの活動としている。

Piersmorgan

ただ、見た目は優しそうでよさそうな人物に見えるが、編集員時代は何かと物議を醸したようである。

2000年には、デイリーテレグラフ紙が、モーガン氏は20万ポンド相当のコンピューター会社の株を保有しつつ、ミラー紙の自身のコラムで、このコンピューター会社の株はお買い得であるという趣旨の記事を書いたという告発記事が書かれた。

日本でいうBPO(放送倫理・番組向上機構)に当たる、報道苦情処理委員会(Press Complaints Comission)は、モーガン氏の記事は、金融ジャーナリズムにおける行動規範への違反があったとの決定を下している。

もっとも、ある意味面白い人物で、2003年頃にブッシュ前大統領が流行したセグウェイに乗り落ちたときに、「セグウェイから落ちるなんて間抜けじゃないですか?大統領?」というコラム記事を書いたのだが、2007年には、自らセグエイの乗車し、転んで肋骨を負ったらしい。

どちらかというと、新聞の編集者時代より、テレビタレントとして活躍し出した頃からの方が、成功しているようで、現在では人気番組の司会者や審査員としての地位を確立している。

また、アメリカの億万長者ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏がホストを務める人気ビジネス・リアリティーショー(日本でかつてやっていた「マネーの虎」の元番組)「アプレンティス(The Apprentice)」の有名人編に出演し、優勝している。

なお、前回紹介した、Ant and Decはチップとデールに似ているといったが、今回のモーガン氏も遠目でみると、なんとなく志茂田景樹氏に似ているように一瞬思ったが、みなさんはどう思ったであろうか。

ところで、ボイルさんが別のミュージカルソングをアメリカのニュースメディアのインタビューの際に披露した。

この曲は、1996年にミュージカル作曲家の巨匠であるアンドリュー・ロイド・ウェバーにより公開された作品の曲で、Whistle Down the Wind という。ただ、このミュージカル自体は、アンドリュー・ロイド・ウェバーの他の作品と比べるとあまり成功した方ではない。

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04/23/2009

検察はもっと説明しましょう。

そろそろi一旦別の話題に。

起訴猶予処分になったわけですが、その根拠は何か検察はもう少し説明すべきですね。

薬物事犯は年々増加傾向にあります。そういう時代の流れの中で、なぜ有名俳優の息子で、同じ俳優をやっている中村俊太容疑者が、起訴猶予なのか、裁判員制度が始まり、法律の素人が司法参加するわけですから、こういう世間の注目を浴びる事件においても、検察の判断の根拠を積極的に開示していかなければ、権力に対する不信は生じるでしょう。

現に素人的感覚から、なぜ起訴猶予処分になったのか?と疑問を持つ方も多いと思われます。実際には、起訴率は50%程度なので、そんなに珍しいわけではありませんが、やはり注目された事件に対しては、積極的に起訴・不起訴の判断の根拠は示さないといけないでしょうね。

特に父親の中村雅俊氏は、裁判員制度のPRビデオで裁判官役を演じられていたわけですし・・・

大麻所持の中村俊太、起訴猶予処分で釈放
4月14日16時56分配信 サンケイスポーツ

 今月4日に都内で大麻所持の現行犯で警視庁に逮捕された俳優、中村俊太(31)が14日、起訴猶予処分となり、釈放された。担当の弁護人がマスコミ各社にFAXで発表した。

 釈放後の会見について、俊太は「精神的に動揺、混乱をきたしており、肉体的にも極度の疲労状態」にあるといい、後日、改めて会見の場を設けるという。

 また、両親である俳優の中村雅俊(58)と女優の五十嵐淳子(56)夫妻も連名でコメントを発表。

 「本日、長男中村俊太が起訴猶予処分という寛大な判断をいただき釈放されたと聞きました。俊太は大変動揺しており、肉体的にも疲労しているとのことですので、すこし時間を空け、今回の反省、謝罪、今後の更生について私ども夫婦と俊太で時間をかけて話し合っていきたいと考えています。重ねて多くの皆様にお騒がせ、ご迷惑をお掛けしたことをお詫び申し上げます」と、改めて謝罪した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090414-00000511-sanspo-ent

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04/22/2009

スーザン・ボイル(Susan Boyle)さんが歌う「Killing Me Softly」

ボイルさんのより詳細な経歴が報道されたじめたので、以前の記事にない情報を紹介します。

彼女の両親はアイルランド系移民で、父パトリック(Patrick)さんは、バスゲイト(Bathgate)という町にあるBritish Leylandという工場の倉庫管理人だったそうで、母のブリジット(Bridget)さんは、速記者だったそうです。

ボイルさんは、10人兄弟(4人の兄、6人の姉)の末っ子として生まれたそうで、母親のブリジットさんが47歳の時に、スーザン・ボイルさんを生んだそうです。彼女が、今回有名になったのも47歳なので、偶然の一致です。

ボイルさんは、学校では、「目立たないスーザン(Susie Simple)」と揶揄されていたようで、そうやってあざ笑う人をいつか見返してやろうと思っていたそうです。

このエピソードからすると、解ることですか、目立たない子供でもいつその才能を目覚めさせるかわかりません。最近は、うちの子供が消極的とか、目立たないとか言って必死になる親が結構いますが、型にはめて、「こうなりなさい」というのではなく、子供の良い面を見て育てることが大事かもしれません。人間、本質的に馬鹿にされれば、いつか見返そうと思うものです。親がプレッシャーを与える必要はないのでしょう。

さて、ボイルさんの話に戻りますが。資格をいくつか取得して、高校を卒業した後、ボイルさんは、6ヶ月間、西ロジアン大学(West Lothian College)の調理場で、料理人見習として採用されます。これが、ボイルさんにとって最初で最後の雇用だったようで、以降は無職だそうです。

その頃から、劇場に行っては、プロの歌手やミュージカル俳優の歌声を聴き、地域の演劇やカラオケ・コンサートに参加していたようです。1995年には、マイケル・バリーモーアというイギリスのコメディアンが司会を務める番組のオーディションに参加したそうですが、受からなかったそうです。

ただ、オーディション後のインタビューで、彼女は謙遜していましたが、歌手になる夢はずーっと持っていて、そのための努力はしてきたようです。エディンバラの演劇学校に通って、フレッド・オニールという先生から、歌のレッスンを受けていました。1999年にはミレニアムを記念して、以前紹介した「Cry me a river」のCDを協会慈善活動の一環で作成しました。

ボイルさん自身認めていることですが、自分自身に自信が無なく、一歩踏み出せなかったことが彼女の才能を眠らせていたのかもしれません。というのも、この番組以前に、また別のオーディション番組に応募し、参加する予定だったそうですが、結局見た目に自信が無かったという理由から、そのオーディションを欠席したそうです。

今回の「Britain's Got Talent」のオーディションにも、「若い人の参加するゲームには私は年をとりすぎたわ」と参加するか迷っていたそうで、オニール先生が、説得して、やっと参加を決めたといわれています。

最後に一歩踏み出す勇気を持っていたことが、結局は彼女の成功への鍵になったのではないでしょうか。

なお、ボイルさんの父親は1990年代に亡くなっており、兄弟も家を出ていったため、ボイルさんが2007年に亡くなった91歳になる母親の介護をひとりでしていました。母親の介護が大変で、自分自身に費やす時間はほとんどなかったということです。また、その献身的な介護をしたため、母親を失った時のショックは大きく、明るいボイルさんも3,4日間は、家の中に閉じこもり、電話にもでないほどだったそうです。

生前、ボイルさんの歌声が好きだったというブリジットさんも、現在の彼女の成功を喜んでいることでしょう。

こういうエピソードを聞いても、彼女の人間性が現れてくる感じがしますね。ぜひ、彼女らしさを失わずに、世界中で活躍してもらいたいものです。

まずは、「Britain's Got Talent」で優勝することでしょうか。前に紹介したように、12歳の強敵もいますし、今後色々な個性をもった素人が登場するようなので、ぜひ頑張ってほしいものです。

さて、ボイルさんは、「Cry me a River」の他にもう1曲、デモテープを録音していたそうで、それがイギリスのテレグラフ紙により、公開されました。このテープの存在について、ボイルさん自身も忘れていたそうです。記事によると、当時、全ての貯金を使って、このデモテープを作成し、レコード会社に送ったりしていたそうです。

このテープの製作当時、ボイルさんは、地域のパブやクラブなどで歌うこともあり、彼女の歌声はなかなかの評判だったそうです。

何か、歌に努力を重ねてきて、晩年に成功して有名になる姿は、日本の歌手、秋元順子さんに通じるものを感じますね。

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ボイル(Boyle)さんが少しだけ歌うエビータ(ちょっとだけメディア批判)

ボイルさん人気、収まりそうにありませんね。テレビ朝日の「報道ステーション」でも取り上げられたそうですね。

先ほど、Youtubeで見たのですが、古館氏が最後に、「あの番組はの演出は何なんでしょう。気持ち悪い。」と言っていたが、私ははっきり言って報道ステーションの方が100倍気持ち悪いと感じます。

おかしな間を取って、ニュースを伝えたり、ある方向に印象付けようというニュースの読み方、コメントのしかたをみていると、報道番組として失格といつも感じています。他の番組を批判する前に、自分自身の報道の仕方を見返すではないでしょうか。

私自身、Britain's Got Talentの演出方法は、番組全体としてみれば、そんなにおかしいものだとは思いません。現に、審査員のピアーズ氏やアマンダさんは、何百人という挑戦者を見ており、ひどいパフォーマンスが多いので、ボイルさんが登場したときには、「また変なおばさんが出てきた」と思っていたと素直に認め、謝罪しています。

編集上、演出的な要素があることは否定しませんが、これはエンターテイメント番組です。そういう編集による演出も含めて、視聴者およびYoutubeでネットユーザーがボイルさんの歌に感激し、世界中でこれだけの人気になっているわけです。

この程度の演出は、気持ち悪いほどの演出とは感じません。むしろあのように海外の人は思っていることを表情に出すことが多いのですから、自然と言えば自然です。古館さんは海外のそういう雰囲気を知らないのでしょうか。内弁慶もいいところですね。笑

むしろ、いつも意図的な主観報道をしたり、気持ち悪い間をとって、特定の印象づけをしようとする報道番組の方が百害あって一利ないでしょう。

こういう自分のことを棚に上げて、他人などを批判できる人が報道番組の看板司会者をしていること自体、日本のメディアのレベルの低さを感じてしまうわけです。

さらに、多くの人が彼女を見たときに、「あー変なおばさんだな」と思ったでしょう。にもかかわらず、「私は違う」みたいな偽善的なコメントが腹立しく感じました。

また、報道ステーションは、一度もキスをしたことが無いというエピソードを報じていますが、すでにあらゆる海外メディアを通じて、ボイルさんが「あれはジョーク」と言っているのですから、それを報じないのもおかしい話です。情報収集能力がないのでしょうか?

素人の私の方が少なくとも報道ステーションより深い報道ができていると自負してしまうのですが、皆さんはどう思いますか?笑

また、直接は関係ありませんが、依然私も記事を書いたように、系列会社のABCのラジオ番組で問題になった不適切発言の内容は依然主要メディアは報じません。一部のネットメディアは特定の芸能事務所の圧力であると実名を挙げて報じてます。そういう二面性のある既存メディアは絶対国民に見放されるでしょう。

さて、日本のメディアへの批判はこの程度にして、本題です。

以下の動画では、少しだけですが、ボイルさんがアンドリュー・ロイド・ウェバーのミュージカル「エビータ(Evita)」のメインソングである、「Don't Cry for me, Argentina」を披露しています。

ヘアーブラシをもって歌っているところがなんとも彼女のありのままの姿で歌を楽しんでいる感じで、好感が持てますね。

このエビータというミュージカルは、ボイルさんがオーディションの際になりたいと言っていたミュージカル女優、エレイン・ペイジさんが主役のエヴァ・ペロン役で歌い、その名声を轟かした歌です。そのうち、二人が歌う「Don't Cry for Me, Argentina」が聞けるかもしれません。

以下の動画は、エレイン・ペイジ(Elain Paige)さんが1998年に歌った「Don't Cry For Me, Argentina」です。

動画のニュースでも言ってましたが、メディアが連日押し掛けて、ボイルさんの庭に勝手に入ってしまうため、ボイルさんの住む地域の自治体がフェンスを新しく付け替えたそうです。ボイルさんの人気を町全体が享受しつつ、ボイルさんのプライバシーにも配慮しているようです。

ボイルさんは、自身の人気について、上記のインタビューで、「突然、街を歩いていると急に、サインをくださいと言われるようになったので、奇妙な感じがする」と言っています。最後に、記者にまでサインを頼まれ、笑っている姿は本当にほのぼのとさせてくれますね。

暗い話が多い中で、素晴らしい才能と明るい性格の彼女の話題は、一種の希望のようなものを与えてくれているのでしょう。

また、ボイルさんは、このメディアとの対談でも、「キスをしたことが無い」というのはジョークだとも答えています。

挨拶がてらに近所の人とキスをしたところを、ボイルさんがすかさず、「ほら、キスしているでしょ?ジョークだっていってるでしょ」とジョークにして、笑いを誘っており、本当に明るい人だと感じますね。

別の日本の記事も出てきました。やっと日本のメディアも追い付いてきた感じですね。ただ、上っ面の情報だけでなく、もう少し深い情報を基に彼女を取り上げても良いと思いますが・・・

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090421-00000039-reu-ent

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04/21/2009

マネー主義がボイル人気を台無しにする

スーザン・ボイルさんの人気は一大センセーションとなっているようだが、少し気になる傾向がある。

それは、アメリカでは、金融破綻の反省がなく、未だにマネー主義が横行し、今回のボイルさん人気を見世物的に利用しようとする動きが出てきていることである。

ボイルさんが、「未だキスをしたことが無い」とジョークで話したことが、一部で先行してしまい、アメリカのアダルトビデオ会社が、100万ドルで、AVビデオに出演依頼をしたというのである。この会社は、SusanBoyleXXX.comという会社。社長のマーク・クルキス(Mark Kulkis)氏は、ボイルさんが注目を浴びているうちに、撮影したいなどと述べているらしい。http://www.thaindian.com/newsportal/entertainment/susan-boyle-offered-1m-to-lose-virginity-on-camera_100181959.html

こういう話題性だけ集めようとする行為に、私は浅ましさとアメリカの腐ったマネー主義の本質を思い知らされる気がする。

今回、この話を紹介するか迷ったが、スーザン・ボイルさんが有名になったことで、今後こういう不快な勧誘が彼女を苛立たせることが多くなるという事実にも、私たちは目をそむけてはいけない。

どうもアメリカの一部は、純粋に彼女の歌声を楽しむというよりは、彼女を見世物として扱おうとする輩が多いようで、これはある種の女性差別の典型なのかもしれない。

なぜなら、ポール・ポッツさんが同じように無名の素人から、世界デビューを話した際にはそういう性的な視点から、ポッツさんのプライベートを見世物にして、商売のネタにしようという動きはあまり感じられなかったからである。

田嶋陽子教授のようなフェミニスト的な主張をしたいわけではないが、ボイルさんの性的なプライベートへの注目が多いのも事実であり、そういう動きには嫌らしさを感じざるにはいられない。

もう少し成熟した社会として、彼女の歌声や才能を評価していくことはできないのであろうか。アメリカ社会のそういう未成熟な部分(Childish)にはいつも呆れてしまう。

先日、このブログを見に来てくれたbostonMarathonさんのコメントでも指摘されていたが、多くの人は彼女が、処女かとか、キスしたことがあるかとかそういうところに本質的な興味があるわけではなく、彼女の歌声、性格、人生経験の豊かさ、夢を追い続けていたが、注目を浴びずに埋もれていたが突然すごい才能を発揮して感動させてくれたということなどに感動して、人気が沸騰しているのであろう。

私は、マネー主義が台頭し、彼女の人生を逆に狂わせてしまうようなことだけはしてほしくない。もちろん、今後彼女がデビューするにあたり、ミュージカルなどをやるのであれば、今まで以上のトレーニングなりをこなす必要があるだろう。

ただ、彼女がどうありたいのかという意思を尊重すべきである。

ネットが彼女の人気の原動力になった以上、その責任として、ネットユーザーは、今後、彼女の金に群がる人間だけが得をするような事態にならないように注視していくべきではないだろうか。

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04/20/2009

司会者、アントとデック(Ant and Dec)とは?

