裁判官の声
日本裁判官ネットワークという団体がある。
この団体のHPに、『オピニオン』という項目があり、その中の『例会報告・映画「それでもボクはやってない」を巡って』というものをぜひ見ていただきたい。
既にみたこともある方がいると思うが、この映画は1,2年前に公開されて話題となった。ぜひ裁判員制度が始まる前に、この映画は見ておいてほしいと思う。裁判員制度には様々な問題点が生じるだろうが、この映画を見れば、今の制度でも決して問題がないわけじゃないということがわかるだろう。
むしろ、市民感覚とは良くも悪くもズレがある職業裁判官に完全に任せている方が問題があると感じる人も出てくると思う。
映画を見た上で、上記のHPで、現役裁判官等と周防監督との会談を見てもらえると、刑事裁判をする裁判官も人間なんだなということがわかる。
その中でも、慣れの怖さを指摘する裁判官の声がある。慣れにより有罪判決が簡単に出される現行制度で本当に良いのだろうか。ぜひ、裁判員制度が面倒だとか、やりたくないということから批判したり反対したりせず、こうした問題も考えてほしい。
なお、そこでは裁判員制度についての議論もされている。特に、安原裁判官の意見や市民Iという方の意見はとても説得的だと感じた。非常に有益な議論がなされている。
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