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03/10/2009

不起訴判断に疑問

因果関係がないと判断したようだが、はたして不起訴は妥当なのだろうか。

まず、過失の認定に必要な要件としては、①予見可能性、②予見義務、③結果回避可能性、④結果回避義務であるが、不起訴の判断は①が無かったというものらしい。

しかし、灯油をかぶっている以上、自殺する意思があったことは明らかである。また、過去に自殺をすると騒ぎ保護されたことがあるという事実はむしろ、自殺に及ぶ危険性が過去の行為から明らかであるという事実の評価をすべきではないだろうか。

このように危険な行動に出かねない人間で、かつ、飲酒しており、ふとした瞬間に自殺を決意して、火をつけることは十分考えられる以上、予見可能性が無いと言う判断には疑問が残る。

また、因果関係がないという判断もしているがこれも疑問である。灯油をかぶった状態にある人間に、着替えなどもさせず、その引火しやすい状態のままで放置し、さらに、ライターという引火のための道具を渡すことは極めて危険な行為であり、自殺した当人の着火行為がそこに介在していたとしても、そもそもこのような状況下でライターを渡す行為自体が危険なのであるから、因果関係は肯定できると考えるのが筋ではないだろうか。

昨今、検察の不公正な捜査権の行使が疑われている中、警察官の極めて不適切な捜査活動上の行為に対して、あまりにも緩やかな判断で不起訴とすることは、検察と警察の癒着を疑われても仕方内容に追われてならない。

<取調室焼死>熱田署員を不起訴 地検「着火予見できず」
3月10日2時4分配信 毎日新聞

 愛知県警熱田署で08年5月、酔って保護された男性(当時45歳)が取調室で焼死した事件で、名古屋地検は9日、業務上過失致死容疑で書類送検された同署地域課の巡査部長(55)ら4人を嫌疑なしで不起訴とした。ライターの火を直接着衣につけないと発火しないことから、男性が意図的に着火するという異常行動を予見すべき注意義務を課すことはできないと判断した。

 他に不起訴処分になったのは、28歳と26歳の巡査長と25歳の巡査。4人は08年5月10日深夜~11日未明、灯油をかぶった男性から「たばこを吸わせれば飲酒検知に応じる」と要求され、取調室の机にライターを置き、監視を怠った状態で男性に100円ライターを使わせ、焼死させた疑いで書類送検された。ライターは事件後、所在不明となっている。

 地検は実験で、ライターの火を直接着衣につけた場合にのみ発火することを確認。「男性が意図的に着衣にライターで火をつけた」と結論づけた。

 その上で▽男性が過去にも「火をつけて自殺する」と騒いだが県警に保護され無事だった▽取調室では落ち着いていた--の2点から、着火を予見すべき注意義務はなかったとし、「監視を怠ったことやライターを机に置いたことと死亡の間に因果関係は認められない」と判断した。

 県警監察官室は「職員に対する指導、教養を徹底し、再発防止に努める」とコメントした。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090310-00000005-mai-soci

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