スーザン・ボイル(Susan Boyle)さんの話題に関連し、私がちょっと気になっている人物がいたので、調べてみた。その人物を以下で紹介したい。

それは、「Britain's Got Talent」の司会者をしているアント・アンド・デック(Ant and Dec)である。

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ボイルさんの歌を動画で見て感動してたとき、同時に、ちょこちょこ映るこの2人のはしゃぐ姿を見て、どうしても、ディズニーのキャラクターであるチップとデール(Chip and Dale)を連想してしまう。

一旦そう思い込んでしまうと、どうしてもその事が頭から離れず、誰か同じような印象を抱いた人はいないか気になっている。

調べてみたところ、日本でもエイベックスからCDを出しているらしい。2002年にはWカップの公式ソングを歌っていたという。

二人とも元々は俳優業をしていたようで、現在は人気司会者やコメディアンとして有名で、イギリスやアメリカでこうした人気オーディション番組などの司会者をやっているようである。特に、子供向け番組の司会者としても、広く認識されているらしい。

また、二人は2008年にイギリスのナショナル・テレビ・アワード(National TV Award)を受賞し、2002年にも、審査員特別賞(Special Recognition Award)を受賞している。

誰か、私と同じようにチップとデールを連想した人がいれば、コメントしてほしい。笑

なお、彼らは、イギリスの大衆紙ミラーのアフガニスタンのイギリス兵を讃える賞を授与するために、アフガニスタンに訪問した際、タリバンのテロ攻撃に遭遇するということがあったそうで、彼らは無事だったが、イギリス兵が負傷し、アフガニスタン兵の死者もでたらしい。

イギリスの司会者が命を危険にさらしてまで活動していると思うと、やはり日本の平和ボケしたテレビ司会者とは違うなとも感じた。

ちなみに、日本でもスーザン・ボイルさんの写真がYahooにトップに掲載され、注目を集め始めました。以下は写真の記事です。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090420-00000013-jij-int

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スーザン・ボイル(Susan Boyle)さんにライバル現る!?

連日お伝えしているイギリスのオーディション番組、「Britain's Got Talent」で現れたスーザン・ボイル(Susan Boyle)さんに強いライバルが現れたようです。

シャヒーン・ジャファーゴーリ(Shaheen Jafargholi)君、12歳が マイケルジャクソンの「Who’s Loving You」を熱唱し、3人の審査員はもちろん、観客から歓声を浴びました。

唯一厳しい審査で有名な、サイモン・コーウェル氏も、10年間見てきた若いポップシンガーの中で、君の歌は本当に素晴らしいと絶賛しているようです。

もっとも、彼はすでにエンターテイメント業界に身を投じており、ウェールズ、オランダ、ドイツ、アイルランドで6週間のツアーをこなすなどの実績があるそうです。

ただ、Youtubeでの再生回数は約6万回で、すでに3000万回以上再生されているスーザン人気には及びそうもありません。やはり、スーザン・ボイルさんのように、一般の目立たなかった人が突然才能を発揮したというアメリカンドリーム的な登場にはかなわないのかもしれませんね。

日本でも、特定の芸能人ばかり取り上げた下らないバラエティー番組ばかりではなく、こういう一般参加者が登場して、身近に感じられるのテレビ番組があってもいいのではないでしょうか。

ちなみに、ボイルさん効果があった成果、放送2回目は前回より5%上がり、約50%の視聴率を獲得したそうです。

さらに、審査員の一人、ピアーズ・モーガン(Piers Morgan)氏が、CNNのラリーキング・ライブという番組で、ロンドンでの食事を申し込んだのですが、なんとこれが普通の食事ではなく、デートの申し込みだったらしく、ロマンチックなレストランで、食事をして、本気でキスまでしたいと申し込んだようです。

ちなみに、モーガン氏は、2008年に離婚しており、現在は独身の身です。

また、イギリスでは、2007年に同じような一般参加者のオーディション番組、「Any Dream Will Do」というテレビ番組がありました。

この番組はミュージカルの巨匠であるアンドリュー・ロイド・ウェバーも審査員の一人として参加して、ジョゼフ・アンド・アメイジングテクニカラーコート(この詳細はリンク先の記事にあります)というミュージカルの主役を選ぶというもので、この時に優勝した、リー・ミード(Lee Meed)氏と審査員だった女性シンガーが現在付き合っているということです。

もしかすると、スーザン・ボイルさんとピアーズ・モーガン氏が付き合うことになるかもしれませんね。笑

ところで、CNNでは、連日この話題を取り上げているようで、「ShowBiz」という情報番組では、スーザン・ボイル氏が、今後、イメージチェンジすべきかどうかについて議論がなされている。

彼女の話は、シンデレラストーリで、ぜひともイメージチェンジをして、映画などに出るべきだとするハリウッド関係者がいる一方、この番組の女性司会者は、「彼女の素晴らしさは、見た目判断されやすい女性への偏見から多くの人を目覚めさせてくれたことにある。内面の美しさがどんなに大事かを教えてくれた。イメージチェンジなんかするべきではない」と反論している。


Singing sensation
by CNN_International

また、ボイルさんの故郷、スコットランドのブラックバーン(Blackburn)では、新しいスターの登場に沸き立っている。連日、近所の子供たちが、ボイルさんのサインを求めて彼女の家を訪れたり、地元政府関係者があいさつにきたり大忙しらしい。古い炭鉱町であるブラックバーンは、世界中のメディア関係者が集まっているという。

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04/19/2009

スーザン・ボイル( Susan Boyle)さんが歌うタイタニック

こういう明るい記事は書いていてとても気持ちいい。

私の社会批評を楽しみにしていただいている読者には悪いのであるが、もう少し、アメリカ、イギリス、そして世界中を巻き込もうとしているスーザン・ボイル旋風(Susan Boyle Sensation)にお付き合いいただきたい。

ボイルさんが、一貫してインタビューで今回の感想を伝えるために使っている言葉がある。

それは、「gobsmack」という言葉。イギリスのスラングで、「非常に驚かされた、ショックを受けた。」という意味らしい。私自身、イギリスにいたことがあったが、残念ながらこの言葉に接することはなかった。スーザン・ボイルさんから学んだ英単語である。

ところで、昨日あたりから、日本のネットユーザーの間にもこのスーザン・ボイルさんの話題が広まり始めたようで、情報を求めて私のブログにアクセスしてくれた方も多いようである。

私もできる限り、情報を伝えていきたい。

さて、昨日の記事で紹介した、アメリカの有名コメディアンによるモノマネは不評だったようで、ロサンジェルスタイムズ紙の電子版は、「実際、ぜんぜん似ていない。スーザン・ボイルさんは、あれを見て笑ってくれるかもしれないが、あまり面白くないネタである。あれは不要だ。」とまで断じている。

ところで、スーザン・ボイルさんが、CNNのラリー・キング・ライブ(Larry King Live)という看板番組に出演し、アカペラで映画タイタニックの劇中歌、セリーヌ・ディオンの「My Heart Will Go On」を披露している。

同時中継で聞いていた、審査員の一人で、「まだ優勝は彼女と決まったわけではない」と慎重な発言を別の番組でしていた、ピアーズ・モーガン(Piers Morgan)氏も「アカペラで、即興でそれだけの歌が歌えるなんて、本当に素晴らしい。天使のような歌声だ」と絶賛している。

ぜひ聞いてみてほしい。

なお、二回戦の情報などが入り次第ブログで紹介していくつもりである。

※ 訂正します。既に収録は今年の一月に収録されたもので、番組は5月23日までその他の予選の模様が放映されるそうです。第二回戦は準決勝という位置づけで、5月30日にイギリスにて行われ、その模様は生中継されるそうです。

スター・ドットコムによると、番組の公式見解として、ボイルさんの次の番組への登場は5月30日の第2回戦(準決勝)となっているそうです。

※ スーザン・ボイル(Susan Boyle)氏が1999年に、教会のチャリティーの1つとして、自費で1000枚作ったというCDの曲で、ジャズで有名なアーサー・ハミルトン(Arthur Hamilton)が1953年に作詞・作曲した「Cry Me A River」の動画はこちらからどうぞ。

なお、日本でも彼女を取り上げた記事が増えています。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090419-00000067-san-soci

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04/18/2009

どんどん注目を浴びるスーザン・ボイル(Susan Boyle)

すごいですね。スーザン・ボイル(Susan Boyle)さん。

昨日に引き続き、ボイルさんの明るい話題を紹介します。

彼女の歌った歌、「I Dreamed A Dream」は、本当に難しい歌です。私もボーカルトレーニングを受けたことがあり、レ・ミゼラブルの歌はいくつか英語で歌ったことがあるのですが、レ・ミゼラブルの歌はすべて高度の声量が要求される歌です。とりわけ、この歌は、女性役のメインソングの1つでもあり、難しい歌です。

さて、海の向こうでは、かなりのメディアがスーザン・ボイルさん一色のようです。

まだ見ていない方は、以下のリンクからぜひ動画を見てみてください。

http://www.youtube.com/watch?v=9lp0IWv8QZY

それでは、海外の注目状況を紹介しましょう。

まず、イギリスのメディア、「What's on TV」は、ボイルさんが登場した「Britain's Got Talent」の前回大会の優勝者で、今ではオペラ歌手として有名になったポール・ポッツさんのコメントを報じています。

現在オーストラリアでツアー中のポッツさんは、スーザン・ボイルさんの歌について、「信じられないくらいすばらしい。彼女は今まで居たことのない世界を経験することになると思う。彼女は本当にうまく彼女の人生に変化を起こした。彼女が優勝するチャンスはとても大きいと思うよ」と答えています。

また、記事によると、スーザン・ボイルさんは、Youtubeが何かこれまで聞いたことが無かったらしく、「インターネットビジネスっていうのは本当に新しいことで私にはわからない世界。でも、みんなそのことを話しているから、これから勉強しなきゃいけないわ」と答えているそうです。

次に、CBSニュースによると、既に、ボイルさんの家にはパパラッチが殺到しているそうです。

また、同ニュースは、「Britain's Got Talent」の審査員2人にもインタビューしており、アメリカ人の司会者が、「もう優勝はスーザンに決まってしまったんではないですか?」という質問に、審査員の一人、ピアーズ・モーガン(Piers Morgan)氏は、笑ないながら、「まだわかりません」と答えているが、回答の雰囲気から、スーザン・ボイルさんは只者ではないということが伝わってきます。

審査員のアマンダ・ホールデン(Amanda Holden)氏は、「スーザンは既に、みんなの中で優勝者になってしまっている」と認めています。

ニューヨーク・ポスト紙の電子版は、「一発屋なんかではない(No One Trick Pony )」と題し、彼女を取り上げています。

というのも、私が昨日紹介した記事(動画あり)にもあるように、ボイルさんが1999年に教会のチャリティー用に自主制作し、1000枚ほどで回った「Cry Me A River」にも注目が集まっており、インターネットオークションサイト、eBayで高額がつくだろうと記事は伝えています。

この「Cry Me A River」ですが、近年、ジャスティン・ティンバーレイク(Justin Timberlake)氏がラップ調にアレンジしたものが出されたこともあり話題性があるようです。Youtube上では、スーザンの方がうまく歌っているなどの声もあり、彼女は一躍スターです。

ボイルさん人気ですが、番組発祥の地であるイギリスもさることながら、アメリカで特に彼女の話題がもちきりのようです。

個人的には、あまり好きではないのですが、ジェイ・レノ(Jay Leno)というアメリカで有名なコメディアンで、夜の人気トーク番組の司会者をしている人がおり、すでに、スーザン・ボイルのパロディーをやったということです。

小馬鹿にしている感じで、個人的には嫌いですが、そういう有名なコメディアンのネタにされるぐらいスーザン・ボイルさんは一気に時の人になったようです。

既にボイルさん人気の原因については、いろいろな人が分析すら始めています。

たとえば、フェミニストの視点から、ターニヤ・ゴールド氏は、イギリス・ガーディアン紙の電子版で、「醜かったのは彼女ではない。彼女に対する我々の反応が醜い」と題したコラムを発表しています。

ゴールド氏は、ポール・ポッツ氏のときより、スーザン・ボイルさんに対する歌う前の審査員および観客の偏見は凄まじいものがあり、女性は美しくなければならないという男性社会の目線がその根底にあったと評しています。

また、記事には、「彼女の見た目が良くないから、みんな喜んでみて、彼女の歌に感動したということで、偏見を持っていたことを良くないと改心することができるため、人気になっている」と書いている部分があり、これに対しては、ネット上の読者から、ゴールド氏の考え方の方が偏見があると批判がなされているようです。

アメリカのインデペンデント(The Independent)紙の電子版の記者は、アメリカがボイル氏に今熱狂していると伝え、「アメリカというのは、おとぎ話が好きな国で、シュレックがマイフェアレディーへと変化する姿を見たがっている」と評しています。また、一般視聴者の反応として、「醜いあひるの子が白鳥へと姿を変える瞬間である」とも報じています。

アメリカやイギリスの記事を見ていると、かなりハッキリと言いたいことを言っている記事が多いですね。右ならえのような報道をする日本のメディアとは異なる感じがします。

メディア批判は、今日は置いておいて、彼女がなぜイギリスだけではなくアメリカや世界中で一瞬にして、有名になることができたのかを少し考えたいと思います。

アメリカやイギリスのメディアでも既に指摘されていることなのですが、この要因には、インターネットパワーがあるようです。

もちろん、イギリスのテレビ番組に彼女が登場したというのは、既存メディアの力ではあるのですが、彼女が世界的に有名になる原動力になったのは、Youtubeでの彼女の動画の再生回数が異常な記録を更新し続けていることにあります。

また、デミ・ムアーさんやアシュトン・カッチャーさんらハリウッドの有名人が、トゥウィッター(Twitter)と呼ばれる、インターネットサービスを通じて、個人の見解を明らかにしたことも大きな要因です。

このTwitterとは、「個々のユーザーが「つぶやき」を投稿し合うことでつながるコミュニケーション・サービス」(Wikipediaより)というものだそうで、ブログとインターネット・メッセンジャーを掛け合わせたようなサービスのようです。

こうしたネット上の多数の一般人やセレブの口コミで、彼女の人気は高まり、ついに既存の主要メディアも彼女の人気を見逃せなくなったのでしょう。

そして、今、アメリカでは主要テレビ局の情報番組や報道番組で、彼女の生インタビューが盛んに行われているわけです。

もちろん、ボイルさんの歌の凄さが彼女の人気の第一の原因ではありますが、インターネットでの原動力というのは本当に見過ごせなくなったのではないでしょうか。

また、上述で紹介した意見にもありましたが、やはり、動画を見たときに視聴者は少なからず、「なんだこのおばんさん?」と彼女が登場した瞬間、思ったことでしょう。この偏見を打ち破るだけの凄さがボイルさんの歌にあったあること、これは否定できません。

さらに、アメリカで特に人気になっている理由を考えたのですが、おそらく、「アメリカンドリーム」を待望する文化に起因しているのと思います。

つまり、一見普通の人が、とてつもない才能を発揮して、なにか1つの機会をきっかけに成功していく姿、、これがアメリカ人の根底にあるフロンティアスピリットに起因したアメリカ文化であり、スーザン・ボイルさんの登場は、まさに金融問題、経済問題に疲弊したアメリカによき日のアメリカを思い出させてくれるという効果があったのではないでしょうか。

