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02/19/2009

日本の国益を損なった麻生のロシア訪問(北方四島の放棄になりかねない失態)

マスコミは十二分にこの問題を報じないが(成果が無かった程度の報道しかしていないが)、支持率の一桁で総理職にとどまっている人間が、外交で重要問題を語ることがいかに恐ろしいことになるか、将来我々は身をもって体験するかもしれない。

麻生太郎とメドベージェフ露大統領との会談は完全に失敗だった。麻生太郎が自分の得点にしたいとした今回の合意は、日本の国益を著しく損なったと思う。マスコミはこの事実をもっとしっかり報じるべきである。

今回の合意で、強かなロシアは、国民の支持がない麻生太郎の弱みとあせりを逆手にとり、まんまと麻生太郎は「新たな、独創的で型にはまらないアプローチで解決」ということに、同意してしまった。

つまり、これは、既存の2島返還方式にロシアがこだわらない反面、日本も本当返還を求めないという意思を表明したと受け取れかねないものである。

「独創的で型にはまらない」という文言内容をもっと明らかにしなければ、「あの時、4島返還方式の放棄に合意していた」と言われ、日本の主張の正当性を著しく害する事態が生じかねない。

外交というのは言葉の戦いである。漢字が読めず、言葉の重みを理解できない麻生太郎という政治家が軽々しくこういう文言に同意してしまうこと、これは先日の中川酩酊会見以上に日本の国益を著しく損なったといえる。

私の専門は、法解釈や判例の解釈をいかに行うかである。そうすると、条文や判例が示す文言の1つ1つに非常に重要な意味があることはいつも痛感する。そういう立場の人間からすると、「独創的で型にはまらない」という文言は、過去の日本の立場すら放棄することを意味しているとも読める内容で、非常に危険な文言を用いてしまったと感じるわけである。

国民の中で、四島返還という原則以上の議論が進んでいない中で、支持率一桁の人間が軽々しくこうした文言に合意したこと、これは今後のロシアとの交渉にとって著しく不利な立場に立たされたと言っても過言ではないと思う。

北大の教授が同じような見解を示している記事があるので紹介する。

日露首脳会談 4島返還放棄は歴史的汚点…北大名誉教授
2月18日22時56分配信 毎日新聞

◇木村汎・北大名誉教授の話

 日露首脳会談でロシア側が提案した「独創的なアプローチによる領土問題解決」に同意した日本は、「4島返還」という従来の立場を捨てたといえる。

 ロシア側の狙いは、2島でも4島でもない「2島(歯舞、色丹)プラスα」による解決であり、αの部分は共同開発などを想定している。残る2島(国後、択捉)が返ってこなければ、日本にとってプラスどころか「マイナス2島」になる。麻生氏は島の「面積分割」による解決に言及したことがあり、ロシア側から「スキがある人物」と思われたのではないか。4島以外の解決はないと、なぜ側近たちが首相を制しなかったのか。

 日本は第二次大戦後、サハリン(南樺太の主権)を犠牲にしている。そのサハリンに行って今回のような妥協をしたのは致命的な後退であり、日露交渉史の大きな汚点になる。【聞き手・杉尾直哉】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090218-00000117-mai-pol

この木村教授は今回麻生太郎が訪問したサハリンの天然ガスに関する最新の本の著者でもある。プーチンの戦略に詳しい人が同じように懸念していることからすれば、私の今回の分析も間違いではないのかもしれない。

そして、ロシアのマスコミの報道はもっとすごい。

露メディア「ロシアの領土主権が保証された」 2月18日19時42分配信 産経新聞  

【モスクワ=佐藤貴生】麻生太郎首相のサハリン訪問について、ロシアの有力紙コメルサントは18日付で、イタル・タス通信のゴロブニン東京特派員の寄稿を掲載した。  記事は「日本の首相がサハリンのロシアの領土主権を保証した」という見出しで、日本政府が帰属未確定としている南樺太を含むサハリンを、麻生首相が訪問することで「ロシアがサハリンに主権を有することをはっきりと、最終的に確認することになる」と、日本外務省当局者が語ったとしている。  

記事はサハリンをめぐる日露間の交渉の経緯を振り返った上で、2001年、ユジノサハリンスクで日本の総領事館が活動を開始したことを踏まえ、「日本政府はサハリンも、その行政区内にある(北方領土を含む)クリル(千島列島)も、ロシアに帰属していることを言外に認めた」としている。  

また、出入国カードの提出をめぐり、今年1月に日本側の北方四島支援事業が中止された件については、ロシア外務省には日本側の要望を聞き入れる用意があるものの、ロシア側の移民や国境警備関連の部局がビザ(査証)なしでの国後島上陸に反対している可能性を示唆した。

だから、早く解散しましょうよーと嘆きたくなる・・・

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日本の政治」カテゴリの記事

Comments

南樺太が係争地であることを外務官僚から伝えられおり、会談出席を見送るように進言されたにもかかわらず出席した阿呆首相。この人は何をしたいのだろうか?日本にとって害ではないであろうか?売国奴と罵ってやりたい。漫画では漢字は勉強できない。中途半端な英語を自慢げに披露する前に日本語を完璧にしろといいたい。

Posted by: 長雲 | 02/28/2009 02:26 am

長雲さん
はじめまして。こんにちは。

おっしゃる通りだと思います。1日でもこのような首相が続くのは日本にとって百害あって一利ないと思います。ただ、政治家もマスコミも、また国民のその危機意識が無いかもしれません。

国民の9割が既にノーを突きつけていても政権に留まる姿、またそれを認めている自民党議員は議会制の民主主義を理解していないばかりでなく、事実上の独裁制を容認していると言っても過言ではないでしょう。

なぜなら民意と無視し続けて、定額給付金で、金をバラまけるようになれば支持率が回復するととんでもない勘違いをしているらけですから。

国民にはパンと見世物をとシーザーが言いましたが、今の政治家は国民には少々の金をということではないでしょうか。

それほど国民は馬鹿ではないと思うのですが・・・民度の問題でしょうね。

Posted by: ESQ | 03/01/2009 11:58 pm

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