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01/23/2009

宣誓やり直しは新たな対立の前触れか!?

そういえば、米国連邦最高裁判所長官が変わってから初めての宣誓が今回のオバマ大統領の宣誓だった。

         Rehnquist1_2写真は前最高裁長官の故・レンキスト氏

2005年にレンキスト前最高裁判所長官が亡くなられてから、もう4年目に入るのかと思うと、月日の経つのがいかに速いか思わされる。

現在の最高裁判所長官のロバーツ氏は、思い起こせば、最初はオコーナー前最高裁判事の依願退職に伴って、ブッシュ大統領に指名され、上院の承認を経ようとした直前に、レンキスト前長官が死亡したため、長官職に再度指名されたという経緯があった。

レンキスト長官に比べると、現長官のロバーツ氏に対する印象はあまり強くない。レンキスト・コート(レンキスト氏が務めた時代の最高裁を指す)は、中道右派色が強かった。

スカリア判事などの極端な右翼思考の強い裁判官が増えつつある中、レンキスト・コートは、レンキスト長官やオコーナー判事に代表されるように、必ずしも保守的な判断をするとは限らず、良くいえばバランスのとれた、悪くいえば場当たり的・カズイスティックな判断で、アメリカの二分された世論をまとめるような判断が多かったというに思う。

         Roberts 写真は現最高裁長官のロバーツ氏

今回のロバーツ長官のニュースを耳にし、時代はどんどん変わっていると感じる。現在の最高裁は、ロバーツ長官を含め、かなり保守色が強い。アメリカの最高裁判事は終身的地位なので、依願退職や死亡がない限り、原状のロバーツ・コートは維持される。

オバマ政権下での退任が予測される人物は、ギンズバーグ判事で、病気を抱えているとかねてより噂されている。しかし、ギンズバーグ判事は、リベラル系判事なので、後任にリベラル系の人が選べれても、現在の体制は変わらないだろう。

しばらく、アメリカの司法は保守的な判断が続くように思う。フランクリン・ルーズベルト大統領は、自らの政策が違憲であると判断した当時の最高裁と深く対立し、Court Packing Planと呼ばれる最高裁改革案を出し、9人体制から15人体制にして、新しい判事の任命権を使って、リベラルな裁判所を実現しようとした。

現在の行政、立法はリベラル派が押さえていることからしても、もしかすると、今回のロバーツ最高裁判所長官の『ミス』は、ルーズベルト時代のような保守派の最高裁判所との対立の前触れ(?)になるかもしれない。

<オバマ大統領>語順間違い宣誓やり直し ホワイトハウスで
1月22日12時55分配信 毎日新聞

 【ワシントン小松健一、及川正也】就任式から一夜明けた21日、オバマ大統領は慌ただしい1日を過ごした。20日の就任宣誓で間違いがあったため、やり直す一幕もあった。

 大統領は午前8時半、ホワイトハウスのウエストウイング(西棟)にある大統領執務室に入った。ブッシュ前大統領が前日に執務机に置いた「第43代(大統領)から第44代へ」との封筒を開封。一人きりで中の手紙を読んだり、「これから始める仕事のことなどを考えていた」(ギブズ大統領報道官)という。

 前日は就任式、昼食会、パレード、マーチングバンドの観覧の後、10カ所で行われた就任を祝う舞踏会を夫人とともに“はしご”。21日午前1時過ぎまで楽しんだが、午前8時45分にはエマニュエル首席補佐官と日程などを打ち合わせ、後は分刻みのスケジュールをこなした。

 21日はホワイトハウスの公開日で、大統領と夫人は、抽選などで選ばれた人々をホワイトハウスに招き1階フロアを案内した。

 一方、就任宣誓のやり直しは、ホワイトハウスで21日夜に行った。20日の「本番」では宣誓のことばを最初に述べるロバーツ連邦最高裁長官が「誠実に大統領の職務を遂行する」と言うべきところを「大統領の職務を誠実に遂行する」と語順を間違え、復唱するオバマ氏が言いよどんだ。

 ロバーツ長官はこの後、オバマ氏に謝罪したが、ホワイトハウス側が「宣誓はすばらしかったが、1カ所順番が違った」(クレイグ大統領法律顧問)として改めて行うことを決めた。ミスなくこなしたロバーツ長官は「改めておめでとう」と笑うと、オバマ氏も「ありがとうございます、長官」と応じた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090122-00000040-mai-int

さて、アメリカの裁判関係の(古い?)映画を1つ紹介する。たばこの健康被害を訴えようとする研究者とそれに圧力を加えるたばこ産業。それと癒着するマスメディアの経営層。従来の法廷闘争的な映画ではないが、法廷内外での契約に縛られる人間の葛藤が良く描かれている映画である。

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