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12/24/2008

冷静な判断が必要 ― 雇用能力開発機構の統合について

この雇用能力開発機構については、以前から解体すべきか、それとも、統合をすべきかでもめていた。麻生批判で時の人となっている渡辺喜美氏なんかも、解体すべきといっていた。

官僚の天下り先なら、解体が良いと思うかもしれない。今回のニュースに関する記事も「一部業務を残していて、組織温存だ」「改革後退だ」という価値先行的な報道になっている。しかし、このニュースだけに限らないが、果たして、本当にこの報道の通りなのかということを客観的かつ冷静に考える必要があると思う。

この問題について、「さおだけやはなぜ潰れないか」という本でベストセラーを出した公認会計士の山田真哉氏は、「雇用・能力開発機構のあり方検討会」の委員の立場から、自身のブログで「なんでも解体というのは、コスト感覚が乏しい」と述べており、解体より統合がコストパフォーマンスの見地から妥当だとしている。

http://plaza.rakuten.co.jp/kaikeishi/diary/200812110000/

http://plaza.rakuten.co.jp/kaikeishi/diary/200809160000/

この見解を聞くまでは、あまり意識していなかったが、同機構については、失業者対策・雇用対策を国と地方のどちらが責任を持ってやるかという話に直結する問題だろう。そういう本質的な議論はなかなか報道されず、「無駄だから解体すべき」「官僚の天下り先だ」というような表面的な主張ばかりが目立つ気がする。

マスコミは、よく国民不在と政権を批判する。しかし、マスコミこそ国民不在の視点で、自分たちの一方的な価値判断を押し付けているのではないだろうか。その意味でも、山田真哉先生のコスト感覚からの主張は、なるほどと感じる。

もちろん、天下り先をなくしたり、無駄な行政のスリム化はすべきだし、してほしい。でも、私は政治家のパフォーマンスで、必要な施設がなくなり、不要な施設は裏で存続しているというような行政改革は百害あって一利ないと思う。

マスコミも、表面的に物事を見て、象徴的に叩くのではなく、本質的なもののとらえ方をすべきだろう。そういう意味で、マスコミの報道が正しいのかを検証できるメディアリタラシーも国民は身につける必要がありそうだ。

雇能開発機構廃止を閣議決定
12月24日10時29分配信 産経新聞

 政府は24日午前の閣議で、独立行政法人(独法)改革の焦点だった厚生労働省所管の「雇用・能力開発機構」の廃止を決定した。開発機構の職業訓練事業は同省所管の別の独法「高齢・障害者雇用支援機構」と統合し、毎年十数億円の赤字を出してきた職業体験施設「私のしごと館」は平成22年8月までに廃止する。開発機構廃止のための法案は22年度末までに国会に提出する。

 職業訓練事業は、運営の中期目標を経済産業省と協議するよう定めることで、事実上、厚労省と経産省の共管とした。中小企業や労働者が事業に参画できるための運営委員会や、コスト削減のため外部専門家による第三者委員会をそれぞれ設けることにした。

 開発機構については、福田内閣が解体の方針を打ち出していた経緯もあり、職業訓練業務が残されたことに対して、自民党内からは「組織の温存で、看板の掛け替えにすらならない」(渡辺喜美元行政改革担当相)との批判や、改革後退への懸念も出ている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081224-00000516-san-pol

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