私のアメリカ留学時代の仲間で、現在はフランスに在住している友人にこの動画を教えたところ、「どんなに馬鹿にされても、自分の夢を堂々と主張してる。だからこそ運命が味方してチャンスが巡ってきたんだよ。主張するのをやめたら、どんな夢も叶いようがないものね。」という言葉が返ってきて、その通りだと思いました。

これは日本でも同じでしょう。確かに、日本ではなかなかこうしたアメリカンドリームのような成功を支える土壌は少ないかもしれません。成功する人を成金と評するのもその1つでしょう。しかし、アメリカンドリームをつかむ人と成金になる人は違います。

ちょっと成功して、メディアに取り上げられて天狗になっていれば、時代の寵児と言われていても、結局没落してしまうのは、最近のニュースを見ていればわかるでしょう。

アメリカンドリームならぬ本当のジャパニーズドリームをつかむということは、私のフランス在住の友人が指摘するように、「どんなに馬鹿にされても自分の夢を堂々と主張し続けて」努力し、その夢を追い続ける人なのでしょう。

また、そういう人は、お金を尺度にした人格形成はしないのだと思います。

それにしても、日本も、早く物欲主義がら抜け出せて、一般の人に埋もれているこういう才能が発掘されるチャンスがある世の中になってほしいものですし、そういう社会になるために、日々一人一人が努力していくことが重要なのかもしれません。

日本でもだんだん報道されはじめました。

天使の歌声も顔は… 世界を魅了した英国発「普通のおばさん」
4月18日18時22分配信 産経新聞

 【ロンドン=木村正人】人気動画投稿サイト、ユーチューブを通じ、驚異的な歌唱力で世界中を魅了した英国の教会ボランティア、スーザン・ボイルさん(47)。ネット上の視聴回数は1週間で4300万を超え、CDデビューの話も進む。「英国発のアメリカン・ドリーム」などと、英米メディアは人気急沸騰の理由を検証している。

 ボイルさんは17日、米CNNの人気トークショーに出演、“天使の歌声”を披露した。米人気女性司会者、オプラ・ウィンフリーさんの番組にも出演する。

 ボイルさんが人気を集めているのは「普通のおばさん」にしか見えない外見と、英人気ミュージカル女優、エレイン・ペイジを思わせるような歌声との落差だ。

 ボイルさんは英北部スコットランドで愛猫と暮らす独身女性。これまで男性とキスした経験がないという。11日放送の英タレント発掘番組に出演、目を輝かせて「ペイジのようになりたい」と語ると、会場から失笑が漏れた。しかし、ミュージカル「レ・ミゼラブル」の名曲「夢破れて」を歌い始めると、会場の雰囲気は一変、観客は総立ちになった。

 この様子がユーチューブに投稿されて米国やオーストラリアでも人気を呼び、米女優デミ・ムーアさんも動画を見て涙を流した。

 ボイルさんは米紙ワシントン・ポストに「現代社会は外見で人を判断しすぎ」と語り、英紙インディペンデントは「米国人はおとぎ話を求めている。ユーチューブを通じ英国ではなく米国で人気が爆発した」と分析する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090418-00000552-san-soci

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全英、全米で話題騒然、47歳女性のシンデレラストーリー(スーザン・ボイルさん)

今、動画投稿サイトYoutubeで一人の女性が話題となっている。

スーザン・ボイル(Susan Boyle)氏、スコットランド人、47歳、女性、無職(教会ボランティア)である。

2009年4月11日、ボイル氏は「Britain's Got Talent」という一般参加者を3人の審査員がオーディションして、優勝者は10万ポンドを獲得するというイギリスの人気テレビ番組にボイル氏は参加した。

この番組の第1回戦で彼女が披露した曲が今世界中で話題となっている。

歌った曲は、ミュージカル、レ・ミゼラブル(Les Miserables)の「I Dreamed the Dream」という曲。

以下にあるリンクにある動画を見てもらえばわかるのだが、彼女が第1回戦に登場したとき、会場の観客も、3人の審査員も、彼女の見た目から、全然期待しておらず、むしろ、「変な奴が出てきた」とでも思っているような雰囲気だった。

彼女が47歳であると発言し、「プロの歌手になりたい。エレイン・ペイジ(Elaine Paige)のようになりたい。」と語ったときには、審査員も会場の観客も、彼女を馬鹿にしたような顔を浮かべていた。

映像はこちら↓

http://www.youtube.com/watch?v=9lp0IWv8QZY

ところが、彼女が歌い始めた途端、会場の雰囲気はがらりと変わる。観客、審査員ともに、素人である彼女の歌声に魅了されてしまう。彼女の歌が終わる前にすでにスタンディングオベーションの嵐に会場は包まれる。百聞は一見にしかず。ぜひ動画を見てもらいたい。

しかも、第1回戦で既に彼女は優勝したかのような雰囲気になってしまうのである。審査員の一人、ピアーズ・モーガン(Piers Morgan)氏は、「今まで私が合格を挙げた中で、もっとも大きな合格点をつけたい」と彼女の歌を絶賛した。

この番組は動画投稿サイトYoutubeに専門チャンネルを設け、配信しているのであるが、これを見たハリウッド女優のデミ・ムーア(Demi Moore)と俳優のアシュトン・カッチャー(Ashton Kutcher)も、「彼女の歌声を聴いて、思わず涙を流した」と大絶賛しているのである。

また、別の記事によると、ビデオを見たハリウッド女優、ドリュー・バリモア(Drew Barrymore)氏も「素晴らしい。とにかく素晴らしい」と大絶賛し、47年間異性とキスをしたことがないというボイル氏の私生活の話を聞いて、「彼女の初めてキスが素晴らしいものであることを望むわ」とエールを送ったという。バリモア氏はかつて、映画の役として30年以上キスをしたことがない女性を演じたことがある。

このように、彼女の歌は一瞬にして、ハリウッドの映画関係者の心までつかんだようである。

そして、ハリウッド関係者だけではない。既に動画の再生は,4月17日23時現在、1900万回を超えて、2000万回に達する勢い。1日、100万人以上が彼女の歌声を聴いていることになる。

ソニーミュージックの子会社で、番組の審査委員の一人で一番厳しく、辛辣なコメントをすることで有名なサイモン・コーウェル(Simon Cowell)氏が経営する音楽レーベル会社はすでに、彼女との契約を交わしたという。

このテレビ番組は、ポール・ポッツ氏を生み出したことでも有名で、ポッツ氏は、素人でありながら優勝し、ブラウン首相やエリザベス女王らも賛辞し、現在はイギリスの歌手として活躍している。ボイル氏の登場は、女性版ポッツ氏の再来を思わせる勢いがある。イギリスの大衆紙サンは、ポールの女性名であるポーラ・ポッツ(Paula Potts)と名付け、彼女を取り上げている。

フォーブス誌も、ポール・ポッツ氏の動画の再生回数が2年間で4300万回だったのに対し、ボイル氏は、約1週間で1900万回の再生数であることを比較し、「彼女は既にポール・ポッツ氏と同じ道を進んでいる。成功し長くヒットするだろう」と評価している。

イギリスのチャンネル5のニュース番組(以下の動画参照)は、彼女の歌声を聴いた現役のレ・ミゼラブルのミュージカル俳優らにもインタビューをしており、ブロードウェイやイギリスのウエストエンドで活躍するミュージカル俳優アール・カーペンター(Earl Carpenter)氏をはじめ、皆、彼女が素人であることに驚きの声を寄せている。

さらに、レ・ミゼラブルのプロデューサーのキャメロン・マッキントッシュ(Cameron Mackintosh)氏もこの番組を見ていたようで、「彼女の歌声は本当に素晴らしい」との声を寄せているそうである。

もっとも、ボイル氏のこれまでの人生について調べると、決して恵まれたものではなかった。出産の際の酸素欠乏により、軽度の学習障害を持っていたため、そのことや容貌からイジメにあっていたという。

彼女は12歳の時から歌を歌いはじめたが、教会やカラオケで歌う程度で、ボーカルトレーニングは30歳以降になるまで受けたことがなかったそうである。

最近まで91歳になる母親の介護をしながら歌を歌ってきたという。ところが、2007年に彼女の母親が他界し、そのショックから一度歌を歌うことをやめていた。しかし、生前彼女の母親が、ボイル氏に「リスクを取りなさい」とオーディションに出ることを強く薦めていたことから、、今回、この番組の地方オーディションに参加したそうである。そして、これが母親他界後初の歌声披露となった。

彼女を歌った曲の選曲も良かった。「I Dreamed the Dream」というのは、レ・ミゼラブル(邦題:ああ無情)の中で、激動のフランス革命の時代に、幼い子供を育てるお金を稼ぐために、売春婦に堕ちて、不遇の人生を送ったフォンティーヌという女性が、「私には夢があったのに」と回顧する歌なのである。

もちろんボイル氏の歌声は素晴らしいが、ボイル氏が、かつて学習障害やその容姿により、いじめられ不遇の思いをしたことも相まって、絶妙な思いが伝わってくる。だからこそ、これだけの人を魅了しているのではないだろうか。

審査員が正直に言っているが、見た目でほとんどの人間は、その人の能力を判断してしまう傾向があるだろう。しかし、彼女の歌声は、それがいかに間違いであるかを教えてくれる。

彼女の歌は何回か聞くと、そのたびにその歌の良さが伝わってくる。私自身、海外にいたときにミュージカルやオペラをたくさん見る機会があり、歌の良し悪しにはうるさい方であるが、彼女の歌には文句のつけようが無いし、正直聞けば聞くほど、彼女の感情が伝わってくる。デミ・ムーア氏が涙を流したというのも解る。

スーザン・ボイル氏自身も、ワシントンポスト紙のインタビューに対し、「テレビで見るとよけい太く見えるわね」と冗談をいいつつも、「現代社会はすぐに見た目で判断してしまう。それに対してはどうすることもでないない。でも、今回のことがすこしでも、それではだめだという教訓になってくれれば嬉しい」とコメントしている。

この47歳のシンデレラの登場に、世界中の新聞や雑誌、テレビメディアが注目を集めている。イギリスではBBCニュースまでもが、スーザン・ボイル氏について詳細に報道している。

イギリスだけではなく、オーストラリアやドイツ、ポーランド、中国、韓国の新聞をはじめ、アメリカのABCニュースも彼女の話題を取り上げている。

さらに、アメリカのFOXテレビでは看板報道番組、「American Newsroom」で、アメリカの朝の顔として有名な人気イケメン司会者のビル・へマー(Bill Hemmer)氏との電話インタビューでは、一度もキスをしたことが無いと答えるボイル氏に対し、司会者のへマー氏が「あなたにぜひキスをしたい」という一幕もあった。同番組で、ボイル氏は、第2回戦で歌う歌について、放送まで秘密を貫ぬくとしている。

CBCテレビも彼女とのインタビューを放送し、これらのアメリカのテレビ番組のインタビューで、ボイル氏は、「未だ男性とキスをしたことがない」とも語っており、そうした質問にさらりと答える彼女の明るいキャラクターも人気の一つのようだ。

なお、AP通信によると、彼女にインタビューするメディアのほとんどがこの質問ばかりするため、ボイル氏は「あれはジョーク。でも、注目を集めるために言ったわけではないわ。」と笑いながら答えてたという。

また、アメリカの人気トーク番組、オプラ・ウィンフリー・ショーにも招待されているという。

以下は彼女の成功ぶりを伝えるニュースの動画。審査員のアマンダ・ホールデン(Amanda Holden)氏は「もう既に、彼女は皆の中で優勝してしまっているわ。まだ1回戦なのに。」とボイル氏の歌唱力を絶賛している。

日本のメディアでは、まださほど彼女の話題が出てきていないようであるが(やっとCNNの記事を見つけたが)、そのうち、あらゆる日本のメディアで、スーザン・ボイルという名前を耳にする日も近いだろう。そして、日本人の我々からすると、60歳で成功した歌手、秋山順子氏をも彷彿とさせる。

ぜひ、イギリスの新生歌手の卵の映像を日本のメディアに先んじて、Youtubeで確認しておくといいだろう。既にYoutubeでは日本語の字幕つきの映像も流れているようだ。

日本でも、いろいろな癒着のある芸能人ばかりをテレビに出して、内輪だけで楽しんでいるような番組作りより、こうした素人が大きな夢をつかむような、そしてその人が世界中でYoutubeなどにアップされて一躍有名になるような番組ができれば、不景気で低調な日本社会も活気づくのではないだろうか。

派遣切り、内定取消、雇用不安など暗いニュースが世界中を駆け巡っている中、無職だったスーザン・ボイル氏が、1週間も経たないうちに世界中で、新たなスター誕生と騒がれるのは、とても明るいニュースで、心を豊かにしてくれる。

以下の動画は、スーザン・ボイル(Susan Boyle)氏が1999年に、教会のチャリティーの1つとして、自費で1000枚作ったというCDの曲である。曲は、ジャズで有名なアーサー・ハミルトン(Arthur Hamilton)が1953年に作詞・作曲した「Cry Me A River」だそうである。

ちなみに、第2回戦は4月18日土曜日にロンドンで開催される

※ 訂正します。既に収録は今年の一月に収録されたもので、番組は5月23日までその他の予選の模様が放映されるそうです。第二回戦は準決勝という位置づけで、5月30日にイギリスにて行われ、その模様は生中継されるそうです。 スター・ドットコムによると、番組の公式見解として、ボイルさんの次の番組への登場は5月30日の第2回戦(準決勝)となっているそうです。

スター・ドットコムによると、番組の公式見解として、ボイルさんの次の番組への登場は5月30日の第2回戦(準決勝)となっているそうです。

歌詞は以下の通り。

I dreamed a dream in time gone by
When hope was high,
And life worth living
I dreamed that love would never die
I dreamed that God would be forgiving.

Then I was young and unafraid
When dreams were made and used,
And wasted
There was no ransom to be paid
No song unsung,
No wine untasted.

But the tigers come at night
With their voices soft as thunder
As they tear your hopes apart
As they turn your dreams to shame.

And still I dream he'll come to me
And we will live our lives together
But there are dreams that cannot be
And there are storms
We cannot weather...

I had a dream my life would be
So different from this hell I'm living
So different now from what it seems
Now life has killed
The dream I dreamed.

