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02/17/2009

酩酊会見の余波

中川財務大臣の酩酊会見は、なんともタイミングよくGDPの低下(戦後2番目の低さ)と麻生政権への支持率一ケタ台(日本テレビの調査)と重なり、いよいよ国民は呆れを通り越して、静かなる重々しい怒り(怒りも通り越せば呆れになるが、呆れをさらに通り越すとジワジワとした怒りが再度こみあげてくるものである)満ち満ちてくるのではないだろうか。

今回の報道に対して、会計士の山田真哉先生は企業のCFOに財務大臣をたとえて皮肉を込めた批判を自身のブログでなさっている。「おっしゃる通り」と共感できる。

山田先生の著書『食い逃げされてもバイトは雇うな(上)』に、数字の使い方の技法として、「常識破り」という技法が紹介されており、常識を破るような数字の使われ方はかなりのインパクトを与えると述べられているが、まさしく、悪い意味で今回の中川大臣の酩酊会見は、常識破りだったといえよう。そのインパクトは絶大だった。

そろそろ、「呆れて笑っちゃう」では済まされない事態に来ているのではないだろうか。

日本経済が悪いのは、貿易に頼っている産業構造があるにしても、麻生政権下では、政治が全く機能していない。まさに、麻生不況と銘打っても言いすぎではないと思う。

まだ、福田政権のときの方がマシだったのではないだろうか(少なくとも福田政権には酩酊大臣は在籍していなかったのは事実である)。

マスコミはGDPが12%以上下がったと他国と比較した数字ばかり強調しているが、私は日本の経済危機の本質は、むしろ雇用対策や派遣労働者等の雇い止め規制の遅れ、さらには、雇用創出計画の青写真すら描けていない状況にあるため、国民全体の不安が増大し、内需すら低迷しているところにあると考えている。

1か月くらい前に、どこかの大臣経験がある学者が、テレビで、日本の裁判所の解雇権に関する判断がおかしいなどと批判していたが、日本が個々の社員の愛社精神など終身雇用制度が基盤にある前提を見誤った批判であったと思う。

我が国においては、終身雇用の要請が経済の原動力になっているという側面を見落とせないのであり、終身雇用制度とSocial Mobility(社会的流動性)を対立概念として捉えることから脱却しきれなかったところに、小泉竹中路線の影があるような気もする。

ところで、昨日、このブログに、アル中という言葉を使うか非常に迷った。というのは、名誉毀損になりかねないと多少の危惧をもったためである。

しかし、中川昭一氏のアルコール依存性が高いというエピソードは、永田町やメディア関係者のみ(一部のタブロイドも報じていたようであるが)の事実から、公の事項に関わる事実となり、真実と信じるに足る相当の理由も既にでてきているので、安心してこの事実を批評できる。

同氏の酒への依存度が高いという話は色々な場面で聞かれてきた。そういう人間が、小泉内閣以降要職に今までついてきたこと、この事実を公のメディアが一切報道せずに無批判のまま慣れてしまったことに対しても、私は強い疑問を感じる。

報道機関の報道は、民主主義社会において、国民が国政に関与するにつき、重要な判断の資料を提供し、国民の知る権利に奉仕するものである。このことから、報道機関には、報道の自由を憲法21条による保護のもとに置かれているのであるから、その責任を果たしてこなかった主要メディア、大臣番記者、記者クラブの責任は非常に重たいと思う。

こうした報道がされると、メディアは自分たちの責任を蔑ろにして、責任を取れというが、メディア自身も今回の醜態事件を機に、襟を正してほしいと思う。

さらに、北海道11区(帯広市、十勝支庁管内)の有権者は、自分の選んだ議員が、世界中に醜態をさらしたこと、日本人の品格を貶めたことを真摯に受け止めて、民度の高い投票行動に次回の選挙では出るべきと個人的には感じる。

つまり、「『ごっくんしていない』と薄ら笑いを浮かべながら答弁するとは何事か。馬鹿にするのもいい加減にしろ」とそろそろ有権者もまともに政治に怒りをぶつけなければ、明日の日本経済はどうなるかわかりませんよ。それくらいの危機意識持ちましょうよということである。

今回AP通信が世界中に配信したという事実も重たく受け止めなければならない。私がGoogleのニュースサーチで「Nakagawa Shoich」「Drunk(酔っ払い)」というキーワードで検索をかけたら、262件の記事が引っ掛かり、西はスペイン・イギリスをはじめ、中東ではイスラエル。アジアではパキスタン。南はオーストラリアの大衆紙と、本当に恥が文字通り世界中に広まっている。

イギリスの大衆紙サン紙は、今回の騒動をあざ笑うかのような記事をインターネット版に掲げている。タイトルは、「私は酔っ払っていない。ただ風邪をひいていただけだ。」と一面中川大臣の顔と画像が大きく取り扱われている。

動画には、「お酒飲みすぎた?(too much Sake?)」との表題も・・・酔っ払いの財務大臣なんて聞いたことがないので、注目も大きいのかもしれない。

今回の酔っ払い(?)事件が、海外の国民レベルではどう受け止められているのか、今後機会があれば紹介したい。

<財務相失態>海外メディアが酷評
2月16日21時35分配信 毎日新聞

 中川昭一財務・金融担当相がろれつが回らなくなった問題について、海外メディアは中川氏の会見での様子や16日の「深酒否定」の発言などを詳しく伝えた。

 米ABCテレビは14日、インターネットの記者ブログで、「居眠り運転」との見出しを付けた記事を、眠そうに見える中川氏の会見写真3枚と一緒に掲載。「15時間の飛行による時差ぼけ解消が難しいのは分かるが、日本経済が2.5%縮小すると予想され、トヨタ、日産が何万人も解雇しようとしている状況では目が覚めるはずだ」と指弾。「刺激が足りないならイタリア伝統の目覚まし、エスプレッソがある」と皮肉った。

 英国のタイムズ紙(電子版)は16日、「世界第2の経済大国のかじ取り役が泥酔しているように見えた」と報じ、会見の模様を伝える日本のテレビからの動画映像も掲載した。

 フランスのAFP通信は16日、東京発で「(日本の)テレビは『世界経済だけでなく財務相の健康も心配』と言っている。財務相は酒豪とされる」などと伝えた。【杉尾直哉】http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090216-00000110-mai-pol 

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