見逃さずに審判に付すべきではないだろうか。
今の中学生は本当におそろしい。何をやって良いのか悪いのかの判断ができないようである。こういう人間がこの程度の注意で本当に反省しているのかどうかは私にはわからない。
ただ、これらの行為は傷害罪に当たりうる重大な犯罪行為である。つまり、女性教諭の生理的機能を低下させていないとしても、仮に胎児に何らかの影響があれば、母親の母体を通じて胎児に障害を与えたという胎児性障害の問題になる。
そして、判例に従えば、胎児は人ではないものの、母親の母体の一部であるから、母親に対して傷害罪が成立することはもちろん、障害を持って生まれてきた場合には、母親に病変を生じさせて、その生まれてきた人に障害を与えたということになり、その生まれてきた人に対する傷害罪も成立することとなる。
また、何も傷害の結果が生じなくても、この中学生の行為は暴行罪には該当する。学校が注意しておらわせてしまうのではなく、警察沙汰にして、家庭裁判所の審判に付す方が私は彼らの真なる更正のためにも重要であると考える。
軽率な学校側、教育委員会側の温情が、「何をやっても許される」と判断し、将来重大犯罪をやりかねないのではないかと思ってしまうわけである。
中1が担任「流産させる会」…給食にミョウバン、いす細工
3月28日12時48分配信 読売新聞愛知県半田市の市立中学校で、1年生の男子生徒11人が、担任で妊娠中の女性教諭を「流産させる会」をつくり、この女性教諭の給食に異物を混ぜるなど悪質な嫌がらせを繰り返していたことが28日、わかった。
同市教育委員会によると、嫌がらせを受けたのは30歳代の女性教諭で、当時は妊娠5か月~6か月。11人の生徒は席替えに対する不満や、部活動で注意されたことの腹いせに、1月末頃から、チョークの粉などを女性教諭の車に付けたり、いすの背もたれのネジを緩めて転倒させようとしたりするなどしていた。
2月4日には、殺菌や食品添加物などに使われるミョウバンを、理科の実験の際に持ち帰り、教諭の給食のミートソースに混入。女性教諭は気付かずに食べたが異常はなかった。嫌がらせを見かねた生徒たちが、別の教諭に知らせて発覚。同校は同月下旬、関与した生徒と保護者を呼んで注意した。生徒は反省の態度を示しているという。女性教諭は4月から産休に入る予定。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090328-00000563-yom-soci
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