英オーディション番組、47歳女性に喝采 ネットでも人気
4月16日13時36分配信 CNN.co.jp
(CNN) 英国で11日放送のオーディション番組「Britain's Got Talent」に出場した47歳女性が、突出した歌唱力で満場の喝采を浴びた。この映像は動画共有サイト「ユーチューブ」でも、アクセスがここ数日間急増している。

この女性スーザン・ボイルさんは、華やかな衣装なしでステージに登場。番組から浮いている雰囲気のボイルさんが、エレイン・ペイジのようなプロの歌手になるのが夢だと語ると、客席からは失笑が漏れた。

しかしミュージカル「レ・ミゼラブル」のナンバー「夢やぶれて」をボイルさんが歌い始めた途端、客席の反応は一変。ボイルさんの素人離れした歌唱力に3000人近い観客は驚嘆し、立ち上がって大きな拍手を送った。最初は冷めた目でボイルさんを見ていた審査員の音楽プロデューサー、サイモン・コーウェル氏も太鼓判を押した。既にボイルさんとのレコード契約に向けて動き始めたという。

ボイルさんはスコットランド・ウェストロージアンの自宅に、飼い猫と暮らしている。慈善活動に携わっているものの無職で、結婚歴や男性との交際歴はない。テレビ番組に出るのは、2年前に他界した母親との約束だった。教会の礼拝では歌っていたものの、美声を誇示したことは一度もなかったとされる。今回の番組出場で、ボイルさんは初めて歌唱力を公に認められた。

ユーチューブに掲載されたボイルさんの動画は、既に500万人が視聴した。英プレス・アソシエーション(PA)によると、米女優デミ・ムーアさんと米俳優アシュトン・カッチャーさんのカップルもユーチューブの動画を見たもようで、既にボイルさんの大ファンになっている。 

最終更新:4月16日15時42分

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090416-00000006-cnn-int

他の記事でも紹介され始めました。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?b=20090420-00000013-jij-int

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04/17/2009

法令遵守意識に欠ける企業

すき家を運営するゼンショーグループが牛丼の値下げ合戦に参戦という記事がありましたが、同時に、未払い残業代訴訟をしている従業員に対する報復的告訴と思われる行為をしていることが明らかになりました。

こういうのをコンプライアンス意識の欠如と言います。訴えたから報復的な訴訟をする。まして、今回は刑事告訴したわけです。

こういうのを順法意識の欠如と言わずして何をいうのでしょうか。

労働法関係訴訟でこういう事実が出てくれば、間違いなく会社側に不利な判断がでます。会社側は、法律に違反しているなら、それを改善する努力をすることが一番営業収益の向上につながることをはすれてはいけません。

こういう報道が伝わるだけで、イメージは著しく下がりますし、私のように労働者に共感した消費者が、すき家より、吉野家や、松屋にしようという不買運動に発展することだって十分考えられます。

昨今、裁判員制度も始まることから、国民の間での法律に関する意識は高まっている気がします。法令遵守を徹底しない企業に対しては、社会的制裁としての不買運動活動も今後多くなるでしょう。

そういうリスクを見越して、取締役等も行動しなければ、株主代表訴訟において、監視義務違反に問われ、任務懈怠責任に基づく損害賠償責任を負うことにもなりかねません。

役員など立場が高くなればなるほど、社会的・法的責任が重くなることを自覚することも重要でしょう。

私は吉野家の社員でもないし何の利害関係もありませんが、吉野家グループは、この企業に比べると順法意識が高いと評価しています。アメリカ産牛肉を使っていますが、吉野家は、輸入条件を満たしていない部位が混入しているのをグループ会社の輸入部門が事前に見つけ、すぐに政府に報告しています。

普通であれば、輸入した牛肉に、危険な部位と言われる部分(もちろんへたれ牛ではない肉なのでその部位自体は危険ではなかったわけでですが)が混入していたというだけで、アメリカ産牛肉を使う吉野家にとってイメージは悪くなります。

しかし、そういうことで、隠したりするのではなく自ら吉野家は、事実を報告しました。当時のマスコミ共産党なんかは(今もそうですが)は、「やっぱりアメリカ産牛肉は危険だ」という不安を煽るだけで、その肉を使う吉野家の牛丼も危険だというようなミスリーディングなメッセージとも取られかねないような報道をしました。皆さんの記憶にも新しいと思います。

私自身、未だにアメリカ産牛肉には抵抗がありますし、基本的にアメリカ産牛肉を好んで食べることはしません。しかし、今回の報道を機に、訴訟をした従業員に報復的な訴訟をし返す会社の商品と、不利な事実を公表しても食の安全を確保しようとしつつ、味のこだわりのためにアメリカ産牛肉を提供する会社の商品とを比較したときに、どっちの商品が魅力的かということを思い直しました。

私個人は、後者の商品の方が安心だし、自分の400円はどうせなら、コンプライアンス意識の高い企業の利潤になってほしいと考えます。

消費者も賢い購買行動にでなければなりません。不況なので安いものが良いというのはわかりますが、法令遵守意識のない会社に加担することになるという気持ちはどこかでもって購買行動を決めてほしいとも一方で望みます。

すき家ゼンショー、告発した店員を告訴「飯5杯盗んだ」

2009年4月15日21時0分

店のご飯を無断で食べたなどとして、牛丼チェーン「すき家」を展開するゼンショー(本社・東京都港区)が、残業代不払いで同社を刑事告訴した仙台市の女性店員(41)を、窃盗などの疑いで仙台地検に刑事告訴していたことが分かった。地検はすでに店員を不起訴としており、店員側は「こんな手段で威嚇、報復するのは許されない」と反発している。

 店員側の弁護士らによると、ゼンショーは、商品用のご飯どんぶり5杯分を無断で食べたとする窃盗などの疑いで、店員を告訴した。店の監視カメラの映像が証拠だとしている。

 店員は「ご飯に洗浄用ブラシの毛が入ったため商品に使わず、まかない用のおにぎりにした」などと反論。地検は今年3月、嫌疑不十分で店員を不起訴とした。

 ゼンショー広報室は告訴の事実を認めたうえで、「正式な法手続きで進めたことであり、コメントは差し控えたい」としている。

 店員は昨年4月、仲間2人と、残業代の割増賃金が不払いだとして労働基準法違反の疑いで同社を刑事告訴した。仙台地検は今年1月、同社を不起訴としたが、店員側が不払い分の支払いを同社に求めた民事訴訟が続いている。http://www.asahi.com/national/update/0415/TKY200904150306.html

不況で熱々 牛丼戦争再び?
4月16日7時57分配信 産経新聞

景気が低迷する中で、再び牛丼の値下げ合戦が勃発(ぼっぱつ)する可能性が出てきた。牛丼チェーン「すき家」を展開するゼンショーは15日、主力の牛丼とカレーの価格を今月23日から値下げすると発表した。すでに期間限定で値下げした吉野家と松屋に対抗し、恒常的な値下げに踏み切ることで来店客を増やして増収につなげるのが狙いだ。

 ゼンショーの発表によると、すき家で販売する牛丼並盛りを現行より20円、カレー並盛りは50円それぞれ値下げして各330円とする。すき家の平成21年3月期の既存店客単価は前期比2・1%減少したほか、売上高も同1・6%減っており、値下げで価格に敏感な消費者の来店を促す。

 すでに吉野家は15日までの期間限定で牛丼や定食などを50円値下げするキャンペーンを展開したほか、松屋も20日まで牛めしを80円値下げしている。ただ、吉野家を傘下に置く吉野家ホールディングス(HD)の安部修仁社長は、14日の会見で「値下げよりも品質を優先したい」と述べ、恒常的な値下げには慎重な構えをみせる。

 吉野家と松屋は米国産の牛肉を主に使用しており、すき家がメーンとする豪州産よりも単価が約1・5倍高いため、コスト的に値下げは難しいからだ。しかし、吉野家の21年2月期の既存店客数は前年同期に比べて3・2%減、松屋も21年3月期で同3・7%減となっている。こうした中ですき家が恒常的な値下げに出ることでさらに客足を奪われれば、「対抗的な値下げに踏み切らざるを得ない」(業界関係者)とみられている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090416-00000114-san-bus_all

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04/16/2009

またも痴漢冤罪事件(最高裁で無罪が確定)

訪問者数も落ち着きを取り戻しつつある。私個人としては、多くの人に注目され、一時的にアクセス数が伸びるより、定期的に私の発信する考えや情報に共感、反論等をしてくれる読者がいるほうが重要だと思っている。

今回の不適切発言事件を取り上げた際に、北野誠氏のラジオ番組のファンが運営するHPやファンの一人である公言されている、公認会計士でミリオン作家の山田真哉先生のブログなどを参照し、熱烈なファンというのは、貴重だと思った。

さて、今回は、話題をがらりと変えて、最高裁判例について取り上げたいと思う。

既に、メディアでも大きく報じられており、ご存じの人も多いだろう。14日に、最高裁で逆転無罪判決が出たようだ。

以前、携帯電話で話していたのを注意されて、逆恨みで痴漢を訴えたのではないかと報道された事件で、最高裁が原原審、原審の判断を覆し、破棄差戻判決をしたという痴漢冤罪の民事判例をご紹介した。

これに引き続き、今度は別の刑事事件で、最高裁が逆転無罪判決を下した。

今回の事件では、被害者は本当に犯人が被告人だと思いこんで証言していたようで、前回紹介したような逆恨みで痴漢を訴えたと思われるような事案ではなかったようである。

今回の事件判決文を読むと、事実認定作業において重要な方針が示されている。

多くのメディアの報道は判決文の精査がなされていないので、この記事でそれを丁寧に説明したいと思う。

まず、多数意見は、この事件において供述のみであり、客観的証拠が無いことを指摘した上で、被告人に前科前歴、犯行を疑う性向が無かったと指摘し、その上で、被害者の供述証拠の信用性の検討に入っている。

なので、今後の痴漢冤罪事件への影響としては、すべての痴漢冤罪事件の立証が厳しくなるのではなく、①客観的証拠(目撃証言、DNA鑑定、触っている手を直接捕まえたなど)が無い事案で、かつ、②被告人に前科前歴はもちろん、痴漢を好むようなビデオやDVDを所持していないなどその種の性向がない事案を前提にしなければならない。

次に、多数意見は、被害者の供述証拠の信用性が低い理由として、

①相当執拗かつ強度の痴漢行為であるのに、被害者が車内で積極的な回避行動をとっていないこと

②①と被害者が、その後、下北沢駅に着いてから初めて、被告人のネクタイをつかみ、降りましょうと言って下車させ、「この人痴漢です」指をさして、駅員に引き渡すまでの行為を行った被告人に対する糾弾行為とがそぐわないこと

③成城学園前駅で、一旦下車しながら、車両を変えずに被告人のそばに再び乗車していることが不自然であること

という3点を指摘し、被害者の供述証拠に疑いをはさむ余地がある以上、これのみで犯罪の存在を認定した下級審判断を是認できないとしている。

さらに、那須裁判官(弁護士出身)の補足意見は、疑わしきは被告人の利益にの原則に言及し、合理的な疑いを超えた証明の程度はどの程度であるべきかという観点から、痴漢訴訟において、被害者の供述だけ決め手となるような事案において、供述が「詳細かつ具体的」、「迫真に迫る」という抽象的な評価だけで、信用性を認めることに警鐘を鳴らしている。

那須裁判官の補足意見は丁寧で説得的で、なぜ「詳細かつ具体的」、「迫真性がある」ということで、その供述証拠のみで事実認定してはいけないかという理由については、

①真実の場合であろうと、虚偽の場合であろうと、詳細かつ具体的な供述は容易にできる一方、こういう抽象的な基準から、真実か虚偽かを裁判官が見分けることは困難である。

②検察官が公判を維持するために、入念な打ち合わせを被害者とするのであり、このこと自体は法に基づくもので正しいんだけど、念入りにやればやるほど、公判での供述は外形上、詳細かつ具体的になるのは自然なんだから、それだけで被害者の供述の信用性を認めることはできない。

③被害者の供述が正しいかどうかを補強する証拠、間接事実に特別な注意を払う必要があるところ、そういう補強証拠がないのに有罪と判断するのは合理的な疑いが残る。

という3点を挙げている。

ちなみに、補足意見というのは、多数意見(判決)と結論を同じにしつつ、判決理由をより細くして説明するというものである。これのほか、最高裁判決には、意見(結論は多数意見と同じだが、判決理由が異なる場合)、反対意見(結論が異なる場合)がある。

那須補足意見で指摘するように、この種の「詳細かつ具体的」という理由づけが使われ、有罪判断をすることが多いわけであるが今後はこうした評価だけで、被害者の供述証拠の信用性を認めてはいけないということになる。

つまり、具体的事実において、被害者の方にも不合理な行動がなかったかを慎重に吟味することが求められると思われる。

痴漢冤罪は、多くの場合(被害者による虚偽申告の場合を除いて)、痴漢の被害者、冤罪の被害者という2人の被害者を生むもので、卑劣な犯罪である。そして、満員電車という状況下においては、男性というだけで、いつ自分が痴漢の冤罪被害者になるかわからない。

痴漢冤罪を減らす一番の手段は、検察官の起訴・不起訴判断において、まずしっかりとした物証があり、公判を維持できる場合のみ起訴をするという原則を徹底すること、第1審、第2審の裁判官が、安易な事実認定をさせることにあると思う。

最高裁の今回の判断は、安易な事実認定に対する再度の警鐘であろう。

なお、近藤補足意見は、今回の事件が、被害者の供述証拠のよってのみ認定が可能であるという事件であり、内容が真実か虚偽かというのは水かけ論になってしまうところ、反面、被告人のこの種の犯行を行う性向、性癖があるという事実もないのであるから、真偽不明であり、疑わしきは被告人の利益にの原則から無罪という論法を使っているので、これも事件を限定していることが読み取れる。

また、近藤補足意見は、刑訴法411条3号の「判決に影響を及ぼすべき重大な事実誤認があること」という原判決破棄事由に言及しており、これも重要な指針がしめされている。

近藤補足意見は、公訴事実(言いかえれば、犯罪事実)が真偽不明になったときには、最高裁は原判決の事実認定を維持すれば良いというのではなく、それが経験則に従って合理的なものか判断し、不合理という結論に至れば、原判決を破棄しなければならないということを明確に指摘していることも重要である。

同補足意見は、立証責任の転換(本来は、被告人・弁護人は公訴事実の真偽不明まで立証すればたるにもかかわらず、重大な事実誤認があることまでを証明する必要があるということ)を図るような結論は許されないと指摘していることも、今後の上告理由一般に対する影響力があるように思われる。

なお、田原裁判長の反対意見を読むと、この人本当に最高裁判事にしていて良いのだろうかという疑問を個人的には感じてしまう。

被告人の供述の信用性が低いというところの判断が妥当という理由に被疑者ノートが提出されていないとか、そういう理由を挙げているのだが、それがどう信用性の低下に結びつくのか私には理解できない。また、一貫して否認している事実に対する評価のウエイトも低いようである。

さらに、被害者の供述の信用性に問題が無いとする判断理由として、虚偽申告する動機が無いとしているが、信用性に疑義が生じる原因は積極的な虚偽の動機によるものだけでなく、「勘違い」の場合も多いにあるのであり、うそを言う動機が無いから、信用性があるという判断も乱暴だと思う。

弁護士出身なのにこういう判断をする最高裁裁判官がいるということも勉強になった(なぜなら、多くの場合弁護士裁判官の意見はもう少し柔軟性があるからである)。

ちなみに、田原裁判官は未だ国民審査を受けていないので、次回の総選挙で審査対象になるので、今後の彼の反対意見にも注目である。

以下、今回の判断における最高裁判所裁判官の意見

無罪(多数意見)

藤田宙靖裁判官(行政法学者出身)

那須弘平裁判官(弁護士[東京二弁]出身)・・・補足意見あり

近藤崇晴裁判官(裁判官[民事畑]出身)・・・補足意見あり

有罪(反対意見)

田原睦夫(裁判長)裁判官(弁護士[大阪]出身)

堀籠幸男裁判官(裁判官[刑事畑]出身)

痴漢事件で防衛医大教授に逆転無罪 「被害者の供述は不自然」
4月14日15時42分配信 産経新聞

 電車内で女子高生に痴漢行為をしたとして強制わいせつ罪に問われ、無罪を主張していた防衛医科大学校教授(63)=休職中=の上告審で、最高裁第3小法廷(田原睦夫裁判長)は14日、教授を懲役1年10月の実刑とした1、2審判決を破棄、逆転無罪判決を言い渡した。教授の無罪が確定する。最高裁が痴漢をめぐる事件で逆転無罪判決を言い渡したのは初めて。5人の裁判官のうち、2人が反対意見をつけた。

 同小法廷は「満員電車内の痴漢事件においては、特に慎重な判断が求められる」との初判断を示したうえで、「被害者の供述は不自然で信用性に疑いがある」と指摘した。痴漢事件をめぐる捜査や裁判に影響を与えそうだ。

 教授は平成18年4月18日朝、小田急線成城学園前駅から下北沢駅までの間を走行中の電車内で、女子高生=当時(17)=の下着の中に手を差し入れるなどして逮捕、起訴された。

 1審東京地裁は平成18年、女子高生の供述の信用性を全面的に認め、教授を実刑とした。2審東京高裁は、女子高生が成城学園前駅より前にも痴漢行為を受け、成城学園前駅でいったん電車を降りたにもかかわらず、再び教授と同じ位置関係の場所に立ったことについて、「いささか不自然」と指摘したが、1審判決を支持、教授の控訴を棄却した。

 教授は一貫して無罪を主張。弁護側は「指から下着の繊維が検出されていない」などと主張していた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090414-00000561-san-soci

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04/15/2009

芸能プロダクション説が有力なようです。

北野誠氏の不適切発言問題で、圧力の原因について、今度は、某大手プロダクションだという説が有力ということらしいですね(ネットでは当初から某宗教団体と某大手芸能プロダクション説が多くささやかれていましたが、その芸能事務所なんでしょうか?私にはわかりませんが・・・)。

「日刊サイゾー」ってのがどれだけ信用できるインターネットメディアなのかわかりませんが、仮に事実だとするなれば、どっかの偉いおっさんが怒ったから、その業界から抹殺され、メディアも一切報道しないって異常じゃないでしょうか。

これなら、無法地帯でしょう。規範意識がメディア全体として低いんじゃないでしょうか。昔から、芸能界というのはやくざな商売と言われていますし、暴力団関係のパーティーで某演歌歌手などが歌ったと報じられたりしていて、裏の社会との関係ってのもあるといわれていますが、仮に、日刊サイゾーの報道が事実だとすれば、メディア関係は、法令遵守のかけらもないことになりますね。

企業の不祥事で徹底的に批判したり、面白おかしく報道したりしてますが、仮に一人の芸能プロダクションの社長かなんかが怒ったからって、それに同調して、メディアも一切報じないとすれば、「本当に報道機関としての資格ないでしょ!」と怒りたくなります。最近は弁護士なんかもそういうメディアの下らないバラエティー番組で、はしゃいでいるから世も末だなって感じたりもします。

そもそも論なんですが、そういう芸能界ってそんなに必要なんでしょうか。同じようなタレントばっかりテレビに出てくるの見てると、最近は飽きてきます。

アメリカとか、イギリスはテレビタレントに対して、あまり価値が高くないんですよね。なんせアメリカなんかは、ケーブルテレビ文化ですから、100チャンネル以上ありますし・・・

映画俳優や女優の価値はセレブと呼ばれるように高いですが、一般のテレビタレントに対しては、それほどちやほや扱わないし、第一、そういう芸能マネージメントは法曹資格を持った人が多く入っていて、マフィアとのつながりなんか今はほとんど噂すらされません(弁護士が暴力団のように幅を利かせてるという指摘はあるかもしれませんが、あくまで弁護士達です。違法行為を肯定する集団ではありません)。

仮に噂されていることや、日刊サイゾーの記事が正しく、どっかの芸能プロダクションが、「うちの所属タレント使わせないぞ」って恫喝したと仮にしたとしても、テレビ局側は毅然として、「じゃあ良いです。別の局アナ使った番組にしますから。」と言えないのでしょうか。

私見としては、報道機関たる機能を放棄して、メディアが社会的権力者にペコペコして作った下らない同じような芸能人ばかりのバラエティー番組より、メディア側が毅然とした態度で、この大手芸能事務所の社長に対応し、所属タレントが引き上げられたとしても、まともな報道番組流してくれる方が、視聴者的にも、国民全体の利益にもなると思います。

色々書きましたが、日刊サイゾーの証明力がどれほど高いかも同時に検証が必要ですね。笑

なお、一応読者に注意しておきますが、ネットで特定の人名や法人名を書きこんだりしているのを散見しますが、これは控えておいた方が良いと思います。

何らかの「真実と信じるに足る相当の理由」があるのであれば、そういう書き込みをされて、表現の自由を享受されるのは大いに結構なのですが、大体の書き込みの場合、特定の人や法人について、その社会的名誉を低下させるような事実を摘示している場合があり、名誉毀損の構成要件に該当します。

そうすると、表現の自由と主張されるのは結構ですが、主張する側が、①公共の利害にかかわる事実であり、②もっぱら公益を図る目的でなされたものであり、③真実であること又は真実であると信じるに足る相当の理由があることを立証しなければなりません。

そういう意味で、不気味な事件ですから、あれこれ考えを巡らせて、色々議論したいのはわかりますが、上記の立証が難しいのであれば、断定的に書いたり、特定の人名、法人名を示すのは、リスキーですので、ご注意ください。

ちなみに、桂ざこば氏がラジオで、北野誠氏の名前をあげ、かつ、特定の芸能事務所の名前と思わしき言葉を挙げたようで、それがYoutube上にアップされていました。この問題は今後も色々ありそうですね。

事実の摘示もしていないので、名誉毀損には当たらないかもしれませんが、気になる方は実際にリンクから聞いてみるか、既に削除されているなら、ネットで検索して見つけてみてください。

「リスナーがイベントを録音!?」北野誠 突然"無期限謹慎"の裏事情

4月12日、所属する松竹芸能から、突然の「無期限謹慎」処分が発表され、出演番組を降板した北野誠。同プロによれば、「朝日放送ラジオ番組『誠のサイキック青年団』及び関連イベント内の不適切な発言により、関係者の方々に多大なるご迷惑をお掛けし、また聴取者及びイベント参加者に大きな誤解を与えましたこと」(松竹芸能公式HPより)という説明をするのみで、北野がどのような不祥事を起こしたのか、具体的にはわからない。これでは、北野が出演してきた番組の視聴者や彼のファンも納得いかないだろう。

 北野が『サイキック青年団』で、これまでにも際どい発言をしてきたことは、多くのファンや業界関係者が知るところだったが、今回も、同番組内での発言が命取りになったようだ。謹慎処分の裏を、芸能プロ関係者が語る。

「ひとつの発言が問題というわけではなく、これまで蓄積されてきた芸能プロやタレントに対する誹謗中傷発言が問題視されたんです。決定的だったのは、芸能界では絶大なる影響力を持つ芸能プロAについて、裏社会との付き合いとか、所属タレントに関する事実無根の個人情報などを公開放送の場で語ってきたことでしょうね。そうしたヤバい発言の数々は放送では消されていたので表沙汰になってこなかったのですが、今回、公開放送イベントに何度も参加し、それを録音していたリスナーが、関係する芸能プロに音源を送付して発覚したらしいんです。芸能プロAの社長は、それを聞いて激怒。業界内は、一気に北野を処分する方向に動いたんです」

 北野本人は"ネタ"のつもりだったかもしれないが、今回ばかりは、そうは問屋が卸さなかったようだ。それにしても恐るべきは、北野ほどの人気タレントを鶴の一声で"放逐"してしまう芸能プロAの力。さらに違和感を覚えざるを得ないのが、芸能プロAが関与しているがゆえか、視聴者やファンのことなど二の次で、謹慎理由を曖昧にしている松竹芸能や芸能マスコミの姿勢だ。この問題、続報が入り次第報告したい。
http://www.cyzo.com/2009/04/post_1857.html

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04/14/2009

結核患者への差別助長か?(フジテレビに対する疑惑)

これ本当なんでしょうかね?

連日マスメディア批判中心の記事ばかり書いていると、それもそれで、読者も飽きるし私も飽きるので、この話を書くか迷ったんですが、これが本当だとしてら、本当に異常じゃないでしょうか。

結核は確かに近年あまり聞かないですし、昔は不治の病っていわれたくらいですから、飛沫感染するということもあって、不安感はあるのかもしれませんが、感染して入院しているからと本当に出演シーンをカットするなんていう暴挙に出ていたら、順法精神が著しく欠如していますよね。

かつて、温泉でハンセン病患者の入浴拒否という問題をこのテレビ局も含め強く非難していたと思います。

そんな報道機関を有するキー局で、本当にそういう暴挙があったか気になります。もしあったのならば、報道番組なんかやる資格ないでしょう。

どうも最近おかしいですね。マスメディアで働く人のモラルが欠如しているのか、もともと欠如していたのが今になって明らかになってきたのか。いずれにしもて、事実ならBPOものではないでしょうか。

はるか入院でTVが差別?
- 2009.04.13 17:00

人気お笑いコンビ「ハリセンボン」の箕輪はるかの肺結核は、芸能界はもちろん社会的にも大きな衝撃を広げている。そんな中、9日にフジテレビ系で放送された「志村けんのバカ殿様桜も満開!笑いも満載70回SP」が、ハリセンボンの出演シーンをカットして放送したのではと、ネットで話題になっている。

噂の原因は番組放送中に流された「放送内容一部変更」のテロップ。これを見てネットでは、ハリセンボンの出演シーンがカットされたとの書き込みが一気に広がった。ハリセンボンはこれまで人気コーナーでバカ殿に出演しており、過去の名シーンを集めたSP番組に登場しないのは不自然との意見が多数を占めた。

一方、番組の主役である志村けんは、放送当日に公式ブログ『Ken’s Blog』ではるかにエールを送っていた。「はるかちやんは心配しないで 治療に専念して 早く元気に復帰する事を願うばかりです  頑張れはるかちやん  今夜は7時からバカ殿様放送です 楽しんで下さい」とあり、本来あるべきシーンがカットされたとは思えない内容だ。

ネットでは、「病気に感染しただけなのにカットとは」、「一般の感染者も差別されるのでは」など、もしはるかの肺結核による入院を理由に出演シーンがカットされたなら「差別」ではないかとの反応が目立つ。はたしてはるかの入院によるカットはあったのか?

http://news.cocolog-nifty.com/cs/catalog/cocolog-news_article/catalog_entame-200904131640_1.htm?c=app.3

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04/13/2009

不適切発言とメディアの責任

うかつにも(?)旬の芸能ネタを取り上げたせいなのか、いつもよりアクセス数が激増している。以前、小倉智明氏の番組、「とくダネ」と相撲協会の問題を取り上げたときにニフティーに注目のブログとして取り上げられたときと似た現象で、1日のアクセス数が1000件を超える状態になっている。いつもは50件前後のアクセスなので、私にとっては驚きの事態が再び生じている。

今回のアクセス急増の原因を調べたところ、北野誠氏のラジオ番組の視聴者が運営するサイトにて、このブログが紹介されたことと、ニフティーの検索サイトで、この番組のタイトルを入れて検索すると、トップに名があがってくるためということのようである。

広く、色々な方々に私見を発信する機会が与えられたと思い、喜ぶべきだろうと思うと同時に、情報を発信するということは、(匿名)ブログであっても、ある種の責任というものが生じるのだと感じる。

そこで、再び私がこの北野誠氏の不適切発言問題において、問題視している点は何かを明確にしておこうと思う。

北野誠氏の不適切発言問題の真相はいまだにメディアからは伝えられていないようだが、従来世間で騒がれる不適切発言問題と今回の問題との大きな違いは、発言内容が何か一切わからないという点である。

例えば、歌手、倖田來未氏の羊水は腐る発言のときは、その発言内容が大々的に報じられ、どういう経緯で問題化したかもメディアはこぞって報じていた。私から見れば、必要以上に問題を煽っていたように思う。しかし、今回はそういう兆候は見られない。

もっとも、私が、「必要以上に問題を煽っていた」と判断できるのも、倖田來未氏の発言内容が何かわかったからである。発言内容がわからなければ、発言者である北野誠氏の活動に対する評価はしようがない。

事務所や本人が、何が不適切発言だったのかを説明すべきという声もあるようだが、それはあくまでファンだとか、視聴者に対する道義的な問題にすぎない。

問題なのは、朝日放送をはじめ、同氏を起用していたテレビラジオの主要メディアが、同氏の降板等の話題が出ているにもかかわらず、不適切とされる発言内容を一切報じていない点である。

私の知る限り、「特定の芸能関係者に対する中傷」とのみ一部の新聞社等のネット報道がされているのみである。通常、ここまで報道されている以上、メディア関係者は、不適切発言の内容は当然何かわかっている。中川大臣の酩酊会見のときもそうだが、酒にだらしないことは担当記者をはじめ多くのメディア関係者がわかっていたのに一切そういう報道をしてこなかった。今回の不適切発言も、メディア関係者は、その内容を知っているのに報道していないわけである。

どういう個人、社会的勢力に対する配慮があるのかわからないが、不適切発言の内容を可能な限り伝え、それが妥当な批判なのかどうか情報を国民に知らせることがそもそものメディアの役割ではないかと思うわけである。

前回の記事で指摘したように、芸能人は全くの私人である。しかし、その社会的活動によっては、公的側面があることもまた事実である。

月刊ペン事件最高裁判決によれば、私人の私生活上の行状でさえ、「そのたずさわる社会的活動の性質及びこれを通じて社会に及ぼす影響の程度などのいかんによっては、その社会的活動に対する批判ないし評価の位置資料として、刑法230条の2第1項にいう『公共の利害に関する事実』に当たる場合がある」という。

だとすれば、芸能人として、ワイドショーなどのコメンテーターとして活動していた人物が、ラジオとはいえ、公のメディアで発したとされる不適切発言の内容は、大いに公共の利害に関する事実と言えるだろう。

であるならば、知る権利に奉仕する報道の自由を標榜する主要メディアが、下らない朝青龍のガッツポーズに時間を割いて報道したりするくせに、今回の問題の真相を明らかにしないのは、合点がいかない。

つまり、私がこの問題を取り上げることで、一番訴えたいのは、現在の主要メディアには、社会的機能を果たしていないという本質的な問題があるということだということを明確にしておきたい。

先日に引き続き紹介するが、公認会計士で、「さおだけ屋はなぜ潰れないのか」でミリオンセラー作家となった山田真哉先生は、昨日に引き続き別の記事で、「名誉毀損なら、裁判やBPOに訴えるべき」との記事を書いている。

これについて、私は全くその通りだと思う。

ちょっと話は大きくなるが、日本社会では、どうもうやむやにして臭いものにはふたをするという慣習が根強く横行してしまっている。訴訟社会は良くないという発言が聞かれるが、私は訴訟社会はむしろ歓迎すべきと思っている(その理由が弁護士が潤うからではないことは誤解がないように言っておく)。

山田先生も似たような御指摘をなされているが、公権力だったり、ある種の権力を有する社会的勢力が、社会的制裁として、不都合な言論を消し去ったり、その発言者を社会的抹殺するようなことが許されるのであれば、これはナチスドイツと全く同じではないだろうか。

この21世紀の民主主義が定着しつつある世の中で、この種の動きが許されていることが、何とも不気味である。「ナチスによる言論統制を同じでは?」という危機感を持つのにふさわしい事件が、今回の北野誠氏の不適切発言問題なのかもしれない。

報道によれば、中傷された個人のプライバシーに配慮というが、どういう中傷がなされたのか、個人名を明かさなくたって、可能な限りでの情報開示はできるはずであろう。まして、公共の電波において、重大な不適切発言があったのであれば、今回の事件に限ることなく、再発防止として、検討すべき事項である。

それをどういう中傷行為があったのか一切報道せずに、あたかも闇に葬り去るような動きが許されていいのか思うわけである。

今回は、発言者である北野氏が、表現の自由を主張して法廷で争うような姿勢は見せていないので、抽象的には表現の自由の問題があるが、当人が争わない以上具体的権利侵害はないので、法律上なんら主要メディアに違反があるわけではない。

しかし、「メディア関係者の皆さん、それでいいのですか?」「そういう姿勢で、職責の全うをされていますか?」と一言、言いたくなるわけである。

主要メディアは、多くのプライバシー侵害訴訟においては、プライバシーの侵害はないとか、報道の自由であるとか、表現の自由として許されるとか言いつつと争う癖に、自らに不都合な問題であれば、報道の自由という主張すらせずに、何もなかったように平然と対応しようとする。無責任ではないだろうか。

私は、報道の自由を振りかざすメディアであるならば、もちろん個人の特定がなされないような配慮をした上で、どういう種類の中傷であったのかを可能な限り、情報を伝えるべきであるし、それによって生じる問題については、法廷で争い、敗訴すれば、賠償義務を果たすべきだと思う。

そういう意味において、うやむやにしてごまかすのではなく、訴訟も辞さないとして、メディアの職責を果たす方が、社会的に見れば、第4の権力としての責任を果たしていると言えるように思う。

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04/12/2009

言論弾圧だとすれば許されない

あまり芸能関係の話をするのは、基本的にこのブログの趣旨にはあっていないと考えているので、極力そういう話題はあまり取り上げないことにしていたが、メディアが報じない問題を取り上げるというブログの趣旨からは、取り上げるべきと考えてこの話題を取り上げる。

北野誠氏が、ラジオ番組で不適切発言をしたとして、数十年続いたラジオ番組が打ち切りとなり、かつ、同人に対し、所属事務所が無期限謹慎処分にしたという。

問題は、不適切発言が何か明確に述べているメディアソースが一切ないことである。

正直、北野誠氏のファンではないので、この方が謹慎することになろうが私個人はあまり興味が無い。しかし、どういう発言が、どの部分で不適切だったかを一切明らかにできない状況に至っており、それに対する情報を国民の知る権利に奉仕するものとして憲法上の権利にまで高められた報道の自由が認められている既存メディアが、一切報道しない、もしくは報道できない状況にあるのは著しく異常な事態だと思うわけである。

インターネットを通じて、噂の段階でしかないが様々な諸説が流れているようである。これらが本当なのかどうかは解らない。そういうレベルの情報として流れているものを紹介すると、とある大きな宗教団体およびその信者である特定の芸能人を批判したというのが不適切発言の内容だとしているネット上の情報はかなり散見されている。ただ、その根拠が明確に示されているわけではないので、噂としてそういう情報が流れているとまでしかいえないだろう。

いずれにしても、批判された対象が何であれ、その批判が正当かどうかの判断の機会もなく、なんら一切の情報を所属事務所およびメディア機関が報じずにある今の現状に、私は不気味さを感じざるを得ない。

芸能人は私人であるが、北野氏の場合、ラジオなどで社会問題を取り上げたり、コメンテーターとして活動していたのであるから、メディアを使って情報発信をしていたのであり、その活動には公的側面があることも否めない。

だとすれば、当然、視聴者を含め、今回の事件に対する関心が公共の利害にかかわる問題といっても過言ではないだろう。

事務所をはじめ、なんらかの社会的勢力により、無かったことにしようという意図が仮にどこかで働いているとすれば、これは許されざることだろう。

こういう話があるたびに、日本のメディアの現状に著しい危惧を感じずにはいられなくなる。

公認会計士の山田真哉先生は自身のブログで、「社会的抹殺テロ」と評している。北野誠氏にとってはそうかもしれない。

ただ、この問題は、むしろマスコミの側の姿勢に問題があるのであり、そう考えると、「マスメディアの機能不全と言論抹殺」と評すべきかもしれない。

北野誠、全レギュラー降板へ…原因は根拠ない中傷か
所属事務所が無期限の謹慎処分

 タレント、北野誠(50)=写真=がラジオで不適切な発言をしたとして、所属事務所の松竹芸能が無期限の謹慎処分としたことが11日、分かった。北野はテレビ、ラジオの全レギュラー番組を順次降板するようで、芸能人生命にかかわる問題となっている。

 問題発言があったとみられているのは、北野がパーソナリティーで、1988年から21年続いていた関西ローカルのラジオ番組「誠のサイキック青年団」(朝日放送)。同番組は先月8日の放送で、突然、打ち切りとなっていた。朝日放送は理由を明かしていないが、この番組は北野の毒舌が売り物で、特定の著名人を根拠なく中傷したことが原因とみられている。

 同番組のファンらが過去の発言の検証などしているが、そこではタレント、小倉優子(25)の焼肉店を口撃したことや、政治家と女優の愛人関係についての発言ではないかなど、様々な憶測が飛び交っている。

 一方、大阪の芸能関係者は「北野が放送中にしていた過激な発言の内容を、ネタにされた芸能人の事務所や、朝日放送の幹部に、こまめに投書するリスナーがいて、問題が拡大したようだ」と語っている。

 また、松竹芸能が、長寿番組の終了イベントを盛大に行う計画をしていたが、「北野の発言を問題視した朝日放送から中止を求められた」(前出関係者)というから、事態は相当深刻だったようだ。

 北野はテレビ朝日系「やじうまプラス」、同局系「探偵!ナイトスクープ」(関西ローカル)、TBS系「噂の!東京マガジン」、日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」とラジオ番組(名古屋ローカル)など計5本のレギュラー番組を抱えているが、すでに松竹芸能から複数の放送局に「出演について調整したい」との申し出があり、降板が決まっている番組もあるという。

 大阪府出身の北野は毒舌で人気を集める一方、たびたび発言が物議を醸していた。「誠のサイキック青年団」では1993年にも歌手・山本リンダ(58)のヌード写真集を「全身整形でサイボーグみたい」と酷評し、謝罪会見を開いている。
http://www.zakzak.co.jp/gei/200904/g2009041105_all.html

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04/11/2009

裁判にある誤解とトリビア

裁判によくある誤解とトリビアについて紹介する。

<初心者編>

1.日本の裁判官は木槌を持っていない。もっとも、アメリカやイギリス、フランスの裁判官は木槌を利用する。これは、判事に限られたことではなく、伝統的に議長やその会場の統制をする者が利用してきたので、その一例として、海外の裁判所では利用されている。

2.弁護人と訴訟代理人は違う。刑事手続きでは、弁護人と言い、民事手続きでは、訴訟代理人という。よって、弁護士というのは、職業を示す言葉であって、訴訟手続き上の言葉ではない。

3.滅多に法廷で「異議あり!」は聞かない。恥ずかしいからかもしれないが、多くの場合は、「すいません、今のところ異議をとどめます」などの申し出が多い。

4.法廷を弁護人や検察官、訴訟代理人は動き回って発言をすることはない。公判期日、弁論期日での発言はすべて調書に記録されるため、設置されているマイクに向かって発言しなければならない。ドラマで、法廷内を歩き回って色々発言するシーンがあるが、実際にそれをやれば、裁判官に、「先生、マイクに向かって話してください」と怒られる。

5.次回期日指定をするときに、裁判官が、「○月○日△△時はどうですか?」と訴訟代理人に聞くと、都合が悪い場合に、「その日は都合が悪いです」とか、「その日は差支えます」というのではなく、「差支えです」という言葉のみが飛び交うことが多い。

<中級者編>

身柄の拘束手続きには、逮捕と勾留が正しい言葉であり、拘置とか拘留とかいう表現は、法律上存在せず、誤りである。よって、拘置期限という言葉も存在しない。

<上級者編>

刑事事件において、被疑者ないし被告人が勾留された場合、刑訴法82条1項、2項に基づき、勾留理由の開示請求ができる。

滅多に利用されない制度ではあるが、利用した場合に、弁護人等が、勾留理由に対して意見を述べることができる。しかし、この制度はあくまで、勾留理由が何か開示するだけの制度であり、不服申し立て制度ではない。

よって、勾留理由として、罪証隠滅の恐れ、逃亡の恐れを裁判官が挙げて開示したことに対し、それに納得できないということを言っても、多くの場合はあまり意味が無いが、稀に傍聴人等が騒ぎだし、法廷が混乱することがある(学生運動や労働争議関係で刑事事件に発展した場合にある)。

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04/08/2009

芸術活動を通じて主体性のある若者の育成を

アメリカの高校生というのは、非常にMature(成熟している)という言葉がよく似合う。というのも、相対的な問題ではあるが、日本の高校生よりも、主体的な活動をしている人間が多いように思う。

どうも日本社会の本質的な問題なのかもしれないが、受動的な人間が相対的に多すぎるのではないだろうか。

その主体的な活動として、よくアメリカの高校では、学生によるミュージカルなどが開催され、父母はもちろん、その地域での芸術性を体感する場になっていることが多い。さらには、学生が主体的に活動しているため、こういう活動での実績が、大学入試でも評価のポイントになるわけである。

大学入試でアメリカなどではSATと呼ばれる試験がよくつかわれるが、これ以上に高校での活動実績をより評価することが多い。私の友人の場合は、全米ディベート大会で準優勝したとかそういう実績がかなり評価されていたようである。

アメリカ場合、総合大学に多くあるのが、Performing Artsと呼ばれる学部である。演劇学部とでもいうべきなのだろうが、ここにはArt Managementという科目などがあり、演技技術だけではなく、芸術分野での経営方法もしっかり教えるわけである。

日本で、演劇というと、芸能人がやるものか、もしくは無名の貧乏劇団というイメージが強いのではないだろうか。大学でやる演劇も、演劇サークルみたいなものが多いような気がする。

そういう意味で、ブロードウェイなどの一大エンターテイメント産業を有するアメリカでは、学問として、総合大学のほとんどがそういう学部を設けているわけである。もちろん、文学部とは別に独立した学部として存在するわけであるから、そのニーズも大きいのであろう。

日本ではなかなか、地域コミュニティーが演じるミュージカル、オペラ、演劇なども相対的にみると少ない。まして、高校生からこういう主体的な活動をしているという話もめったに聞かない。

私は、心の豊かさ(Rich mindともいうべきであろうか)を育成するには、こういう芸術に触れることが重要だと常に思っている。オペラやミュージカルが元々好きだということはあるのであるが、そういうアマチュアの集団による演劇等が身近にかなりある状態、これは地域コミュニティーの連携というものを高める上でも重要な機能を果たしていると考えている。

日本では、ゆとり教育が見直されているが、ゆとり教育のコンセプトは何だったのかをもう一度見直して、単に受験戦争時代に逆戻りというような方針転換は百害あって一利ないと思う。

であるならば、教育方針として、学生が主体的にそういう芸術に触れる場の提供と大学受験の際にも学生の主体的加害活動の評価を重視する教育制度が重要な気がする。

ところで、なぜこの話をしようと思ったかであるが、動画投稿サイトYoutubeで、素晴らしい高校生の演技を発見したからである。

私の好きなミュージカル作曲家に、アンドリュー・ロイド・ウェバーという人がいるのだが、この人の代表作は、キャッツ、オペラ座の怪人、ミス・サイゴンなど有名なヒット作が多く、結構知っている人も多いだろう。

彼の作品で、日本ではあまり有名ではないが、ヒット作の代表格として、海外では有名な作品として、Joseph and Amazing Technicolar Coat(ジョゼフとアメージング・テクニカラー・コート)というのがある。

これは、旧約聖書に登場するヤコブとヨセフとその兄弟の話なのであるが、ロイド・ウェバーのミュージカル作曲家として成功する第一歩となった、作詞家ティム・ライス(Tim Rice)氏との共同作品でもある。

アメリカの歌手で、ミュージカル俳優であるドニー・オズモンド(Donny Osmond)氏がこの主役であるジョゼフを映画版で演じていることで有名である(彼の動画はこちらを参照)。

イギリスではかつてから寝ず良い人気の作品で、最近はイギリスBBCで、この主役を演じる俳優を募集して、視聴者とロイド・ウェバー氏などが審査する生番組、「Any Dream Will Do?」が11週にわたり放送されるなど人気を博した。

そこで選ばれたのが、リー・ミード(Lee Mead)氏であり、イギリス人で彼を知らない人はいないぐらいに成功した歌手である(この人の動画はこちらを参照)。

この有名なミュージカル俳優に負けず劣らずの歌声を披露している高校生がいる。

たまたまYoutubeを見ていて発見したのであるが、音程に安定感があり、繊細な感情の表現が、「本当に高校生なのだろうか?」「プロの歌手ではないか」と思ってしまう。

私もかつて海外にいたころは、多くのミュージカルやオペラを楽しんだが、彼の歌声はプロのミュージカル俳優に負けない通る底力があると思う。

最近、高校のイベントとして発表されたものを録画したようであるが、周囲は将来が楽しみだろう。これだけの演技を高校生でできることに私は驚いてしまう。

ただ、彼の演技が特異なわけではないと思う。こういう高校生がかなりアメリカにはいて、主体的にこういう活動をしているわけである。

日本の高校生にも、こういう機会を与え、主体性のある人格形成を教育政策として行ってもいいのではないだろうか。

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04/07/2009

イギリスではもっと進んだ議論が(皇室典範改正について)

イギリスでも、王室の皇位継承順位の男女差別を撤廃する動きが出ているようである。

日本の皇室典範改正の議論はどうなってしまったのであろうか。

誤解が無いように言うと、現行のイギリスの地位法と日本の皇室典範を比較しても、日本の皇室典範の方が旧態依然としている。

現在の日本の皇室典範は、男性のみに皇位の継承を認めている。これに対し、イギリスはそのようなことは当然ないことがエリザベス女王の存在からも明らかである。

現行のイギリス法に従った場合、日本の皇室の順位は、①皇太子様、②愛子様という順番になるが、日本の皇室典範だと愛子様は皇位継承者には含まれない。

世界の当然の潮流に、「伝統だ」とか、「価値だ」とか言って歯向かうことによって得られる利益と、失われる利益を十分に考慮すれば、日本においても皇室典範改正が必要であることは明らかだろう。

最近はネットを中心に、若者のプチナショナリズムとか、ネット右翼というのが台頭しているらしい。また、政治評論家の三宅久之氏によれば、若者は海外に興味を失いつつあると言う。

井の中の蛙にならないためにも、国際感覚を身に着けそれを常に研ぎ澄ませる必要があるのかもしれない。

英王室、男女問わない「長子継承」への変更検討を開始
3月28日14時45分配信 読売新聞

 【ロンドン=大内佐紀】英政府が、1701年に制定された王位継承に関する法律「地位法」を修正し、現行の男子優先を、男女を問わない長子優先に変更する検討に入った。

 ブラウン首相が27日、明らかにした。

 ブラウン首相は同日、「21世紀の今、国民は差別的な規定が廃止されることを期待している」との声明を出した。すでにエリザベス女王=似顔=とも話し合ったという。ただ、修正には英議会の承認のほか、英連邦加盟国の同意が必要で、時間のかかる議論となりそうだ。

 エリザベス女王(82)にはチャールズ皇太子(60)、アン王女(58)、アンドリュー王子(49)、エドワード王子(45)の4子がいる。アン王女の王位継承順位は現在10位だが、法律が修正されれば兄の皇太子、皇太子の長男ウィリアム(26)、次男ヘンリー(24)両王子に次ぐ4位となる。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090328-00000623-yom-int

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04/06/2009

市民記者の記事にみる問題点

森田健作について違法献金が騒がれたり、自民党からの寄付があったなど選挙後になってどんどん事実が明らかになっている。

このことに対するマスコミの責任は、こちらで、十分に指摘したので、その過去の記事を読んでもらいたい。

今回は、以下のツカサネット新聞というところが発行している記事について。もちろんヤフーに転写されている記事だったわけだが、このツカサネット新聞というのは、オーマイニュースみたいなもので、一般ユーザーを記者としているところに特徴があるようである。

こういう形態の情報発信方法が増えると言うのは面白いと思う一方、色々な人間が情報を発信できるようになるからこそ、受けての側で、何が真実かどうかを見極める力の育成が急務になってくるのだと感じる。

さて、以下の記事だが、1つ大きな誤解があるようだ、記事には、「国民の税金から政党助成金を受け取っている政党は本当に必要なのか疑問に思う」という一文がある。これは、政党の推薦を受けて選挙を戦った候補が森田健作氏に負けたことを指摘した上での一文である。

私は共産党支持者ではないが、社会常識として、共産党が政党助成金を受け取ってないことくらいは知っている。

そうすると、この記事の主張の根本である、助成金を受け取っている政党は不要ではないかという部分が全くの誤解に基づく、誤った情報を発信している記事だという結論になる気がする。

さらに、記事は非論理的であって、突然、「二大政党制といったアメリカの欠陥政治の猿真似は通用しなくなってきている」という文章が入り込んでいる。

まず、二大政党制が我が国で機能した事実は戦後一切ない。また、二大政党制はアメリカだけのものではなく、イギリス、フランス、ドイツ、オーストラリア、韓国においても存在しているのであり、アメリカの欠陥政治の猿真似という表現は不適切であり、事実誤認も甚だしい。

さらに、二大政党制が欠陥だというのだけれど、どの部分がどう欠陥があるのか全く示されていない。

それに、記事は、タレント知事が増えていることについて、肯定的にとらえ、単なる知名度・人気で当選したのではないというのだが、その根拠が一切示されていない。

こういう市民参加型記事の問題点は、情報の裏付が乏しく、言いっぱなしの記事になり、論理性にも問題があるということをこの記事が如実に示してくれているように感じる。

オーマイニュースは採算性が取れないということから、先日廃止されるという通告があったようである。このツカサネット新聞はその役割を担えるのか、それとも同じ運命をたどってしまうのか、それは今後出てくる記事の質が高いかどうかだろう。

私も少なくともブログでニュース記事を批評したりしているのだから、読者の人が読んだ時に、論理性がないなとか、事実誤認しているなと思われないような記事を書くように努力していこうと思う。

なお、森田健作氏をはじめとするタレント知事の登場という流れについて、私は単に有権者の民度が低いからだと思っている。海外を見れば、シュワルツネッガー知事もそうであるが、はっきり言って知名度・人気度というのは有権者の投票行動を決定する主要な要素である。

表向きは政策重視と言い流れも、多くの人が、あの人はフレッシュそうだしとか、新鮮さがあるしとか、面白そうだしということで投票行動を決めていると私は思っている。実際、政策重視という人に限って、具体的政策の違いなんかわかっちゃいない。

シュワルツネッガー知事誕生のときだって、カルフォルニアの友人から色々な情報を得ていたが、多くの人が、「彼はターミネーターよ。今の腐敗した状況を変えてくれるわ」というような反応ばかりだった。まずもって民度の低い投票行動と言って過言ではないだろう。

今回の千葉県民の判断も、「彼は既存の政党によらない印象があるから」とか「クリーンな印象だから」ということで投票をした人がかなりいると思う。

それにもかかわらず、そういう政党との結びつきがあるという情報や、違法献金があったという情報が選挙の後になって報じられるのを見ていると、タレント政治家を選ぶのは、有権者の民度が低いということだけでなく、マスコミが有権者に正当な判断の機会を与えていないことに起因するという結論になるのだと私は考えている。

森田健作千葉県知事の誕生が意味するもの
4月3日14時50分配信 ツカサネット新聞

 千葉県知事選で、4年前に約6000票差で落選した俳優の森田健作さんが初当選した。

 他の4人の立候補者は、

 吉田平さん=2期務めた堂本暁子前知事が後継指名し民主、社民、国民新、新党日本が推薦した元鉄道会社社長。
 白石真澄さん=自民の一部国会議員や県議、公明が支持した関西大教授。
 西尾憲一さん=自民を離党して出馬した前県議。
 八田英之さん=共産が推薦した社会福祉法人理事長。

 これを見ると国民の税金から政党助成金を受け取っている政党は本当に必要なのか疑問に思う。

 東国原英夫宮崎県知事の誕生から始まって橋下徹大坂府知事に連鎖した流れが、単にタレントで知名度があるから当選するのとは違うものを感じる。

 ふたりの知事が結果はどうであれ、今までとは違った政治の変化をもたらしている。そうした期待が森田健作さんにも集まっているのではないだろうか?

 民主や自民は小沢一郎代表の西松建設の献金事件が影響しているとみているが、それよりも深刻な政治家離れが始まっているように思う。

 二大政党制といったアメリカの欠陥政治の猿真似は通用しなくなってきている。

 これに政治家の世襲や元公務員の政界進出が難しくなるような国民の意識が高まれば、本当に政治が変わるかもしれない。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090403-00000013-tsuka-pol

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04/05/2009

青年将校化する東京地検特捜部進歩内容が見れるらしい。

以前紹介した「フォーラム神保町」が主催した、「青年将校化する東京地検特捜部」というシンポジウムでどのような議論が交わされたかが、以下のリンクから確認ができるようである。

http://www.forum-j.com/article073.htm

興味がある方はどうぞ。

私は一部だけ確認したが、マスメディアの代表である肝心の田原総一郎氏の声が小さくて聞こえにくいのが残念である。

田原氏をはじめマスメディアはこの問題にどこまで真剣に向き合って、公正な報道をしているのか、しっかりと注視していく必要がありそうだ。

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04/04/2009

マナー違反は誰がやろうとマナー違反

儀礼違反は誰がやろうが儀礼違反ではなかろうか。

最近のメディアの世界的な兆候として、オバマ政権を無批判に受け入れようとする流れがある気がする。

しかし、アメリカの本質は何も変わっていない。いくら選挙時に支持率が高くたって、実際おこなっている政策はぼろぼろである。

こういう無批判な姿勢が今後も世界的に続けば、私は絶対にそれはプラスにならないと思う。

他方で、ベルルスコーニ首相に対するエリザベス女王2世の発言は大々的に報じられている。なんとも世界的な価値先行報道の良い例だと思う。

私からすれば、ミシェル夫人の行為も相手国の儀礼を慮らないなんともアメリカ人らしい無礼な行為だと思うし、ベルルスコーニ首相の行為も突然叫び出すというマナーに欠ける非常識な行為で、どっちもどっちだと思うが・・・

なお、不思議なのは、ベルルスコーニ首相の発言の動画を見ると、オバマ大統領も同じように大きな声で、ベルルスコーニ首相の呼びかけに反応しており、女王の不快は両方のうるさい声に示されているようにも見えるが、オバマ大統領についてはこちらも不問という報道なのだろうか。

いずれにしても、ヒトラーの誕生が国民の絶対的な支持率により生じたこと、メディアが無批判に絶賛したことを忘れてはいけない。

オバマ夫人「儀礼違反」にも英メディア好感
4月4日11時57分配信 産経新聞

 バラク・オバマ米大統領(47)はロンドンで1、2日に開かれたG20金融サミットへの出席で、国際舞台への本格デビューを果たした。期間中、英メディアでの取り上げられ方は各国首脳中で群を抜いていたが、サミット終了後、今度は大統領に伴ってロンドン入りしていたミシェル夫人(45)が話題を独占している。バッキンガム宮殿で行われたエリザベス英女王(82)主催の歓迎会で、女王の肩に手を掛けたミシェル夫人の仕草が、儀礼違反ではないかと論議を呼んだからだ。しかし、好意的反応がメディアの大勢を占め、夫人の国際的な社交界への本格デビューも大成功となった。

 問題のシーンは1日夕(日本時間2日未明)、夕食会に先立って行われたカクテルパーティーの席で起きた。保守系の高級英紙タイムズなどによると、会も終わりに近づいたころ、女王がミシェル夫人の腰に腕を回し、夫人も自然に呼応するように女王の肩に背中越しに手を置いた。2人は当時、身長差(ミシェル夫人は 183センチ)について歓談していたという。

 これには米メディアのAP通信が先手を打つように反応し、「握手以外で女王の身体に触れるのは外交儀礼違反とされる。ミシェル夫人の行為は問題となりそうだ」と打電した。英国ではメディアも国民も、外国人から王室の権威が侵害されることには敏感なためだ。

 1992年に女王がオーストラリアを訪問し、当時のポール・キーティング豪首相(65)が女王の肩に手を回すと、英紙は一斉に「オージー(豪州のこと)のトカゲ野郎」などとキーティング氏をこき下ろした。2007年にジョージ・ブッシュ米大統領(62)が訪米した女王に茶目っ気のあるウインクを投げかけると、やはり「悪のりが過ぎる軽い大統領」などと英紙はブッシュ氏を批判した。

 しかし、今回の反応は逆だった。タイムズ紙は問題のシーンをとらえた写真を1面(2日付)に大きく掲載。歴史的に特別な関係にある米英両国になぞらえて「女王とファーストレディーが新しい特別な関係を確固とした」と好意的な見出しを付け、「儀礼的には触れるべきではない。しかし、女王は心地よさそうだった。ミシェル夫人にはプロトコ-ル(外交儀礼)なんて野暮はなしだ」と論じた。

 お堅い公共放送のBBC(英国放送協会)も「ミシェル夫人はオバマ大統領の共に主役の共演者だ。ジャクリーン夫人(ジョン・F・ケネディ元米大統領夫人)ようなオーラがある」と持ち上げ、儀礼違反は不問に付した。バッキンガム宮殿のスポークスマンも「お互いの自然な愛情の発露だった。問題にするはずもない」とAP通信に語った。

 オバマ大統領の「共演者」であるミシェル夫人は、英国にとって特別な希望の星なのかもしれない。


「なぜ大声で叫ぶの?」=英女王、伊首相に不快感
4月4日1時5分配信 時事通信

 【ロンドン3日時事】ロンドンで開かれた主要20カ国・地域(G20)金融サミット(首脳会合)を記念し、エリザベス英女王と各国首脳がバッキンガム宮殿で記念撮影した際、ベルルスコーニ伊首相の大声に女王が不快感を示していたことが分かった。
 報道によると、1日夜の撮影終了時、ベルルスコーニ首相がオバマ米大統領に「ミスター・オバマ!」と大声で呼び掛けたため、女王はいら立ち「なぜ叫ぶ必要があるの」と言ったという。
 宮殿内では写真やビデオの撮影は原則禁止だが、この場面をとらえた動画が投稿サイト「ユーチューブ」に流れ、話題になっている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090404-00000007-jij-int 

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04/03/2009

民主党の外部検証会議のメンバーについて

民主党が外部検証会議を設置したようですね。

郷原弁護士がメンバーなのには驚きましたが(そもそも今回の検察の対応には批判的だったので、そういう方が入るとは思っていませんでしたが)、私はそれ以上に驚いた人がいます(良い意味で)。

それは、櫻井敬子先生がメンバーにいたことです。櫻井先生は弁護士資格をもっており、かつ、東大系の行政法学者です。東大の法学部を経て(卒業と同じ年に司法試験に合格)、学習院大学の教授をされていますが、これはいわゆる超出世コースです。

日本の行政法というのは、憲法学者の美濃部達吉から始まり、その弟子が尊属殺重罰事件で、多数意見よりも説得的な意見を書いたことで有名な田中二郎最高裁判事により、今のような体系的なものになりました。

この田中二郎最高裁判事の門下生には有名な人が多く、藤田宙靖最高裁判事もその一人です。この田中二郎氏の弟子で、現在の行政法の通説的な立場の教科書の著者で知られているのが、塩野宏東大名誉教授です。

そして、この塩野教授の弟子が、櫻井敬子先生で、非常に明快な教科書を書かれる方です。とくに判例の解説や体系づけはわかりやすく、学者の著書には自己満足的で、無駄な解説が多く、読みにくいことがあるものですが、櫻井先生の本はそういうところがあまりありません。東大出身の学者で学習院大に行くコースは次世代の学会のメインストリーム候補であると言われています(もちろん、東大の助手→助教授というコースが一番良いコースだと言われていますが)。

このメンバーを見て、検察の対応に元々批判的な郷原先生が入っていることには、自民党支持者などから、「公平性がない」などの意見が出る可能性もありますが(もっとも、私は郷原先生の見解の方が公平だと思うわけですが)、この外部検証会議に、櫻井先生が入っていることは非常に価値のあるものだと私は考えています。

なぜなら、民主党の外部検証会議に、櫻井先生のような実務感覚があり、行政法のエキスパート中のでも超エリートといえる方が入っていることは、公正性、妥当性の見地からも、有意義なものになるような気がします。

公職選挙法や政治資金規正法もどちらかと言えば、刑事法規というよりは、行政法規的性格が強い側面もあるわけで、櫻井先生のような方がいることは、今後出される結論に対する信頼、安心感が違います。

そういう意味で、この委員会がどう機能していくかが今後注目すべきことかもしれません。民主党が十分に出された結論を取り入れる体制を作ることはもちろんですが、マスメディアも不用意な憶測報道をしないように、また受け手である国民もその憶測報道に左右されない姿勢が重要でしょう。

なお、櫻井先生の本に興味がある方(専門的な内容なので一般の方にはお勧めしませんが)は、下記のアフィリエイトを参考にされると良いと思います。

<民主党>「西松違法献金」検証、有識者会議を設置へ
4月3日19時25分配信 毎日新聞

 民主党の鳩山由紀夫幹事長は3日の記者会見で、西松建設の違法献金事件を検証する「政治・検察・報道のあり方に関する有識者会議」を設置すると発表した。週明けに初会合を開き5月上旬をめどに報告書をまとめる。

 同党は当初、党内に調査チームを設置し、小沢一郎代表が巨額の献金を集めた経緯や使途なども調べることを検討していた。しかし「自分に都合良くやっているとしか思われない」(中堅)などの慎重論が出たため、所属議員をメンバーに入れず、外部に委嘱する形にした。

 鳩山氏は「(検察やメディアなど)各当事者の説明の内容を検証し、さらなる説明をどう行うべきか論じていただきたい」と、小沢氏の公設秘書逮捕に踏み切った検察の対応や報道内容などの検証に期待する考えを表明。「いちいちすべての中身を調査するということではない」とも述べ、小沢氏の政治資金の調査には消極姿勢を示した。

 会議のメンバーは以下の通り。

 郷原信郎・名城大教授(元検事)▽飯尾潤・政策研究大学院大教授(政治学)▽桜井敬子・学習院大教授(行政法)▽服部孝章・立教大教授(メディア法)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090403-00000077-mai-pol

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有識者会議の問題(もっと本質的な議論を)

規制改革会議というのをご存じだろうか。内閣府に設置されている機関で、小泉政権下での規制改革路線を引き継ぐというものなのだが、ここれ交わされている議論を見ると、官僚もそして規制改革会議のメンバーもどっちもアンポンタンではないかと思ってしまう。

私が見た議論というのは、規制改革会議の教育・資格グループが担当している司法改革および法科大学院制度に関する会議の議事録なのだが、とにかく会議内容を見ると著しくレベルが低い。

この議事録を見る限り、主に発言しているのが、福井秀夫委員と法務省の大臣官房の官僚である山口久枝氏なのだが、両者のやり取りを見ていると日本の法曹の将来に不安を持ってしまう。

というのも、法科大学院や新司法試験の在り方には様々な人が色々な意見があるとはおもうのだが、これらの賛否以前に、ここで交わされているのは、「出てきたデータが悪い」とか、「仕事が遅い」とか、「前の大臣はこう発言した」とか、「人件費はどこからでているのか」とか、そういう類の話で時間を要していて、本質的な議論・質疑が一切されていない。

もちろん、担当している官僚の応答にも問題はあるように思うが、この議事録を見る限り、私は議論をリードしている規制改革会議の福井秀夫委員の根本的な資質に問題がある気がする。

同氏は出身官僚で、国立の政策研究大学院大学教授をしている人のようなのだが、法曹教育がどうあるべきか、とか、そういう本質的な議論もせず、また示されているデータど自分はどう分析するのかなどの議論もせず、ただ、上記のような『イチャモン』を官僚につけ、しまいには、「真面目に考えてください。(そういう発言は)法務省をやめてから言ってください」などと逆切れしているわけである。

不適切極まりないだろう。

官僚が適切なデータや情報を開示しないというのは、ありえることだろう。しかし、「なぜ情報が開示できないのか」、「権限として官僚ができる範囲を超えた注文なのか」、それはいやしくも行政法を専門である名乗っている教授であれば、わかるはずだろう。

官僚だって、やる気が無くて情報を出さない場合だけではない。与えられている権限の範囲、現実的な制約の存在それぞれ色々な理由があって情報を出せない場合があるわけである。

それは、およそ行政法を学んでいる人間であればわかる話で、行政行為については、法律の根拠なくしてできないというのが通説である。もちろん、行政行為にも侵害行為のみに法律の留保が必要だと考え、情報開示や事実行為には要らないという従来の見解もあるが、現在の通説的な立場は、権力的行為にはすべて法律の根拠が必要という考えが定着しており、官僚である以上、そういう法律の根拠を重視して行動してくるのは当然分かっているはずである。

それを官僚と同じレベルになって、「なぜこんなデータしか収集できないのか?」とかまさに子供の喧嘩のようなやりとりを規制改革会議という我が国の将来を左右する場においてやっているわけである。

行政法学者だと自認しているのであれば(同氏の経歴を見ると工学博士であり、法律のエキスパートなのかは多少疑念を持ってしまうわけではあるが)、もう少し、官僚を使いこなすような上からの視点で、「こういう法令の権限に基づいて調査してください」とか、「私はこの情報からはこう判断するが、別の情報が最終的には必要になるのではないか」とか、「事実上不可能な具体的理由は何か」とか建設的なやり取りをすべきだと思うわけである。

官僚悪だから、それを叩く人が善。小泉改革により疲弊した国民からすれば、もうそんな子供だましには乗らない。むしろ叩く人の叩く根拠は何なのかそれを慎重にみている。

19ページに及ぶ議事録なのだが、そのほとんどが内容も、実りもないもない下らない時間つぶしのようなもので、ただ単に官僚と喧嘩するためだけに出席しているようなもので、およそ委員としての資質が無いのではないかと思ってしまう。

私がこの委員のレベルが特に低いと感じたのは次の場面である。

同委員は、出てきているデータの集計方法等について、法務省などの官僚組織が集計してきたものと当初誤解した上で、出ているデータの示し方が悪いと官僚を責め続けた。

それに対し、官僚がデータの集計は自分たちがやっているわけでなく、法科大学院協会という政府の組織とは、全くの別の私的団体の協力であるため、なんともできないと反論した。

これに対し、同委員は、でも法務省官僚も携わっているなら人件費が発生しているはずで、これが公金により出ている以上、データのだし方を変えろと言いだしているわけである。

これは無理難題ではないだろうか。自分の知りたいデータが無いなら、自ら調べようと動くくらいの姿勢を示すならともかく、重箱の隅をつつくような万年野党のような姿勢で、こういう議論を延々としていると思うと、「あんたに委員として支払われている報酬の方が無駄だ」と私は一国民として言いたくなるわけである。

まず、出ているデータ分析が足りないと批判するのではなく、出ている資料からはどう判断できるのか、どういう評価ができるのか、これを先にやるべきではないだろうか。その上で、より深い議論をするにはこういう情報が必要だとか、そういう話になるべきなのに、議事録の大半は子供の喧嘩である。

裁判所において、当事者主張する事実・証拠を差し置いて、裁判官が「あんたのだしてくる情報は意味が無い」などと暴言を吐いていることを想像すると、これは明らかに当事者主義の裁判手続きに反するし、司法に対する信頼は失われる。

規制改革会議は裁判手続きとは違うのは当たり前であるが、審議機関という位置づけはあるのであるから、官僚などの事務方の主張、情報を無視して、何も実質的・本質的な議論せずに、出してくる情報が悪いと偉そうにしている姿を想像すると、この場合も国民の規制改革会議に対する信頼は失われるのではないだろうか。

パフォーマンスは良いから、実益ある議論をしろよ!と言いたくなってしまうわけである。

なお、余談であるが、こういう大学教授を有識者として招聘することが多いが、有識者としては不適切な気もする。むしろ、法曹教育というのであれば、退官した裁判官や弁護士、企業の法務担当者など実務家をこういう責任ある地位につけるべきであると思う。

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福井秀夫委員の行政法に関する過去講演内容を見つけたので、一応残しておく。私個人は、この方の行政法のとらえ方、判例のとらえ方には疑問を感じることは付言しておく。

同氏は、以下のような発言をされている。

 原告適格、処分性、訴えの利益の議論は非常に大事なことで、知的遊戯としては非常に面白い議論だと思いますが、原告適格と処分性を拡大せよ、という議論が行政法学界や、日弁連の中の議論でも多いというのはよく承知しています。私は、そこはもちろん拡大の余地はあると思いますが、余り重要な論点ではないと思っています。
 何故ならば、今の原告適格や処分性は、究極は行訴法の「法律上の利益を有する者」や「処分」という、本当に不明確な、一言の不確定概念の解釈に全部依存しています。法律上の利益を有する者とは誰か、処分とは何かについて、行政法学者や裁判所がひねり出した理屈があるわけですが、私の理解では、究極は権利侵害を受けた者がその行為を争えるのだと素直に考えるべきです。
 要するに、自分の権利を侵害された、何らかの権利なり、ある人にとって効用だと感じるものについて毀損があった、こういう状態が本来訴えを提起させて然るべき場面だろうと思うのです。

しかし、全くと言って検討違いではないかと思う。つまり、行政法9条1項の「法律上の利益」という解釈(原告適格の議論)は、「自分の権利が侵害された」と評価できるのかどうかという議論なのであって、だからこそ重要な判例がたくさん集積されている分野のはずである。

法曹界も学会も、この権利侵害という評価を狭く解し過ぎると、原告を門前払いすることになり、不利になるから、ここは柔軟に判断しようということで、拡大論があるのであって、これが重要ではないという理解そのものがなんとも皮肉れたとらえ方だなと思う。

また、彼は事情判決の存在意義そのものについても疑問を呈している。

一般論として言えば、違法なら本体で取り消すべきであって、事情判決は変な制度だと思います。時間が経って困るというのは、違法か適法かを審査するという筋とは別の次元の問題で、そういう問題であれば、例えば仮の差止めを認めておいた上で、一定期限内に判決を下すということを訴訟手続上の原則とするというようなことで回避すべきであって、違法なら本来、本体を取り消して全部撤去せよ、というのでないとおかしいと思います。

事情判決は、社会全体の利益と個人の個別的利益の調和を図ったもので、これを認めないと、主観訴訟を原則とする我が国の司法体系からすれば、原状回復が困難な場合などには、逆に訴えの利益がないということで、門前払いの却下判決が出かねない。

これでは、それこそ阿部教授の主張する、作為的持ち込み論(訴訟係属中にもかかわらず、事実上、工事や事業を完成させてしまって、訴えの利益を消滅させようと行政庁が行う作為的行為)が妥当してしまい、違法かどうかの本案判決を国民の側は得られない事態になる。

最高裁の判例を批判する前に、どうしてそういう判断なのかもう少し慎重な発言をすべきだと個人的には思うわけである。

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04/02/2009

一人の異常な行動がその国のイメージを傷つけてしまう時代

こういう異常な行動をすると、自国の民度が低いと思われ、国全体のイメージが悪くなるということをこの動画を投稿した韓国人は思いもつかないのだろうか。

異常としか言いようがない。韓国のマスコミの過熱して、類似したジャパンバッシングの勢いよくみせるが、私はそういうメディアにしか触れられない韓国国民を哀れにすら思う。もちろん、まともな韓国人のブロガーなどはこういう反応を嫌がっているという。

一人の軽率な行動が国全体の利益を阻害することを知る良い機会かもしれない。

それにしてもこういう犯罪予告が簡単にできてしまうことに改めて恐ろしさを感じる。

なお、犯罪の実行行為地は韓国なのだから、韓国法による厳正な処罰が必要だと思うし、インタ―ネットを通じて、日本国内において、殺人予告を見ることができるのであるから、脅迫罪はもちろん、脅迫を受けた人への警察警備の強化をしたことを理由に、業務上妨害が成立するので、「犯罪の結果の発生」は日本において生じているとも考えられる。イチロー選手の場合は、アメリカにいるので、アメリカが犯罪の発生地になることもあるだろう。

そうすると、非現実的ではあるが、日本刑法およびアメリカ刑法を適用することも可能であると考える。

こういう軽率な行動に対しては、しっかりと厳格な姿勢で臨むことが必要だろう。

イチロー「殺害予告」動画 「首にナイフ」にネット騒然
3月27日18時25分配信 J-CASTニュース

イチロー選手の首にカッターナイフを当て、「I’ll cut your neck!!!!!!!!! 」(俺はお前の首を撥ねてやる)というテロップが流れる動画が投稿サイト「ユーチューブ」にアップされ、ネットが一時騒然となった。WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で韓国が日本に敗れた事への意趣返しのようにも見える動画で、「The real champion of ’09 WBC FINAL is KOREA!!!!!!!!! 」(WBCの真の王者は韓国だ!)とも主張している。いったい誰がこんな動画を投稿したのだろうか。

■ダルビッシュと妻サエコを侮辱するテロップも

 この動画は日本がWBCで2連覇を果たした2009年3月24日にアップされた。投稿後9時間で閲覧は1万を超えたが、投稿規約違反で削除された。現在は「ニコニコ動画」に転載され、見ることができる。問題の動画は45秒。始めから終わりまで女性の「Fuckin’ JAPAN」という声が流れる。パソコン用と思われるモニターにイチロー選手を映し出し、首の部分にカッターナイフを当て「I’ll cut your neck」。中指を突き出して「ICHIRO JAPAN MONKEY FUCK YOU」。素足を画面に当て「I’ll kick your ass」など、なんとも不気味な画像なのだ。

 さらに、ダルビッシュ有投手と、妻のサエコさんを侮辱する、「Fuckin’ DARVISH!!!!!!!!! 」our wife SAEKO is WHORE!」といったテロップも加えられている。

 いったい誰がこんな動画を投稿したのか。動画は削除されているが投稿者のページが残っていて、年齢は18歳、大韓民国と表記されている。この投稿者は、WBC日韓戦を扱った他の動画にも、「FUCK YOU ICHIRO!!!!!!!!! 」FUCK JAP!!!!!!!!! 」などとコメントしている。投稿者が本当にこの人物かはわからない。

■イチロー暗殺Tシャツも販売されていた?

 転載された「ニコニコ動画」では09年3月27日までに2万5000以上閲覧され、コメント欄には、

  「誰か通報しろ」
  「これは負け犬の遠吠えですね」
  「悔しかったんですね。怒る気がしない」

など1200ものコメントが寄せられている。ただしネット上の掲示板には、「韓国人はこんなことはしない」とし、日本人が韓国を陥れるための「自作自演」説もでているが、これまた真相は藪の中だ。

 韓国とイチロー選手には、3年前のWBCからの因縁がある。イチロー選手の「戦った相手が、向こう30年は日本に手が出せないな、と、そんな感じで勝ちたい」という発言が韓国を名指ししたものだと受け止められたからだ。それが「韓国の野球界が侮辱を受けた」と大バッシングに発展、日韓戦でイチロー選手がバッターボックスに立つと韓国応援席から激しいブーイングが響いた。今回のWBCでは、韓国で「イチロー暗殺Tシャツ」なるものが登場していたのだという。「夕刊フジ」(09年3月15日付け)によると、韓国のLG球団公認で作られたTシャツで、発売開始から10時間で330着が完売したそうだ。伊藤博文が安重根にハルビン駅で暗殺されてから100年目。これに関連付けて作られたTシャツなのだという。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090327-00000001-jct-ent

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04/01/2009

読者の皆様へ

いつもこのブログを楽しみにしてくださっている読者の皆様へ

実は、誠に残念なのですが、このブログは本日をもって閉鎖することにしました。

というのも、かねてよりアメリカ在学中の友人で、国務省にて働いているアメリカ人の友人から、日米関係(特に日本の司法制度に関する)の分析官の職をオファーされておりました。

今回そのオファーを受けることに決めたため、セキュリティークリアランスの関係で、私の身辺調査対象にこのブログが入ってくることが分かったため、残念ではありますが、ブログを閉鎖しようと思います。

定期的に読んでくださっていた方には申し訳ありません。御理解のほど、よろしくお願いします。

ESQ

さて、今日は何月何日でしょうか?

そうです。エープリルフールです。happy01

ということで、上記の話も全てフィクションです。

騙された方、騙してしまって申し訳ありませんでした。

どんな記事を書いたら、エープリルフールにふさわしいか色々考えたのですが、ブログ閉鎖というネタが面白いかと思い、試してみました。

たまにはこういうウィットのある記事もいいのではないでしょうか。あまり面白くなかったかもしれませんが。coldsweats01

ですので、引き続き、不定期ではありますが、色々な記事を今後も発信していきます。今後もお付き合いよろしくお願いいたします。

さて、エープリルフールということで、色々な記事が紹介されているようです。

とくにこちらのWebは面白いです。

エイプリルフールネタバトル激化、一方円谷プロは閲覧しづらい状態に
4月1日11時43分配信 RBB TODAY

 今日4月1日はエイプリルフール。1年間あたためた(?)この日限定のエイプリルフールネタをさまざまなサイトが展開している。そんななか、注目された円谷プロは夜中からアクセスしづらい状態が続く。

 「サイボーグ009」公式サイトでは、「特報」、「映画化決定」の文字に続き新しいメンバーが登場。なんとそれはバカボンのパパ。パパがメンバーのコスチュームに身を包んで颯爽と紹介されている。

 映画紹介サイト「eiga.com」のトップネタは「ヨッターマン」。主演はもちろんあの元財務大臣。それに元巨人の川相主演の「おくりびとZERO」。「レッドクリフハンガー」の記事もある。

 地味にまとめているのがGoogleだ。「Googleの検索結果に川柳が表示されるようになりました」の告知とともに、キーワードを入れ込んだ川柳が登場。川柳自動生成技術の賜物という。さらに地味にストリートビューの人のアイコンに替わってガチャピンが登場。ガチャピンを動かして街を散策できる。Googleマップのアドバイザーに就任したのだそうだ。

 このほかYahoo!JAPANはエヴァネタ、@niftyは「風呂のお湯の中で目を開けると人魚が見える」「カップヌードルのかやくを3倍に増やす方法」「あぶり出しを家庭用プリンタで印刷する」などの小ネタのノウハウを公開するなど常連サイトはネタ盛りだくさんとなっている。

 一方、エイプリルフールの注目サイト円谷プロは、午前0時を回った時点でアクセスが殺到。いまだに閲覧しづらい状態が続いている。また“お詫び”が出るはめになりそうだ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090401-00000001-rbb-ent

「コンコルドが再飛行」?=仏通信社、引っ掛かる-エープリルフール

4月1日9時47分配信 時事通信

 【パリ1日時事】超音速旅客機コンコルドが再び空に-。フランスのAFP通信が31日夜、こんな「ニュース」を配信後、「エープリルフールのうそだと分かった」と、慌てて訂正を出す騒ぎがあった。
 AFPは、パリ郊外ルブルジェの航空宇宙博物館の発表として「2000年の墜落事故を受け、03年に運航を終了したコンコルドが6月のパリ国際航空ショーの際に2時間飛行し、アイルランド沖上空で音速の壁を破る。乗客50人とパイロットがくじ引きで選ばれる」などと報じた。
 ところが、記事配信からかなり過ぎてから、「博物館の館長がエープリルフールの作り話だったと認めた」との記事取り消し連絡を出した。
 館長はAFPに、超音速旅客機の再開発構想への関心を集めたかったと話しているという。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090401-00000038-jij-int

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